昭和５５年度決算検査報告
この特別会計は、日本銀行券等の製造、官報等の政府刊行物の発行及び業務上必要な用紙の製造等の事業を企業的に運営し、その健全な発達に資することを目的として、その経理を一般会計と区分して行うため設置されているものである。
５５年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額５７９億２７８５万余円、収納済歳入額５７３億０８１９万余円、収納未済歳入額６億１９６５万余円、歳出では、支出済歳出額５２９億９３７９万余円、翌年度繰越額４億３７９９万余円、不用額１億１４１２万余円となっている。収納未済歳入額の主なものは事業収入（徴収決定済額５６２億８８９２万余円）の６億１６１９万余円である。
予備費使用額は事業費（歳出予算額５２３億３０９４万余円）の４億３３１５万円である。
前記の収入支出に係る業務実績の主なものは、日本銀行券３０億８千万枚、外国旅券等の特殊図書類、郵便切手等の郵券類等の製造と売払いである。
なお、５５年度における損益についてみると、製品売上高等の利益５７１億９４７８万余円、売上原価等の損失４９９億５２６１万余円で７２億４２１６万余円の利益を生じており、この利益のうち３１億１６３３万余円が翌年度に固有資本の増加に充てられ、残りの４１億２５８３万余円と過年度における未納付益金１億２９１９万余円の全額を合わせた４２億５５０２万余円が５５年度の一般会計歳入に納付されている。