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  • 国会からの検査要請事項に関する報告(検査要請)|
  • 会計検査院法第30条の3の規定に基づく報告書|
  • 平成18年10月

中心市街地活性化プロジェクトの実施状況に関する会計検査の結果について


2 プロジェクト実施機関の人的体制・財政基盤

 会計検査院では、プロジェクト実施機関の人的体制・財政基盤について、基本計画に基づいてプロジェクトを実施する事業を行うこととなっている市区町村、市街地の整備改善の調整等の役割を担う中心市街地整備推進機構及び商業の活性化に向けた取組の中核となるTMOを取り上げて検査することとした。
 また、併せて、国、都道府県等の市区町村に対する支援体制の整備状況等について検査することとした。
 検査に当たっては、16年度末までに作成された基本計画に基づく678地区(635市区町村)のプロジェクトを対象とした。

(1)市区町村

 プロジェクトを実施している市区町村の人的体制・財政基盤の状況は、それぞれ次のとおりとなっていた。

ア 人的体制

(ア)担当課室の状況

 プロジェクトを所掌する課室数は、678地区のうち基本計画の作成から間もないため職員数が把握できないなどとしている6地区を除く672地区において、全体で計3,369課室となっていた。1地区当たりの課室数をみると、最も多いのは30課室、最も少ないのは1課室で、平均では5.0課室となっていた。課室数が1の地区は57地区(8.4%)となっていた。
 また、656地区(97.6%)において、市街地の整備改善事業担当課と商業の活性化事業担当課を設置していた。
 さらに、1地区当たりの担当職員数は、図2−1のとおり、1人から5人が245地区(36.4%)と最も多く、次いで6人から10人及び21人以上が、いずれも141地区(20.9%)となっていた。そして、1地区当たりの平均担当職員数は15.5人となっていた。

図2−1 1地区当たりの担当職員数

図2−11地区当たりの担当職員数

(イ)連絡調整体制等の状況

 基本方針では、基本計画に基づく各種の事業を円滑かつ効率的に実施していくためには、基本計画の作成段階やそれぞれの事業準備段階から、関係者が十分に情報交換を行い、連携を図ることが必要であるとされている。そして、市町村の行政担当部局間の連携のほか、必要に応じ民間事業者も含めた連携のための推進体制等の具体例として、市町村における関係部局間の連絡調整を行うための連絡調整会議、対外的な窓口業務等を一元的に行う組織、中心市街地の活性化に一体となって取り組む民間組織との連携を円滑にするための民間連携協議会等の設置があげられている。
 そこで、市区町村におけるこれらの会議等の設置状況等について検査した。

a 連絡調整会議

 連絡調整会議は、678地区のうち同会議に行政以外の構成員が含まれている地区などの27地区を除く651地区において、10年度から16年度までの間に、396地区(60.8%)で設置されており、255地区(39.1%)では設置されていなかった。
 また、連絡調整会議を設置してから16年度までの間における同会議の開催回数は、同会議を設置している396地区のうち開催回数を把握できないなどの82地区を除く314地区において、図2−2のとおり、年平均で1回未満が109地区(34.7%)と最も多く、次いで2回未満が87地区(27.7%)となっていた。

図2−2 連絡調整会議の年平均開催回数(10年度〜16年度)

図2−2連絡調整会議の年平均開催回数(10年度〜16年度)

 そして、上記の314地区のうち連絡調整会議の設置から間もない13地区及び16年度末までに同会議が廃止されている54地区を除いた247地区のうち176地区(71.2%)において、同会議の開催回数は減少しており、同会議を設置したものの、翌年度以降開催実績のない地区も125地区(50.6%)となっていた。このように同会議の開催回数は、会議設置後、年数が経過するにつれて減少する傾向となっていた。

b 窓口業務等を一元的に行う組織

 窓口業務等を一元的に行う組織は、10年度から16年度までの間において、295地区(43.5%)で設置されており、383地区(56.4%)では設置されていなかった。
 また、この窓口業務等を一元的に行う組織の本来業務は、図2−3のとおり、295地区から16年度末までに同組織が廃止された26地区を除く269地区のうち117地区(43.4%)において商業の活性化事業となっており、次いで52地区(19.3%)において市街地の整備改善と商業の活性化の両事業となっていた。

