ページトップ
  • 平成18年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 2 国が資本金の2分の1以上を出資している法人の決算|
  • [3] 独立行政法人及び国立大学法人の決算|
  • (独立行政法人)

石油天然ガス・金属鉱物資源機構


(19) 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構

 この独立行政法人は、次の業務を行うことにより、石油及び可燃性天然ガス(以下「石油等」という。)並びに金属鉱産物の安定的かつ低廉な供給に資するとともに、国民の健康の保護及び生活環境の保全並びに金属鉱業等の健全な発展に寄与することを目的として設置されているものである。
〔1〕 石油等の探鉱等及び金属鉱物の探鉱に必要な資金の供給その他石油及び可燃性天然ガス資源並びに金属鉱物資源の開発を促進するために必要な業務
〔2〕 石油及び金属鉱産物の備蓄に必要な業務
〔3〕 金属鉱業等による鉱害の防止に必要な資金の貸付けその他の業務
 その資本金は18事業年度末現在で1879億2928万余円(全額国の出資)となっている。
 同法人の会計は、石油天然ガス、金属鉱業備蓄・探鉱融資等、金属鉱業一般、金属鉱業鉱害防止積立金、金属鉱業鉱害防止事業基金及び金属鉱業精密調査の6勘定に区分して経理されている。
 このうち、金属鉱業精密調査勘定に区分されていた業務は、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法(平成14年法律第94号)附則第4条の規定により終了したことに伴い、同勘定は19年4月1日に廃止されている。
 同法人の勘定別の18事業年度の貸借対照表、損益計算書及び主な業務実績は次のとおりである。

ア 石油天然ガス勘定

 この勘定は、石油等の探鉱等に必要な資金の供給その他石油及び可燃性天然ガス資源の開発を促進するために必要な業務並びに石油の備蓄に必要な業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

 区分
18事業年度末
(17事業年度末)
 
千円
千円
資産
792,284,092
606,057,072
(うち未成工事支出金)
(88,092,694)
(59,025,567)
(うち民間備蓄融資事業貸付金)
(454,129,900)
(329,853,600)
負債
621,061,639
449,101,475
(うち運営費交付金債務)
(68,719,676)
(48,999,331)
(うち民間備蓄融資事業借入金)
(454,129,900)
(329,853,600)
(うち未成工事受入金)
(88,092,694)
(59,025,567)
資本
171,222,452
156,955,597
(うち資本金)
(168,828,661)
(158,268,661)
(うち資本剰余金)
(△2,893,241)(注1)
(△2,084,534)
(うち利益剰余金)
(5,360,780)
(924,214)

 損益外減価償却累計額△2,622,919千円及び損益外減損損失累計額△ 220,105千円が含まれている。


(イ) 損益計算書

 区分
18事業年度
(17事業年度)
 
千円
千円
  経常費用
109,330,037
193,426,286
  (うち受託経費)
(61,111,621)
(154,362,846)
  経常収益
112,711,169
193,753,677
  (うち運営費交付金収益)
(14,393,183)
(14,183,541)
  (うち受託収入)
(61,000,872)
(153,831,842)
  経常利益
3,381,131
327,391
  臨時損失
9,134
88,544
  臨時利益
1,064,568
87,171
  当期純利益
4,436,565
326,018
  当期総利益
4,436,565
326,018
(利益の処分)
 
 
 (当期未処分利益)
 
 
  当期総利益
4,436,565
326,018
 (利益処分額)
 
 
  積立金
4,436,565
326,018

(ウ) 主な業務実績

 区分
 
18事業年度
(17事業年度)
(石油備蓄基地建設のための貸付け)
 
 
 貸付金回収
金額
238,738千円
223,126千円
 事業年度末貸付金残高
会社数
1社
1社
 
金額
380,000千
618,738千円

イ 金属鉱業備蓄・探鉱融資等勘定

 この勘定は、金属鉱物の探鉱に必要な資金の供給、金属鉱産物の備蓄に必要な業務等に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

 区分
18事業年度末
(17事業年度末)
 
千円
千円
資産
49,469,162
47,001,511
(うち現金及び預金)
(5,246,036)
(3,810,692)
(うち希少金属鉱産物)
(25,473,376)
(27,471,328)
負債
27,478,780
28,028,660
(うち運営費交付金債務)
(3,719)
(2,059)
(うち1年内返済長期借入金)
(4,546,576)
(13,080,761)
(うち長期借入金)
(21,888,183)
(13,206,803)
資本
21,990,381
18,972,850
(うち資本金)
(18,201,866)
(18,201,866)
(うち資本剰余金)
(169,411)(注2)
(230,077)
(うち利益剰余金)
(3,619,103)
(540,906)

