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  • 昭和59年度|
  • 第2章 所管別又は団体別の検査結果|
  • 第2節 団体別の検査結果|
  • 第1 日本国有鉄道|
  • 昭和58年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項に対する処置状況

旅行センターにおける乗車券類の発売について


旅行センターにおける乗車券類の発売について

(昭和58年度決算検査報告 参照)

 日本国有鉄道(以下「国鉄」という。)では、総合旅行商品の販売及び広域的な営業活動を行う拠点として各鉄道管理局等管内の駅に旅行センターを設置し、これと同一場所に設置されている提携業者の旅行センターと提携して、国鉄の乗車券類の発売等の業務を行っているが、国鉄の旅行センターに常備する乗車券類の範囲に関する取扱いなどを明確にしていなかったこと、大口顧客に対する旅客運賃・料金の後払いの取扱いについての本社の指導が十分でなかったことのため、国鉄職員の営業活動による乗車券類を提携業者の旅行センターに発売させ、これに係る委託発売手数料を国鉄から提携業者に支払っていて、不経済となっていると認められたので、国鉄の旅行センターに常備する乗車券類の範囲に関する取扱いを明確にするなどの措置を講じ、国鉄職員の営業活動による乗車券類はできるだけ国鉄の旅行センターで直接発売することとして委託発売手数料の節減を図る要があると認め、昭和59年11月に是正改善の処置を要求した。

 これに対し、国鉄では、本院指摘の趣旨に沿い、60年1月に通達を発し、国鉄の旅行センターに常備する乗車券類の範囲に関する取扱いなどを明確にするとともに、大口顧客に対する旅客運賃・料金の後払いの取扱いの周知徹底を図ることにより、国鉄職員の営業活動による乗車券類はできるだけ国鉄の旅行センターで直接発売することとする処置を講じた。
 なお、この結果、国鉄の旅行センターで国鉄職員の営業活動による乗車券類の発売額の50.5%(58年度実績)を直接発売していたが、60年度(60年4月から8月まで)では、その割合は95.8%となっている。