図2−3 窓口業務等を一元的に行う組織の本来業務

図2−3窓口業務等を一元的に行う組織の本来業務

c 民間連携協議会

 民間連携協議会は、10年度から16年度までの間において、328地区(48.3%)で設置されており、350地区(51.6%)では設置されていなかった。
 また、民間連携協議会を設置してから16年度までの間における同協議会の年平均開催回数は、同協議会を設置している328地区のうち同協議会の開催回数を把握できない49地区を除く279地区において、図2−4のとおり、4回以上が95地区(34.0%)と最も多く、次いで2回未満が54地区(19.3%)となっていた。

図2−4 民間連携協議会の年平均開催回数(10年度〜16年度)

図2−4民間連携協議会の年平均開催回数(10年度〜16年度)

 なお、10年度から16年度までの間において、連絡調整会議、窓口業務等を一元的に行う組織及び民間連携協議会のいずれも設置していない地区は、前記651地区のうち129地区(19.8%)となっていた。

イ 財政基盤

(ア)財政力指数の状況

 635市区町村の16年度の財政力指数(注4) は、図2−5のとおり、0.50以上1.00未満となっているものが55.4%、0.30以上0.50未満となっているものが25.6%となっており、平均は0.60となっている。なお、同年度の全国平均は0.46である。

(注4)

財政力指数 地方公共団体の財政力を示す指数で、基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値の過去3年間の平均値。


図2−5 財政力指数の状況

財政力指数地方公共団体の財政力を示す指数で、基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値の過去3年間の平均値。

表2−1 市区町村別財政力指数の状況
区分
町村
合計
1.00以上
41
0
5
46
1.00未満
0.50以上
309
3
40
352
0.50未満
0.30以上
99
4
60
163
0.30未満
17
1
56
74
合計
466
8
161
635

(イ)経常収支比率の状況

 16年度の経常収支比率(注5) は、図2−6のとおり、90%以上となっているものが47.8%、85%以上90%未満となっているものが33.0%となっており、平均は89.8%となっている。なお、同年度の全国平均は90.4%である。

(注5)

経常収支比率 この指標は経常的経費に経常一般財源収入がどの程度充当されているのかを見るものであり、比率が高いほど財政構造の硬直化が進んでいることを表す。


図2−6 経常収支比率の状況

図2−6経常収支比率の状況

表2−2 市区町村別経常収支比率の状況
区分
町村
合計
75%未満
8
0
2
10
75%以上
80%未満
21
4
10
35
80%以上
85%未満
53
1
22
76
85%以上
90%未満
155
3
52
210
90%以上
229
0
75
304
合計
466
8
161
635

(2)中心市街地整備推進機構

 基本計画を作成している635市区町村のうち、中心市街地整備推進機構を指定していたのは、2市となっていた。
 このうちの1市が指定した財団法人は、指定からまだ間もなく、土地の取得等の事業を行っている段階であることから、中心市街地整備推進機構としての業務に携わる人員数は10人で、専任従事者は1人も置いていなかった。また、同財団法人は、中心市街地整備機構としての自主財源確保のための収益事業を実施しておらず、その本来業務による都市整備事業収入等で経費を賄っていた。
 また、他の1市が指定した財団法人は、土地の取得が難航したことなどから中心市街地整備推進機構としての事業を実施していないため、その業務に携わる人員は配置されていなかった。

