ページトップ
  • 平成15年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 2 国が資本金の2分の1以上を出資している法人の決算|
  • [2]独立行政法人の決算

独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構


(1)独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構

 この独立行政法人は、農業に関する技術上の試験及び研究等を行うことにより、農業に関する技術の向上に寄与するとともに、民間において行われる生物系特定産業技術に関する試験及び研究に必要な資金の出資及び貸付け等を行うことにより、生物系特定産業技術の高度化に資するほか、農業機械化の促進に資するための農機具の改良に関する試験及び研究等の業務を行うことを目的として設置されているものである。その資本金は15事業年度(注1) 末現在で2915億5317万余円(うち国の出資2873億5199万余円)となっている。
 同法人の会計は、農業技術研究業務、民間研究促進業務、基礎的研究業務及び農業機械化促進業務の4勘定に区分して経理されている。
 なお、同法人は、15年10月1日、独立行政法人農業技術研究機構法の一部を改正する法律(平成14年法律第129号)附則第2条の規定により独立行政法人農業技術研究機構から独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構へ改称し、同法附則第4条の規定により国が承継する資産を除き解散した生物系特定産業技術研究推進機構(注2) の資産及び債務を、承継して設立されたものである。
 同法人の勘定別の15事業年度の貸借対照表、損益計算書及び主な業務実績は次のとおりである。

(注1)  独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構の民間研究促進業務勘定、基礎的研究業務勘定及び農業機械化促進業務勘定の15事業年度は、15年10月1日から16年3月31日までである。
(注2)  生物系特定産業技術研究推進機構の15年9月30日現在における貸借対照表上の資産は493億0439万余円、負債は54億3747万余円及び資本は438億6692万余円である。

(農業技術研究業務勘定)

 この勘定は、農業に関する多様な専門的知識を活用して行う技術上の総合的な試験研究等の業務に関する経理を行うものである。

1 貸借対照表

区分 15事業年度末 (14事業年度末)
   千円 千円
資産 266,694,059 260,075,626
(うち建物) (63,949,374) (56,864,887)
(うち土地) (168,522,160) (168,517,934)
負債 25,669,192 19,198,790
(うち未払金) (9,581,457) (5,003,633)
(うち資産見返負債) (9,338,016) (9,117,261)
資本 241,024,866 240,876,836
(うち資本金) (238,502,758) (238,502,758)
(うち資本剰余金) (△2,201,738)(注1) (△1,907,893)

(注1)  損益外減価償却累計額△8,474,221千円及び損益外固定資産除売却差額△822,100千円が含まれている。

2 損益計算書

区分 15事業年度 (14事業年度)
   千円 千円
 経常費用 41,803,526 41,500,601
 (うち研究業務費) (35,277,040) (34,206,501)
 経常収益 42,349,863 41,901,279
 (うち運営費交付金収益) (34,844,360) (34,917,356)
 (うち受託収入) (5,092,979) (4,976,002)
 経常利益 546,337 400,677
 臨時損失 100,863 162,398
 臨時利益 32,104 683,484
 当期純利益 441,874 921,763
 当期総利益 441,874 921,763
(利益の処分)      
 (当期未処分利益)      
 当期総利益 441,874 921,763
 (利益処分額)      
 積立金 437,992 910,824
 独立行政法人通則法第44条第3項により主務大臣の承認を受けようとする額(注2)      
  研究用機器整備積立金 3,881 10,939

(注2) 14事業年度については、主務大臣の承認を受けた額である。

3 主な業務実績

農業技術開発の予測と評価手法の開発研究
多様な専門分野を融合した総合的な研究

(民間研究促進業務勘定)

 この勘定は、民間において行われる生物系特定産業技術に関する試験研究の促進等の業務に関する経理を行うものである。

1 貸借対照表

区分 15事業年度末
   千円
資産 13,740,376
(うち投資有価証券) (8,494,188)
(うち関係会社株式) (1,538,838)
負債 3,008,752
(うち一年以内返済予定長期借入金) (721,600)
(うち長期借入金) (2,265,500)
資本 10,731,623
(うち資本金) (36,244,930)
(うち資本剰余金) (817,080)

