平成１０年度決算検査報告
この特別会計は、簡易生命保険の事業の経営に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されているものである。
同特別会計の積立金は、簡易生命保険事業の経営を健全なものとするため、「簡易生命保険の積立金の運用に関する法律」（昭和２７年法律第２１０号）に基づいて郵政大臣が管理し、運用している。
同特別会計の１０年度の歳入歳出決算、積立金及びその運用資産並びに主な業務実績は次のとおりである。
１ 歳入歳出決算
| 区分 | 10年度 | (9年度) |
| 千円 | 千円 | |
| (歳入) | ||
| 徴収決定済額 | 18,916,008,805 | 19,003,887,949 |
| 収納済歳入額 | 18,916,008,805 | 19,003,887,949 |
| (歳出) | ||
| 歳出予算現額 | 14,153,432,635 | 13,921,947,364 |
| 支出済歳出額 | 12,927,420,672 | 12,052,515,717 |
| 不用額 | 1,226,011,962 | 1,869,431,646 |
不用額の主なものは、保険費（歳出予算現額１２兆６０４６億３２９０万余円）の９３０５億５６９３万余円、諸支出金（同６６９７億０７７１万余円）の１８２０億８６３５万余円及び郵政事業特別会計へ繰入（同８３７０億４６９２万余円）の１０９６億３６５９万余円である。
２ 積立金及びその運用資産
| 区分 | 10年度末 | (9年度末) |
| 千円 | 千円 | |
| 積立金現在額 | 105,748,246,841 | 98,796,874,610 |
| 運用資産 | ||
| 有価証券現在額 | 58,654,923,552 (注) |
54,563,942,796 |
| 貸付金現在額 | 30,578,583,978 | 30,487,232,239 |
| 預金現在額 | 6,526,102,310 | 6,714,189,334 |
| 資金運用部預託金現在額 | 457,537,000 | − |
| 運用寄託金現在額 | 9,531,100,000 | 7,031,100,000 |
| 仮払金現在額 | − | 410,240 |
（注） このうち外貨債券の現在額は４，１７８，７８１，７４９千円である。その外貨による取得価額（２１，２８５，２７２，５８３．３５米ドルほか）を１０年度末の実勢為替相場により円換算すると４，１５１，０８８，３７７千円となり、上記現在額を２７，６９３，３７２千円下回ることとなる。
３ 主な業務実績
| 区分 | 10年度 | (9年度) | |
| 簡易生命保険契約の年度末保有契約 | 件数 | 89,268千件 | 89,489千件 |
| 金額 | 210,934,300,543千円 | 208,216,222,255千円 | |
| 簡易生命保険契約の新規契約 | 件数 | 7,316千件 | 6,702千件 |
| 金額 | 18,750,775,288千円 | 19,285,639,852千円 | |
| 保険金及年金支払額 | 金額 | 8,801,331,213千円 | 8,068,440,723千円 |
| 還付金支払額 | 金額 | 1,741,666,292千円 | 1,571,472,760千円 |
| 分配金支払額 | 金額 | 1,131,078,463千円 | 1,222,031,332千円 |
なお、この特別会計について検査した結果、「第３章 個別の検査結果」に「職員の不正行為による損害が生じたもの」（参照） を掲記した。