(3)TMO

 基本方針では、TMOの組織、任務については、市区町村、商店街関係者その他の関係事業者、商工会・商工会議所等の経済団体、住民等幅広い関係者の代表がその運営・事業推進のための基本的方針の決定等に当たるとともに、その具体的な事業の企画、運営等については、高度の専門性を有する者を事務局に招へいし、又は内部に育成して作業に当たらせることが望ましいとされている。
 これを受け、中小企業庁では、TMO活動の現状と課題を整理することを目的として、15年4月にTMOに関する懇談会を設置しており、同懇談会が同年9月に公表した「今後のTMOのあり方について」では、TMOの担う業務内容に応じて適切な専門的人材を活用していくことや、TMOが自立的に中心市街地活性化に取り組んでいく上で十分な資金の確保が図られることが必要であるとされている。
 会計検査院では、15年次及び16年次において、14年度末までに市区町村から認定を受けた北海道ほか42都府県の167TMOを対象に、TMOが本来の趣旨に沿って、合意形成等のコーディネーター的役割を適切に果たし、総合的なマネージメント機能を十分発揮しているかなどに着眼して検査を実施した。その結果、事業を実施する上で十分な人的体制と財政的な基盤がTMOに備わっていないことや、TMOの理念そのものが十分浸透していないこともあり、現状では、TMOに期待される本来の機能が十分に発揮されていない状況となっていることなどが判明したことから、これらの検査の状況を平成15年度決算検査報告に「特定検査対象に関する検査状況」として「タウンマネージメント機関(TMO)による中心市街地の商業活性化対策について」を掲記している。
 今回、上記の167TMOを検査したときと同様の着眼点から、16年度末までに認定された46都道府県の397TMOを対象にして検査を実施した。この397TMOの組織形態は、商工会、商工会議所及び公益法人がTMOであるもの(以下「商工会等TMO」という。)が278(70.0%)、特定会社がTMOであるもの(以下「特定会社TMO」という。)が119(29.9%)となっている。

ア 人的体制

 16年度末における1TMO当たりの配置人員数は、上記の397TMOから16年度末までに破産等によりTMO認定が取り消されるなどした15TMOを除く382TMO(商工会等TMO265、特定会社TMO117)において、図2−7のとおりとなっており、平均配置人員数は2.8人、103TMO(26.9%)において従事者が1人となっていた。
 また、専任従事者の配置状況は、図2−8のとおりとなっており、専任従事者を1人も置いていないTMOが全体の半数以上の234TMO(61.2%)となっていた。
 この専任従事者の配置状況を、前記の167TMOを対象に検査したときの結果と比較したところ、図2−9のとおりとなっており、14年度末時点と16年度末時点とでその割合に変化はなく、改善したとは認められなかった。

図2−7 1TMO当たりの配置人員数

図2−71TMO当たりの配置人員数

図2−8 1TMO当たりの専任従事者数

図2−81TMO当たりの専任従事者数

図2−9 専任従事者数の比較

図2−9専任従事者数の比較

イ 財政基盤

 上記397TMOのうち、TMOの活動に係る収支を明確に区分していないなどの66商工会等TMO及び設立直後のため16年度末までに第1期の決算を迎えていないなどの6特定会社TMOを除く325TMO(商工会等TMO212、特定会社TMO113)について、TMO認定を受けてから16年度末までの財政基盤の状況は以下のとおりとなっていた。
 212商工会等TMOの財源の状況は、TMOの活動に係る支出の50%以上を国、都道府県及び市町村からの補助で賄っているものが155TMO(73.1%)となっていた。そして、212TMOのうち、収益事業を実施しているものは27TMO(12.7%)にすぎないが、このうち25TMO(92.5%)はTMOの活動に係る支出の50%以上を国等からの補助で賄っていた。
 また、113特定会社TMOの財源の状況は、104TMO(92.0%)で物品販売事業、駐車場の賃貸又は管理事業、店舗等の賃貸事業等の収益事業を実施していた。そして、113TMOのうち79TMO(69.9%)でTMOの活動に係る支出の50%以上を自主財源で賄っていたが、自主財源が50%を超えるTMOにおいても、市区町村等からの受託収入の割合が50%を超えるものが20TMO(17.6%)となっていた。
 なお、113特定会社TMOの16年度中に決算期を迎える期の期末剰余金又は欠損金の状況は、図2−10のとおりである。

