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  • 平成20年度|
  • 第3章 個別の検査結果|
  • 第1節 省庁別の検査結果|
  • 第9 厚生労働省|
  • 平成18年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

国民健康保険広域化等支援事業費等補助金について


国民健康保険広域化等支援事業費等補助金について

 

1 本院が表示した意見

 市町村の国民健康保険事業の運営の広域化、財政の安定化を図ることを目的として、45都道府県が国民健康保険広域化等支援事業費等補助金の交付を受けて、国民健康保険広域化等支援基金を設置、造成し、無利子貸付け等を行っている。しかし、基金を設置した都道府県の3分の2においては全く貸付実績がなく、貸付実績がある他の都道県においても基金の造成規模に比して利用が十分でないなど、多額の補助金が有効に活用されていないままとなっていた。
 したがって、厚生労働省において、貸付条件を見直すなど基金の有効な活用を図るとともに、都道府県ごとの保険者の財政状況等に応じて基金の廃止も含めた事業内容の見直しを行うよう、厚生労働大臣に対して平成19年10月に、会計検査院法第36条の規定により意見を表示した。

2 当局が講じた処置

 本院は、厚生労働本省において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。
 検査の結果、厚生労働省は、本院指摘の趣旨に沿い、基金の需要動向等の調査結果を踏まえ貸付条件等を見直すこととして21年8月に保険局長通知を改正し、都道府県に対して基金条例等の関連規定を改正するよう通知するなどして利用促進策を講じていた。また、都道府県ごとの保険者の財政状況等に応じて基金の廃止も含めた事業内容の見直しを行うことについては、上記の利用促進策の実施状況を見つつ、都道府県から協議の申入れ等がある場合はその都度検討を行うこととしていた。