この特別会計は、国が揮発油税の収入額に相当する金額等を財源に充てて行う道路整備事業に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されているものである。
同特別会計の10年度の歳入歳出決算及び主な業務実績は次のとおりである。
1 歳入歳出決算
区分 | 10年度 | (9年度) |
千円 | 千円 | |
(歳入) | ||
徴収決定済額 | 5,894,430,833 | 4,971,923,172 |
収納済歳入額 | 5,894,033,837 | 4,971,519,296 |
不納欠損額 | 79,174 | 108,384 |
収納未済歳入額 | 317,821 | 295,491 |
(歳出) | ||
歳出予算現額 | 6,627,766,526 | 5,212,742,599 |
支出済歳出額 | 5,331,928,206 | 4,517,192,599 |
翌年度繰越額 | 1,266,648,648 | 644,877,280 |
不用額 | 29,189,671 | 50,672,718 |
翌年度繰越額の主なものは、道路事業費(歳出予算現額3兆4326億2809万余円)の8158億7838万余円、街路事業費(同5194億4898万余円)の1379億2665万余円及び地方道路整備臨時交付金(同7914億6112万余円)の1300億7510万余円である。また、不用額の主なものは、附帯工事費(同931億9694万余円)の134億8653万余円、受託工事費(同703億4261万余円)の88億7210万余円及び道路事業工事諸費(同931億0557万余円)の15億7464万余円である。
2 主な業務実績
区分 | 10年度 | (9年度) |
(直轄事業) | ||
一般国道の改築 (うち大規模バイパスの新設) |
172路線 (72箇所) |
174路線 (80箇所) |
共同溝の整備 | 24路線 | 24路線 |
(補助事業) | ||
一般国道の改築 | 314路線 | 314路線 |
地方道の改築 | 1,629箇所 | 1,774箇所 |
街路事業 | 976箇所 | 1,059箇所 |
土地区画整理事業 | 815箇所 | 860箇所 |
なお、この特別会計について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「道路改良事業の実施に当たり、施工が設計と相違していたため、橋脚の所要の安全度が確保されていない状態になっているもの」(参照) 、「道路改良事業の実施に当たり、トンネルに設置した道路照明設備の施工が設計と相違していたため、路面の明るさが照明の基準を満たしていないもの」(参照) 、「道路改良事業の実施に当たり、土砂の掘削運搬費の積算を誤ったため、工事費が割高となっているもの」(参照) 及び「歩道の車両乗入れ部について、歩行者、特に車いす利用者等の安全かつ円滑な通行が確保できる構造となるよう改善させたもの」(参照) を掲記した。