 損益外減価償却累計額△47,146千円及び損益外減損損失累計額△167,069千円が含まれている。


(イ) 損益計算書

 区分
18事業年度
(17事業年度)
 
千円
千円
  経常費用
880,123
934,984
  (うち債券利息)
(32,472)
(115,274)
  経常収益
4,074,370
1,271,512
  (うち運営費交付金収益)
(85,047)
(86,458)
  (うち国庫補助金)
(342,783)
(497,352)
  経常利益
3,194,246
336,528
  臨時損失
243
  当期純利益
3,194,246
336,284
  目的積立金取崩額
105,427
  当期総利益
3,299,674
336,284
(利益の処分)
 
 
 (当期未処分利益)
 
 
  当期総利益
3,299,674
336,284
 (利益処分額)
 
 
  積立金
89,320
19,118
 
独立行政法人通則法第44条第3項により主務大臣の承認を受けようとする額(注3)
 
 
 
希少金属鉱産物備蓄積立金
3,210,354
317,166

 17事業年度については、主務大臣の承認を受けた額である。


(ウ) 主な業務実績

 区分
 
18事業年度
(17事業年度)
(探鉱等のための資金の貸付け)
 
 
 貸付け
件数
3件
1件
 
金額
6,130,000千円
730,000千円
 貸付金回収
金額
671,500千円
703,952千円
 事業年度末貸付金残高
件数
14件
13件
 
金額
8,491,421千円
3,032,921千円

ウ 金属鉱業一般勘定

 この勘定は、金属鉱物資源の開発を促進するために必要な業務及び金属鉱業等による鉱害の防止に必要な資金の貸付け等の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

 区分
18事業年度末
(17事業年度末)
 
千円
千円
資産
7,829,043
9,363,938
(うち短期貸付金)
(981,784)
(1,019,479)
(うち長期貸付金)
(4,943,632)
(5,223,416)
負債
6,905,210
8,452,776
(うち運営費交付金債務)
(429,856)
(262,334)
(うち1年内返済長期借入金)
(858,217)
(918,419)
(うち長期借入金)
(5,067,739)
(5,325,956)
資本
923,833
911,161
(うち資本金)
(898,755)
(898,755)
(うち資本剰余金)
(△34,101)(注4)
(△24,554)
(うち利益剰余金)
(59,179)
(36,959)

 損益外減価償却累計額△29,445千円が含まれている。


(イ) 損益計算書

 区分
18事業年度
(17事業年度)
 
千円
千円
  経常費用
7,305,490
6,274,741
  (うち受託経費)
(2,460,951)
(1,529,509)
  経常収益
7,325,268
6,295,990
  (うち運営費交付金収益)
(3,690,447)
(3,904,274)
  (うち受託収入)
(2,460,951)
(1,533,095)
  経常利益
19,778
21,249
  臨時損失
362,811
102,379
  臨時利益
365,252
120,266
  当期純利益
22,219
39,136
  当期総利益
22,219
39,136
(利益の処分)
 
 
 (当期未処分利益)
 
 
  当期総利益
22,219
39,136
  前期繰越欠損金
2,176
 (利益処分額)
 
 
  積立金
22,219
36,959

(ウ) 主な業務実績

 区分
 
18事業年度
(17事業年度)
(鉱害防止のための資金の貸付け)
 
 
貸付け
件数
13件
11件
 
金額
702,000千円
700,000千円
貸付金回収
金額
1,019,479千
1,057,171千円
事業年度末貸付金残高
件数
222件
232件
 
金額
5,925,416千円
6,242,895千円

エ 金属鉱業鉱害防止積立金勘定

 この勘定は、採掘権者等が鉱業の用に供する特定施設について、その使用の終了後に必要となる鉱害防止事業に備えて積み立てている鉱害防止積立金の管理の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

 区分
18事業年度末
(17事業年度末)
 
千円
千円
資産
2,339,266
2,467,940
(うち有価証券)
(499,990)
(600,046)
(うち投資有価証券)
(1,759,773)
(1,675,720)
負債
2,320,501
2,450,662
(うち未払費用)
(9,318)
(18,240)
(うち預り鉱害防止積立金)
(2,311,183)
(2,432,422)
資本
18,764
17,277
(利益剰余金)
 