2 損益計算書

区分 15事業年度
   千円
  経常費用 192,684
  (うち財務費用) (71,356)
  経常収益 202,186
  (うち出融資事業収入) (67,018)
  (うち財務収益) (125,954)
  経常利益 9,501
  臨時損失 466,772
  臨時利益 16,383
  当期純損失 441,016
  当期総損失 441,016
(損失の処理)   
 (当期未処理損失)   
  当期総損失 441,016
 (損失処理額)   
  次期繰越欠損金 441,016

3 主な業務実績

区分 15事業年度
(出資事業)   
 件数 5件
 出資実績額 192百万円
(融資事業)   
 件数 1件
 融資実績額 10百万円

(基礎的研究業務勘定)

 この勘定は、生物系特定産業技術に関する基礎的な試験研究の他への委託等の業務に関する経理を行うものである。

1 貸借対照表

区分 15事業年度末
   千円
資産 1,838,050
(うち工具器具備品) (1,341,365)
(うち工業所有権仮勘定) (72,473)
負債 611,666
(うち資産見返負債) (236,433)
(うちUR対策事業運用利益金等負債) (301,569)
資本 1,226,384
(うち資本金) (1,506,791)
(うち資本剰余金) (△280,412)(注)

(注) 損益外減価償却累計額△276,092千円及び損益外固定資産除売却差額△4,319千円が含まれている。

2 損益計算書

区分 15事業年度
   千円
  経常費用 2,860,493
  (うち業務費) (2,803,859)
  経常収益 2,853,118
  (うち運営費交付金収益) (2,842,030)
  (うち資産見返負債戻入) (10,557)
  経常利益 △7,375
  臨時利益 7,655
  当期純利益 4
  当期総利益 4
(利益の処分)   
 (当期未処分利益)   
  当期総利益 4
 (利益処分額)   
  積立金 4

3 主な業務実績

新技術・新分野創出のための基礎研究推進事業
生物系産業創出のための異分野融合研究支援事業

(農業機械化促進業務勘定)

 この勘定は、農業機械化の促進に資するための農機具の改良に関する試験研究等の業務に関する経理を行うものである。

1 貸借対照表

区分 15事業年度末
   千円
資産 15,446,875
(うち建物) (2,226,637)
(うち土地) (10,161,500)
負債 269,231
(うち運営費交付金債務) (63,036)
(うち未払金) (150,274)
資本 15,177,644
(うち資本金) (15,298,698)
(うち資本剰余金) (△102,548)(注)

(注) 損益外減価償却累計額△213,369千円及び損益外固定資産除売却差額△2,869千円が含まれている。

2 損益計算書

区分 15事業年度
   千円
  経常費用 1,016,902
  (うち研究業務費) (819,611)
  経常収益 1,004,375
  (うち運営費交付金収益) (941,021)
  (うち事業収益) (38,645)
  経常利益 △12,526
  臨時損失 4,743
  臨時利益 903
  当期純損失 18,506
  当期総損失 18,506
(損失の処理)   
 (当期未処理損失)   
  当期総損失 18,506
 (損失処理額)   
  次期繰越欠損金 18,506

3 主な業務実績

農業機械・装置等の開発及び高度化
農業機械の検査、鑑定等

 なお、この法人について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「施設整備費補助金により取得した研究用機器等及び建物附属設備等の資産計上に当たり、資産の分類等を適切に行い、貸借対照表の有形固定資産の各資産科目の計上額とこれに伴う減価償却額の算定を適正に行うよう改善させたもの」 を、「第4章 特定検査対象に関する検査状況」に「独立行政法人における還付消費税の処理及び納付消費税の会計処理について」 を掲記した。

(備考)前記の財務諸表は、平成16年10月29日現在のものである。