会計名及び科目 | 道路整備特別会計 (項)道路事業費 |
部局等の名称 | 東北地方建設局湯沢工事事務所(契約庁) |
東北地方建設局(支出庁) | |
工事名 | (1) 関口歩道設置第二工事 |
(2) 関口こ線橋歩道上部工工事 | |
工事の概要 | 歩行者の安全を図るため延長760mの歩道を設置する工事で、鉄道をまたぐ延長31mの歩道橋の橋台等の施行及び上部工を製作して架設するもの |
工事費 | (1) 34,280,000円(当初契約額34,850,000円) |
(2) 11,820,000円(当初契約額11,500,000円) | |
請負人 | (1) 横手建設株式会社 |
(2) 株式会社東北機械製作所 | |
契約 | (1) 昭和55年6月 指名競争後の随意契約 |
(2) 昭和55年7月 指名競争後の随意契約 | |
しゅん功検査 | (1) 昭和55年11月 |
(2) 昭和55年11月 | |
支払 | (1) 昭和55年7月、11月 2回 |
(2) 昭和55年12月 1回 |
上記の工事のうち(1)工事は、監督及び検査が適切でなかったため、橋台の施工が設計と相違していて、(1)及び(2)工事の工事費17,277,000円に相当する部分が設計に比べて不安定なものとなっていると認められる。
(説明)
上記の工事は、一般国道13号湯沢市関口地内に歩行者の安全を図るため延長760mの歩道を新設するもので、奥羽本線と立体交差する箇所に現道路橋に並行して設置した延長31m、幅員2mのこ線歩道橋の上・下部工の施工についてみると、(1)工事において橋りょう下部工として施工した橋台(2基)は、設計書及び図面によると、橋台1基当たり、外径812.8mm、長さ18.5mの鋼管ぐい2本計4本を打ち込み、このくいと鉄筋コンクリートの橋台とを剛結して一体化させることとしている。そして、結合方式としては、鋼管ぐいの上部10cmだけを橋台内へ埋め込み、くい頭部の周りに鉄筋を溶接して、くい頭部に作用するすべての力に対して抵抗させることとしているもので、くい頭に鋼板製のふたをかぶせ、くいの周りにはかぎ形に加工した鉄筋(径32mm、長さ110cm、以下「かぎ形鉄筋」という。)18本を等間隔に配置して溶接し、これを橋台部の鉄筋と結束したうえ、コンクリートを打設してくいと橋台を剛結させることとしていた。
しかるに、本件鋼管ぐいと橋台との結合状況についてみると、かぎ形鉄筋は、橋台部の鉄筋の外側からくい頭部の周りに立て並べられているだけで、かぎ形鉄筋はくいと溶接されていないため、くいと橋台は剛結されないものとなっており、その施工が設計と著しく相違し、地震時においては橋台の安定が確保できない状況であり、橋台は設計条件がみたされていない不安定なものとなっており、したがって、(2)工事において架設された鈑桁(ばんげた)の上部工も不安定な状態になっていると認められる。