 

(イ) 損益計算書

 区分
18事業年度
(17事業年度)
 
千円
千円
  経常費用
19,517
36,423
  (鉱害防止積立金支払利息)
 
 
  経常収益
21,004
17,686
  (うち有価証券利息)
(20,394)
(17,540)
  経常利益(△経常損失)
1,486
△18,736
  当期純利益(△当期純損失)
1,486
△18,736
  当期総利益(△当期総損失)
1,486
△18,736
(利益の処分又は損失の処理)
 
 
 (当期未処分利益又は当期未処理損失)
 
 
  当期総利益(△当期総損失)
1,486
△18,736
 (利益処分額)
 
 
  積立金
1,486
 (損失処理額)
 
 
  積立金取崩額
18,736

(ウ) 主な業務実績

 区分
 
18事業年度
(17事業年度)
(鉱害防止積立金の積立て)
 
 
 
 特定施設数
件数
16件
23件
 積立金額
金額
30,343千円
59,666千円
(鉱害防止積立金の取戻し)
 
 
 
 特定施設数
件数
3件
3件
 払渡金額
金額
151,582千円
32,630千円
 事業年度末特定施設数
件数
81件
81件

オ 金属鉱業鉱害防止事業基金勘定

 この勘定は、休廃止鉱山に係る鉱害防止事業を、確実かつ永続的に実施できるよう、指定鉱害防止事業機関に行わせるために、その原資として採掘権者等から拠出金を徴収し、鉱害防止事業基金として運用する等の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

 区分
18事業年度末
(17事業年度末)
 
千円
千円
資産
5,103,754
5,057,186
(うち有価証券)
(399,943)
(899,716)
(うち投資有価証券)
(4,527,047)
(3,782,288)
負債
34,895
33,139
(未払金)
 
 
資本
5,068,858
5,024,047
(うち資本剰余金)
(4,960,280)
(4,922,847)
(うち利益剰余金)
(108,578)
(101,199)

(イ) 損益計算書

 区分
18事業年度
(17事業年度)
 
千円
千円
  経常費用
61,753
44,764
  (鉱害防止業務費)
 
 
  経常収益
69,132
58,772
  (うち有価証券利息)
(68,705)
(58,663)
  経常利益
7,378
14,008
  当期純利益
7,378
14,008
  当期総利益
7,378
14,008
(利益の処分)
 
 
 (当期未処分利益)
 
 
  当期総利益
7,378
14,008
 (利益処分額)
 
 
  積立金
7,377
14,008
 
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法第13条第6項に基づき経済産業大臣の認可を受けて鉱害防止事業基金に組み入れようとする額
 
 
 
鉱害防止事業基金
1

(ウ) 主な業務実績

 区分
18事業年度
(17事業年度)
(拠出)
 
 
 事業年度末の休廃止鉱山数
22箇所
22箇所
 拠出金を徴収している休廃止鉱山数
1箇所
1箇所
 拠出金徴収額
37,433千円
247,342千円

カ 金属鉱業精密調査勘定

 この勘定は、金属鉱物の優秀な鉱床が存在する可能性のある地域について行う地質構造の精密調査の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

 区分
18事業年度末
(17事業年度末)
 
千円
千円
資産
1,152
6,296
(うち現金及び預金)
(84)
(563)
(うち未収入金)
(1,068)
(5,733)
負債
1,152
6,296
(うち預り補助金等)
(613)
(1,023)
(うち未払金)
(538)
(5,270)
資本

(イ) 損益計算書

 区分
18事業年度
(17事業年度)
 
千円
千円
経常費用
93,066
98,966
(うち業務費)
(75,727)
(78,775)
経常収益
93,066
98,966
(うち国庫補助金)
(62,044)
(65,977)
(うち負担金)
(31,022)
(32,988)
経常利益
当期純利益
当期総利益

(ウ) 主な業務実績

 区分
 
18事業年度
(17事業年度)
探鉱のための精密調査事業
金額
90,096千円
95,769千円

(備考)
 18事業年度の財務諸表は、19年10月24日現在のものである。


 なお、この法人について検査した結果、「第4章 国会及び内閣に対する報告並びに国会からの検査要請事項に関する報告等」に「特殊法人等から移行した独立行政法人の業務運営の状況について」 を掲記した。