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  • 平成11年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 4 公団、事業団その他20団体の決算|
  • (事業団)

国際協力事業団


(7) 国際協力事業団

 この事業団は、次の業務を行うことにより開発途上にある海外の地域(以下「開発途上地域」という。)の経済及び社会の発展に寄与し、国際協力の促進に資することを目的として設置されているものである。

(ア) 開発途上地域に対する技術協力の実施並びに無償の資金供与による開発途上地域の政府に対する国の協力の実施の促進及び青年の海外協力活動の促進に必要な業務

(イ) 開発途上地域等の社会の開発等に必要な資金で国際協力銀行から供給を受けることが困難なものについてその円滑な供給を図り、これと併せて技術を提供するなどの業務

(ウ) 中南米地域等への海外移住の円滑な実施に必要な業務及び開発途上地域等における大規模な災害に対する緊急援助の実施に必要な業務

 その資本金は11事業年度末現在で1300億2820万余円(全額国の出資)となっている。
 同事業団の11事業年度の収入支出決算、損益及び主な業務実績は次のとおりである。

1 収入支出決算

  区分 11事業年度 (10事業年度)
千円 千円
〔一般勘定〕
 (収入)
  収入決定済額 174,837,123 180,162,869
 (支出)
  支出予算現額 193,127,508 196,440,449
  支出決定済額 172,282,400 181,784,921
  翌事業年度繰越額 14,973,377 12,841,039
  不用額 5,871,730 1,814,488
〔国内研修施設勘定〕
 (収入)
  収入決定済額 2,489,600 2,536,651
 (支出)
  支出予算現額 2,813,380 2,729,215
  支出決定済額 2,489,600 2,536,651
  不用額 323,779 192,563
〔開発投融資勘定〕
 (収入)
  収入決定済額 510,766 553,003
 (支出)
  支出予算現額 577,706 644,708
  支出決定済額 510,766 553,003
  不用額 66,939 91,704
〔入植地勘定〕
 (収入)
  収入決定済額 16,675 28,204
 (支出)
  支出予算現額 291,561 246,460
  支出決定済額 16,675 28,204
  不用額 274,885 218,255
〔移住投融資勘定〕
 (収入)
  収入決定済額 147,137 253,514
 (支出)
  支出予算現額 565,623 512,332
  支出決定済額 147,137 253,514
  不用額 418,485 258,817
〔受託等事業勘定〕
 (収入)
  収入決定済額 8,042,872 8,539,563
 (支出)
  支出予算現額 8,533,610 8,550,531
  支出決定済額 7,649,541 8,342,822
  翌事業年度繰越額 40,925
  不用額 843,143 207,708

 翌事業年度繰越額の主なものは、一般勘定の開発調査事業費(支出予算現額293億6567万余円)の66億2784万余円、プロジェクト方式技術協力事業費(同409億2072万余円)の46億2015万余円及び無償資金協力事業費(同84億1491万余円)の22億8626万余円である。

2 損益

  区分 11事業年度 (10事業年度)
千円 千円
  経常収益 176,598,314 186,018,885
  (うち政府交付金収入) (167,025,431) (172,831,464)
  経常費用 177,956,210 186,607,213
  (うち交付金等事業費) (140,650,749) (—)
  (うち海外技術協力事業費) (—) (145,327,070)
  特別利益 373,306 2,292
  特別損失 64,839 77,112
  当期損失金 1,049,430 663,147
 (損失金の処理)
  翌事業年度に繰越欠損金として整理 1,049,430 663,147
 (繰越欠損金 4,260,562 3,597,415)

3 主な業務実績

  区分 11事業年度 (10事業年度)
 技術協力事業
  研修員受入れ 10,227人 10,877人
  専門家派遣 5,512人 4,803人
  機材供与 9,949,788千円 13,630,444千円
  調査団派遣 1,242件 1,105件
 無償資金協力事業
  調査団派遣 380件 323件
 青年海外協力隊派遣事業
  協力隊員派遣 4,226人 3,815人
 開発協力事業
  調査団派遣 218件 237件
 開発投融資事業
  貸付け 件数 1件 6件
金額 198,155千円 463,049千円
  貸付金回収 金額 2,334,881千円 2,791,625千円
  事業年度末貸付金残高 件数 166件 188件
金額 20,400,463千円 22,537,189千円
   上記のうち民間金融機関のリスク管理債権の開示基準を参考に事業団において開示している債権
    破綻先債権
    延滞債権
    3ヵ月以上延滞債権
    貸出条件緩和債権 19,713千円
19,713千円
   貸倒引当金 122,402千円 135,223千円
   (貸倒引当金計上率)(注) (6/1000) (6/1000)
   (注)   貸倒引当金に計上する金額は、開発投融資勘定の当該事業年度末における貸付金残高に6/1000を乗じて得た金額とされている。
 海外移住事業
  移住事業 735,980千円 838,285千円
  入植地事業
   新規分譲 区画 3区画 7区画
   割賦分譲 区画 3区画 1区画
金額 5,949千円 5,791千円
   割賦元金回収 金額 15,349千円 25,211千円
   事業年度末割賦元金残高 区画 245区画 272区画
金額 594,698千円 620,651千円
   上記のうち民間金融機関のリスク管理債権の開示基準を参考に事業団において開示している債権
    破綻先債権
    延滞債権 536,990千円 497,209千円
    3ヵ月以上延滞債権
    割賦条件緩和債権
536,990千円 497,209千円
   貸倒引当金 3,568千円 3,723千円
   (貸倒引当金計上率)(注) (6/1000) (6/1000)
   (注)  貸倒引当金に計上する金額は、入植地勘定の当該事業年度末における入植地割賦元金残高に6/1000を乗じて得た金額とされている。
 移住投融資事業
  貸付け 件数 44件 121件
金額 453,240千円 824,699千円
  貸付金回収等 金額 743,429千円 1,123,269千円
  (うち貸付金償却) (—) (207千円)
  事業年度末貸付金残高 件数 2,047件 2,130件
金額 7,313,213千円 7,968,180千円
   上記のうち民間金融機関のリスク管理債権の開示基準を参考に事業団において開示している債権
    破綻先債権 184,085千円 233,545千円
    延滞債権 4,125,427千円 3,752,749千円
    3ヵ月以上延滞債権 209,979千円 139,154千円
    貸出条件緩和債権
4,519,492千円 4,125,449千円
   貸倒引当金 43,879千円 47,809千円
   (貸倒引当金計上率)(注) (6/1000) (6/1000)
   (注)  貸倒引当金に計上する金額は、移住投融資勘定の当該事業年度末における貸付金残高に6/1000を乗じて得た金額とされている。
 災害緊急援助協力事業
  国際緊急援助隊の派遣 モザンビークほか2箇国 バングラデシュほか5箇国
 人材養成確保事業
  国際協力専門員の確保 94人 94人
  専門家の派遣前集合研修 973人 897人

 なお、この事業団について検査した結果、「第4章 国会からの検査要請事項及び特定検査対象に関する検査状況」に、「「政府開発援助に関する決議」の実施状況に関する会計検査の結果について」 及び「政府開発援助について」 を掲記した。