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  • 平成12年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 4 公団、事業団その他の団体の決算

地域振興整備公団


(6) 地域振興整備公団

 この公団は、地域社会の中心となる都市の開発整備等に必要な業務、工業の再配置等の促進に必要な業務及び石炭鉱業の不況により特に疲弊の著しい産炭地域における鉱工業等の振興に必要な業務を行うことにより、全国的な人口及び産業の適正な配置と地域住民の福祉の向上に寄与することを目的として設置されているものである。その資本金は12事業年度末現在で1358億3550万円(全額国の出資)となっている。
 同公団の会計は、地方都市開発整備等事業、工業再配置等事業及び産炭地域振興事業の3勘定に区分して経理されており、その勘定別の12事業年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。

(地方都市開発整備等事業勘定)

 この勘定は、健全な市街地を形成するため必要な宅地の造成等の業務に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

  区分 12事業年度 (11事業年度)
千円 千円
(収入)
 収入決定済額 59,846,168 71,349,857
(支出)
 支出予算現額 79,667,830 82,921,981
 支出決定済額 66,351,062 69,066,781
 翌事業年度繰越額 9,583,763 11,322,035
 不用額 3,733,004 2,533,163

2 損益

  区分 12事業年度 (11事業年度)
千円 千円
 経常収益 21,248,341 34,378,456
 (うち宅地等造成事業収入) (19,474,686) (31,396,254)
 経常費用 22,525,617 29,814,768
 (うち宅地等造成事業費) (20,775,089) (26,646,640)
 特別利益 13,472,291 9,945,701
 (うち補助金等収入) (12,195,015) (9,945,701)
 特別損失 12,195,015 14,509,390
 (うち宅地等事業資産圧縮損) (12,195,015) (9,945,701)

3 借入金等

  区分 12事業年度末 (11事業年度末)
千円 千円
 借入金残高 168,445,226 162,656,834
 (資金運用部資金等)
 地域振興整備債券発行残高 168,970,000 167,270,000

4 主な業務実績

  区分 12事業年度 (11事業年度)
(地方都市の開発整備)
 開発整備に要した工事費等 箇所数 16地区 16地区
金額 44,094,773千円 41,575,195千円
(地方拠点都市の開発整備)
 開発整備に要した工事費等 箇所数 3地区 2地区
金額 2,141,803千円 2,679,743千円

(工業再配置等事業勘定)

 この勘定は、工業の再配置を促進するため必要な工場用地の造成、工業の集積の程度が低い地域への工場移転のため必要な資金の貸付け等の業務、産業業務施設の再配置を促進するため必要な産業業務施設用地の造成、産業業務機能支援中核施設等の整備及び管理のため必要な資金の出資等の業務等に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

  区分 12事業年度 (11事業年度)
千円 千円
(収入)
 収入決定済額 54,045,440 75,558,761
(支出)
 支出予算現額 79,403,089 90,133,614
 支出決定済額 54,482,609 73,090,330
 翌事業年度繰越額 6,592,896 5,842,782
 不用額 18,327,582 11,200,501

 不用額の主なものは、中核的工業団地等造成費(支出予算現額265億2582万余円)の123億0421万余円、受託業務費(同40億2445万余円)の26億0875万余円及び出資事業費(同64億3500万円)の11億円である。

2 損益

  区分 12事業年度 (11事業年度)
千円 千円
 経常収益 11,296,046 8,747,533
 (うち工場用地等造成事業収入) (6,625,395) (4,090,299)
 経常費用 12,651,245 9,340,673
 (うち工場用地等造成事業費) (8,522,457) (5,394,043)
 特別利益 1,417,509 652,861
 特別損失 62,309 59,721

3 借入金等

  区分 12事業年度末 (11事業年度末)
千円 千円
 借入金残高 104,821,800 112,135,960
 (資金運用部資金等)
 地域振興整備債券発行残高 76,000,000 68,600,000

