自動車損害賠償責任再保険特別会計

（２８）　運輸省所管　自動車損害賠償責任再保険特別会計

　この特別会計は、国が行う自動車損害賠償責任再保険事業、自動車損害賠償責任共済保険事業及び自動車損害賠償保障事業に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されているもので、保険、保障及び業務の３勘定に区分して経理されている。

（保険勘定）

　５５年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに１兆４５７８億２８９２万余円、歳出では、支出済歳出額３２８０億５７７０万余円、不用額１兆１０３３億９３６７万余円となっている。不用額の主なものは再保険及保険費（歳出予算現額３４７５億１１９０万余円）の２３５億６６０１万余円である。

　上記の経理の基礎となった５５年度末における再保険及び保険加入の自動車数は３８３８万余両、５５年度における再保険及び保険関係の成立件数は２３４２万余件であり、また、上記の支出に係る業務実績の主なものは再保険金又は保険金６３５，２９２件３１５６億８３２４万余円の支払である。
　なお、５５年度における損益についてみると、再保険料及保険料等の利益１兆０２２６億８９６２万余円、再保険金及保険金等の損失９７９８億５５６６万余円で、４２８億３３９６万余円の利益を生じており、この利益は翌年度に積立金に組み入れられている。また、５５年度末における積立金の現在額は５３８２億４５２１万余円となっている。

（保障勘定）

　５５年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額６１６億９３６３万余円、収納済歳入額６００億４９２３万余円、不納欠損額１５９万余円、収納未済歳入額１６億４２８０万余円、歳出では、支出済歳出額５０億８０７１万余円、不用額５３７億６９５７万余円となっている。
　収納未済歳入額はすべて雑収入（徴収決定済額５２億９６８３万余円）の分であり、また、不用額の主なものは保障費（歳出予算現額４８億６４７４万余円）の２億３９５１万余円である。
　前記の支出に係る業務実績の主なものは保障金２，５０３件３２億６４６８万余円の支払である。
　なお、５５年度における損益についてみると、賦課金等の利益２２２億０６３１万余円、保障金等の損失１６５億１０４２万余円で、５６億９５８８万余円の利益を生じており、この利益は翌年度に積立金に組み入れられている。また、５５年度末における積立金の現在額は４２８億９７９２万余円となっている。

（業務勘定）

　５５年度の歳入歳出決算についてみると、歳入では、徴収決定済額、収納済歳入額ともに１０億０８２８万余円、歳出では、支出済歳出額９億８２１１万余円、不用額１億４０１６万余円となっている。