図2−10 特定会社TMOの16年度決算期における剰余金又は欠損金の状況

図2−10特定会社TMOの16年度決算期における剰余金又は欠損金の状況

(4)国、都道府県等の支援体制

ア 国

 「中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律案に対する附帯決議」(平成10年5月26日参議院経済・産業委員会)では、関連施策の一体的かつ総合的な実施のため、国は、関係省庁間の緊密な連携を図る体制を整備し、市町村の基本計画に盛り込まれた種々の事業の円滑な実施を促進すること、市町村への情報提供及び市町村からの基本計画の写しの受理を一元的に行う窓口を設けるなど、手続き面での負担が過重とならないようにすることとされている。
 そこで、10年度から16年度までの間における連携体制の整備状況、窓口の設置状況等を検査したところ、次のような状況となっていた。
 国は、基本計画に定められた事業に対する支援を行うため、10年8月に、関係13省庁(18年3月末現在8府省庁)による中心市街地活性化関係省庁連絡協議会を発足させている。10年度から16年度までの間において、同協議会は、局長級の会議を1回(10年度)、課長級の会議を延べ27回(10年度4回、11年度5回、12年度4回、13年度4回、14年度4回、15年度3回、16年度3回)開催するなどしており、関係各府省庁が基本計画に定められた各年度の事業に対して重点的に支援を行うための協議や、関係各府省庁における中心市街地活性化施策に関する状況報告等が行われている。
 また、国は、市区町村からの各種問い合わせ・相談などに対応する関係府省庁の統一窓口として、10年7月に、中心市街地活性化推進室(以下「推進室」という。)を開設している。
 この推進室は、総務省、経済産業省及び国土交通省(以下「幹事省」という。)の3省が中心となって設置したもので、市区町村等への情報提供業務として、パンフレットの作成、電話等による相談の受付、ホームページの開設を行っており、これらの情報提供に係る経費は幹事省その他の予算により支出されている。そして、推進室には、幹事省を中心に2人から4人の職員が勤務している。
 推進室に対する相談件数の推移は図2−11のとおりとなっており、11年度以降減少していて、16年度は11年度の約3割となっていた。

図2−11 相談件数の推移

図2−11相談件数の推移

 また、推進室に対する相談の方法、相談者の所属及び相談の内容は図2−12、図2−13及び図2−14のとおりとなっていた。
 相談の方法では、電話による相談が6割を占め、相談者の所属は市区町村(41.8%)が最も多く、次いでまちづくりコンサルタント(13.7%)となっていた。また、相談の内容では、基本計画に関するもの(36.9%)が最も多く、次いで国等による支援策に関するもの(20.5%)となっていた。

図2−12 相談の方法(10年度〜16年度)

図2−12相談の方法(10年度〜16年度)

図2−13 相談者の所属(10年度〜16年度)

図2−13相談者の所属(10年度〜16年度)

図2−14 相談の内容(10年度〜16年度)

図2−14相談の内容(10年度〜16年度)

(注)
 複数の質問があるため、相談者数より多くなっている。


 このほか、推進室では、13年8月にホームページを開設し、16年度末までの閲覧件数は554,934件となっていた。
 さらに、主務省庁における法に基づく事務を所掌する課室数及び担当職員数は、表2−3のとおりとなっていた。

表2−3 主務省庁における担当課室数の状況
区分
10年度
11年度
12年度
13年度
14年度
15年度
16年度
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
通商産業省 本省
2
12
2
12
2
12
 
 
 
 
 
 
 
 
経済産業省 本省
 
 
 
 
 
 
3
12
3
13
3
13
3
12
  中小企業庁
1
9
1
8
1
8
1
7
1
7
1
6
1
5
運輸省 本省
1
1
1
1
1
1
 
 
 
 
 
 
 
 
建設省 本省
1
2
1
2
1
2
 
 
 
 
 
 
 
 
国土交通省 本省
 
 
 
 
 
 
3
4
3
4
3
4
3
4
郵政省 本省
1
2
1
2
1
2
 
 
 
 
 
 
 
 
自治省 本省
1
2
1
2
1
2
 
 
 
 
 
 
 
 
総務省 本省
 
 
 
 
 
 
2
4
2
4
2
4
2
4
農林水産省 本省
1
2
1
2
1
2
1
2
1
2
1
2
1
2
合計
8
30
8
29
8
29
10
29
10
30
10
29
10
27

イ 都道府県

 法第6条では、基本計画の送付を受けた都道府県は、市町村に対して必要な助言を行うことができるとされている。そして、その助言については、プロジェクトの実施には市町村の主体的な取組が重要であることから、市町村の主体性を尊重しつつ、広域的な見地から、近接する市町村間の取組についての必要な調整等を行うことが望ましいとされている。

(ア)担当課室の状況

 プロジェクトを所掌する課室数は、47都道府県において全体で326課室となっていた。1都道府県当たりの課室数をみると、最も多いのは42課室、最も少ないのは1課室で、平均で7課室となっていた。そして、45都道府県(95.7%)で課室数が2以上となっていた。
 また、上記の326課室に所属する職員は全体で6,624人、このうち中心市街地の活性化に関する事務を担当する職員は1,193人(全体の18.0%)となっていた。一方、中心市街地の活性化に関する事務を担当する職員が10人以下である都府県は19(40.4%)となっていた。