4 主な業務実績

  区分 12事業年度 (11事業年度)
(工業再配置の促進に必要な工業団地の造成)
 造成に要した工事費等 箇所数 8団地 9団地
金額 5,220,177千円 6,037,364千円
産業業務施設の再配置の促進に必要な産業業務施設用地の造成
 造成に要した工事費等 箇所数 5団地 7団地
金額 3,807,208千円 4,955,449千円
(工場移転に必要な跡地見返資金等の貸付け)
 貸付け 件数 4件
金額 3,100,000千円
 貸付金回収等 金額 5,639,000千円 3,689,500千円
 事業年度末貸付金残高 件数 48件 53件
金額 43,274,600千円 48,913,600千円
  上記のうち民間金融機関のリスク管理債権の開示基準を参考に公団において開示している債権
   破綻先債権 1,758,000千円 300,000千円
   延滞債権 1,011,100千円 2,272,600千円
   3カ月以上延滞債権 170,000千円
   貸出条件緩和債権(注) 591,000千円
3,360,100千円 2,742,600千円
(注) 11事業年度の貸出条件緩和債権は非開示である。
  貸倒引当金 590,130千円 435,697千円
  (貸倒引当金計上率)(注) (13.6/1000) (8.9/1000)
  (注)  貸倒引当金に計上できる金額は、当該事業年度末における貸付金残高(貸付受入金残高を控除)に30/1000を乗じて得た金額の範囲内とされている。
産業業務機能支援中核施設等の整備及び管理のため必要な資金の出資
 出資 件数 5件 6件
金額 5,335,000千円 9,235,000千円
 事業年度末出資金残高 件数 39件 37件
金額 35,070,000千円 29,735,000千円

(産炭地域振興事業勘定)

 この勘定は、産炭地域振興のため必要な鉱工業等の用に供する土地の造成、設備資金の貸付け等の業務に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

  区分 12事業年度 (11事業年度)
千円 千円
(収入)
 収入決定済額 18,851,251 24,203,093
(支出)
 支出予算現額 20,763,327 27,524,187
 支出決定済額 18,109,940 22,514,401
 翌事業年度繰越額 716,100 1,465,000
 不用額 1,937,286 3,544,785

2 損益

  区分 12事業年度 (11事業年度)
千円 千円
 経常収益 4,597,506 3,047,460
 (うち土地等造成事業収入) (1,442,458) (991,375)
 経常費用 6,933,775 3,578,472
 (うち土地等造成事業費) (3,171,269) (1,455,120)
 特別利益 1,768,900 531,146
 特別損失 13 134
 当期損失金 567,381
(損失金の処理)
 積立金を減額整理 567,381

3 借入金等

  区分 12事業年度末 (11事業年度末)
千円 千円
 借入金残高 51,516,638 56,099,978
 (資金運用部資金等)
 地域振興整備債券発行残高 11,400,000 9,700,000
 積立金残高 9,961,109 10,528,490

4 主な業務実績

  区分 12事業年度 (11事業年度)
(産炭地域振興に必要な工業団地の造成)
 造成に要した工事費等 箇所数 5団地 6団地
金額 2,738,274千円 4,201,140千円
(産炭地域振興のための貸付け)
 貸付け 件数 8件
金額 3,060,000千円
 貸付金回収等 金額 4,200,056千円 6,202,460千円
 (うち貸付金償却) (120,516千円) (161,852千円)
 事業年度末貸付金残高 件数 166件 191件
金額 25,356,417千円 29,556,474千円
  上記のうち民間金融機関のリスク管理債権の開示基準を参考に公団において開示している債権
   破綻先債権 2,596,093千円 2,618,356千円
   延滞債権 1,896,955千円 1,810,173千円
   3カ月以上延滞債権 69,790千円
   貸出条件緩和債権 3,381,065千円
7,943,903千円 4,428,530千円
  貸倒引当金 144,531千円 235,224千円
  (貸倒引当金計上率)(注) (5.7/1000) (8.1/1000)
  (注)  貸倒引当金に計上できる金額は、当該事業年度末における貸付金残高(貸付受入金残高を控除)に30/1000を乗じて得た金額の範囲内とされている。

 なお、この公団について検査した結果、「第4章 特定検査対象に関する検査状況」に「地域振興整備公団の産炭地域振興事業について」 及び「財投機関の決算分析について」 を掲記した。