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  • 平成22年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第1 内閣|
  • 平成21年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

府省共通業務・システムの最適化計画の実施状況等について


府省共通業務・システムの最適化計画の実施状況等について

平成21年度決算検査報告 参照)

1 本院が表示した意見

 政府は、府省等の業務・システムについて、システムの共通化、一元化、業務の外部委託等を内容とし、併せてこれらによる経費や業務処理時間の削減効果を数値で明示した最適化計画を策定し、最適化を着実に実施することとしている。しかし、各府省等に共通する業務・システム(関係府省が一部のものを含む。以下「府省共通業務・システム」という。)の最適化計画において、全ての府省共通業務・システムの最適化に係る投資額の費用対効果が最適化計画の決定等を行う各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議等に示されておらず評価が十分に行われていなかったり、2の府省共通業務・システム最適化計画において削減効果の表示に外部委託費が考慮されておらず適切なものとなっていなかったり、公共事業支援システムについてシステムを一元化することにより効率化を図るための検討を行っていなかったりなどしている事態が見受けられた。
 したがって、内閣官房において、投資額の費用対効果についての評価を十分行うことができる方法を検討したり、削減効果の表示の際に外部委託費を考慮することを明確にしたりするとともに、担当府省が削減経費の適切な算定や障害対策計画等の適切な策定等を行ったり、また、公共事業支援システムについて必要な見直しなどを円滑に行ったりできるように、担当府省との間で所要の調整を行うよう、内閣総理大臣に対して平成22年10月に、会計検査院法第36条の規定により意見を表示した。

2 当局の処置状況

 本院は、内閣官房において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。
 検査の結果、内閣官房は、23年8月に、内閣に設置されている高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部において、IT投資管理を適切に行うための具体策を早急に検討し、順次導入するなどを内容とする「電子行政推進に関する基本方針」を策定しており、この基本方針を踏まえて、投資額の費用対効果についての評価を適切に行う方法や削減効果の表示の際に外部委託費を考慮することを明確にするための検討を行うこととしている。
 また、内閣官房は、担当府省が削減経費の算定や障害対策計画等の策定等を適切に行うことができるように、担当府省と調整を行っている。さらに、公共事業支援システムに関しては、国土交通省において、最適化の実施に係る経費を有効かつ効率的に活用するための再検証の結果を踏まえて、23年度中を目途に最終的な方針を決定するとしていることから、内閣官房においても所要の調整を行うこととしている。