(イ)連絡調整体制の状況

 基本方針では、都道府県は、国と同様に中心市街地を活性化するために必要な体制整備を行い、広域的な観点から基本計画相互の整合性確保や各種事業の連携促進を図ることを含め、市町村への適切な支援や助言を行うことが望ましいとされている。そこで、10年度から16年度までにおける連携体制の整備状況、窓口の設置状況等を検査したところ、次のような状況となっていた。
 都道府県の関係部局間の連絡調整を行うための会議は、10年度から16年度までの間において、35道府県(74.4%)で設置されていた。また、同会議を設置してから16年度までの間における開催回数は、同会議を設置していたことのある35道府県のうち開催回数が把握できない3県を除く32道府県において、年平均で1回未満が15府県(46.8%)となっており、16年度末において2年以上開催実績がない府県が14(43.7%)となっていた。
 次に、市町村からの問い合わせ等に対する窓口業務等を行う組織は、23道府県(48.9%)で設置されていた。
 また、この窓口業務等を一元化している23道府県の組織の本来業務は、商業の活性化事業が19府県(82.6%)と最も多く、市街地の整備改善事業が3道県(13.0%)、市町村に対する総合的な支援等が1県(4.3%)となっていた。

(ウ)市区町村に対する支援・助言

 基本計画について市区町村に対する助言を行っているのは、43都道府県(91.4%)となっていた。そのうち、各市町村の基本計画策定委員会等に委員やオブザーバーを派遣しているのは、23県(53.4%)となっており、また、市区町村に対して、国、都道府県の支援事業や全国の取組事例の情報提供などを実施していた。しかし、基本計画相互の整合性確保やそれぞれの事業の連携促進を図ることを含めた広域的観点からの支援・助言はほとんど行われていなかった。

ウ 独立行政法人等

 中小機構は、第1(3)キ のとおり、中心市街地における商業の活性化のための出資及び事業を実施することとなっており、また、中小企業金融公庫及び日本政策投資銀行は、第1(4)イ のとおり、中心市街地の活性化を図る事業に対する貸付けを行っている。これらの機関(主に統合等される前の機関)において、プロジェクトに関する事務を担当していた担当課室数及び担当職員数は、表2−4及び表2−5のとおりとなっていた。

表2−4 中小機構(地域振興整備公団、産業基盤整備基金等)における担当課室数等
区分
10年度
11年度
12年度
13年度
14年度
15年度
16年度(注)
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
旧地域振興整備公団
3
10
3
11
3
11
3
12
3
13
3
13
3
13
旧産業基盤整備基金
2
8
2
8
2
8
2
8
2
7
2
7
2
7
合計
5
18
5
19
5
19
5
20
5
20
5
20
5
20
(注)
 16年度は4月から6月まで。7月以降は独立行政法人化されたため、法の予算対象定員の区分はない。


表2−5 中小企業金融公庫等における担当課室数等
区分
10年度
11年度
12年度
13年度
14年度
15年度
16年度
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
課室数
担当職員数
中小企業金融公庫
1
9
1
10
1
9
1
9
1
10
1
10
1
7
旧日本開発銀行
5
5
5
5
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
日本政策投資銀行
 
 
5
5
5
5
5
5
5
5
4
4
4
4
(注)
 担当職員数は、中心市街地活性化に係る財務本省への予算要求等、中心市街地活性化事務(予算、制度)を総括・管理する者の数である。


 また、旧産業基盤整備基金は、法に基づき中心市街地における商業の活性化を促進するため、情報収集・整理・提供業務等を行うこととなっていた(当該業務は、16年7月以降、中小機構が行うこととなっている)。その実施状況は表2−6のとおりとなっていた。

表2−6 旧産業基盤整備基金の情報収集業務等の実施状況
区分
10年度
11年度
12年度
13年度
14年度
15年度
16年度
情報収集(調査研究)
2
0
1
1
0
0
0
情報提供
セミナー
10
5
0
0
0
0
0
パンフレット
1
1
1
0
0
0
0
シンポジウム
0
2
0
0
0
0
0
合計
13
8
2
1
0
0
0