会計名 | 年金特別会計(平成18年度以前は、厚生保険特別会計) |
部局等 | 2社会保険事務所 |
不正行為期間 | 平成16年4月〜21年1月 |
損害金の種類 | 健康保険料、厚生年金保険料、児童手当拠出金 |
損害額 | 5,349,709円 |
本院は、2社会保険事務所における不正行為について、会計検査院法第27条の規定に基づく厚生労働大臣からの報告及び会計法(昭和22年法律第35号)第42条の規定に基づく同大臣からの通知を受けるとともに、2社会保険事務所において、合規性等の観点から不正行為の内容がどのようなものであるかなどに着眼して会計実地検査を行った。
上記の不正行為により損害が生じたものが2件、損害額で5,349,709円(いずれも全額補てん済み)あり、いずれも不当と認められる。
この2件を示すと、次のとおりである。
部局等 | 不正行為期間 | 損害額 | |
年月 | 円 | ||
(353) | 大宮社会保険事務所 | 平成21.1 | 4,999,709 |
本件は、上記の部局において、徴収課長が、主任収入官吏として厚生年金保険料等の収納事務に従事中、事業主から受領した同保険料等4,999,709円を国庫に払い込まずに領得したものである。
なお、本件損害額については、平成21年3月までに全額が同人から返納されている。
(354) | 久留米社会保険事務所 | 平成16.4から17.1まで | 350,000 |
本件は、上記の部局において、徴収課収納係長が、分任収入官吏として厚生年金保険料等の収納事務に従事中、虚偽の領収証書を交付するなどして、事業主から受領した同保険料等350,000円を領得したものである。
なお、本件損害額については、平成21年7月に全額が同人から返納されている。
(353)(354)の計 | 5,349,709 |
本院は、社会保険庁における保険料の徴収及び年金の支給が適正に行われているか検査するとともに、特に年金記録問題について検査しているところである(後掲の「年金記録問題について」 参照)が、上記2件の不正行為はいずれも被保険者等の年金記録に影響を及ぼしていなかった。