会計名及び科目 | 一般会計 (組織)国土庁 (項)小笠原諸島振興事業費 | ||
部局等の名称 | 国土庁 | ||
補助の根拠 | 小笠原諸島振興特別措置法(昭和44年法律第79号) | ||
事業主体 | (1)小笠原母島漁業協同組合 | ||
(2)東京都 | |||
補助事業 | (1)小笠原諸島振興事業(水産業振興・共同利用施設) | ||
(2)小笠原諸島振興事業(資金造成) | |||
上記に対する国庫補助金交付額 | (1) | 33,358,000円 | |
(2) | 2,957,350円 |
上記の2補助事業において、補助の目的を達していなかったり、造成した資金を貸付けの対象とならないものに貸し付けていたりしているものが次のとおりあった。
(1) 小笠原諸島振興事業(水産業振興・共同利用施設)
事業主体 | 事業費 | 左に対する国庫補助金 | 不当と認めた事業費 | 不当と認めた国庫補助金 | 摘要 | |
(1) |
小笠原母島漁業協同組合 |
千円 83,395 |
千円 33,358 |
千円 83,395 |
千円 33,358 |
補助目的の不 達成 |
この事業は、昭和57年度補助事業として、小笠原諸島の母島における漁業の振興と漁家経営の安定向上及び経営規模の拡大を図るため、単身漁業従事者の共同利用施設として、単身者用共同宿泊施設1棟(収容人員21名)延べ294m2
(1階部分160m2
、2階部分134m2
)を事業費83,395,000円で設置したものである。 しかして、この施設は組合員が雇用している単身漁業従事者が共同で利用するとして設置されたものであるが、当初から利用者が少なく、一般観光客を宿泊させ目的外に使用していたことなどから、59年に本院が注意したところ、東京都では、事業主体と協議の上、当該施設の利用計画を策定し、補助目的に沿った事業運営を図るよう指導するとしていたものである。 しかしながら、その後においても、事業主体において、上記施設の運営に当たり、単身漁業従事者の利用率が低い原因を十分検討しないまま施設利用計画を策定していたり、本件施設の利用目的、利用方法等について組合員に周知徹底を図っていなかったり、また、東京都の指導監督が十分でなかったりしていたことなどのため、入居資格のない妻帯者を入居させ施設の2階部分を専用使用させていたり、また、組合員である11経営体が共同で利用することとなっていたにもかかわらず1経営体に1階部分を専用使用させていたりしており、しかも、その利用実績も低率となっていて、共同利用のために設置した補助の目的を達していない。 |
(2)小笠原諸島振興事業(資金造成)
貸付先 (所在地) |
資金の種類 (資金種目) |
貸付 昭和年月 (貸付利率) |
貸付金額 | 貸付対象として適切でない貸付金額 | 補助の目的に沿わない結果になった国庫補助金相当額 | 摘要 | |
千円 | 千円 | 千円 | |||||
(2) | 漁業者 | 漁業資金 | 61.7 | 5,000 | 2,000 | 1,182 | 貸付対象外 |
(小笠原村) | 漁船等整備資金及び漁具等整備資金 | (年4.5%) | |||||
この事業は、東京都が事業主体となり、国の補助金と自己資金等によって資金を造成し、小笠原諸島の帰島民等に対する生活再建に必要な農業資金、漁業資金等を低利で貸し付けるもので、このうち、漁業資金は、漁船用機器の購入を目的とする漁船等整備資金、漁具又は漁網綱の購入を目的とする漁具等整備資金等からなっている。 しかして、本件貸付けは、漁船用エンジン及び漁網の購入に必要な資金として漁船等整備資金3,000,000円(貸付限度額3,000,000円)及び漁具等整備資金2,000,000円(同3,000,000円)計5,000,000円を貸し付けたもので、このうち、漁具等整備資金については、借主は、2,100,000円で対象物件の漁網を購入したとしていたが、実際は、漁船等整備資金の貸付対象の漁船用機器(レーダー等)を2,150,000円で購入しており、当該機器は貸付けの対象にならないものである。 |