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  • 平成22年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第2節 団体別の検査結果|
  • 第63 日本放送協会|
  • 平成21年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

事業所との受信契約の取次ぎ・収納等に係る業務委託契約について


 事業所との受信契約の取次ぎ・収納等に係る業務委託契約について

平成21年度決算検査報告 参照)

1 本院が表示した意見

 日本放送協会(以下「協会」という。)は、受信契約の促進と契約率の向上、受信料の安定的な収納等が可能となる仕組みを構築するために、業界団体の指導力、影響力に着目し、ホテル・旅館業の業界団体である旅館生活衛生同業組合等(以下「旅館組合等」という。)と受信契約の取次ぎ・収納等に係る業務委託契約を締結している。しかし、受信機の全数について受信契約を締結した組合員等の全組合員等数に対する割合(以下「参加率」という。)や旅館組合等による受信契約の取次ぎの割合(以下「契約取次率」という。)が低率となっている旅館組合等が多数生じていたり、委託料について、参加率や契約取次率が低率な旅館組合等に対しても一律に事業所割引適用前の受信料の15%相当額と算定していたりしていた。
 したがって、協会において、本件業務委託契約について、参加率の一層の向上を促すよう、業界団体との緊密な連携を図るとともに、参加率や契約取次率について一定の評価をするなどの契約内容の見直しを検討するなどして、受信契約の促進及び受信料の公平負担の徹底という目的に対して一層有効に機能するものとなるよう、日本放送協会会長に対して平成22年10月に、会計検査院法第36条の規定により意見を表示した。

2 当局の処置状況

 本院は、協会本部において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。
 検査の結果、協会は、本院指摘の趣旨に沿い、業界団体と緊密な連携を図るため、旅館組合等に対して更なる参加率向上に向けて積極的に取り組むよう要請する処置を講じていた。
 そして、参加率や契約取次率について一定の評価をするなどの契約内容の見直しについては、現行の契約期間が23年度までであることから、24年度以降の契約内容を見直すことなどについて検討を進めている。