科目
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(款)業務外収入 (項)雑収入
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部局等
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独立行政法人水資源機構
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減額調整の概要
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単身者用宿舎の使用料について、宿舎の延べ面積に応じて定められた基準使用料から100分の30を乗じた額を減額するもの
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検査の対象とした単身者用宿舎の戸数
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739戸
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(平成20年12月末現在)
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上記に係る宿舎使用料の徴収額
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1億1221万余円
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(平成15年10月分から20年12月分まで)
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上記のうち宿舎使用料の算定に当たって考慮すべき設備上の差異がないものの戸数
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344戸
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上記に係る宿舎使用料の徴収額
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8115万余円
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上記について減額調整を行わないものとして算定した場合の宿舎使用料の増加額
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3405万円
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独立行政法人水資源機構(以下「機構」という。)は独立行政法人水資源機構宿舎規程(水機規程平成15年度第14号。以下「宿舎規程」という。)等に基づき、役職員に貸与する宿舎を管理運営しており、その戸数は平成20年12月末現在で、独身職員等単身者である職員を居住させるための宿舎(以下「単身者用宿舎」という。)が739戸、それ以外の世帯を居住させるための宿舎(以下「世帯用宿舎」という。)が808戸、計1,547戸となっている。
機構が貸与する宿舎の使用料は、宿舎規程及び宿舎の基準使用料の調整に関する達(水機達平成15年度第23号。以下「調整規程」という。)に基づき、宿舎の延べ面積に応じて定められた1m2
当たりの基準使用料(以下「基準使用料」という。)に、当該宿舎の延べ面積を乗じて算定することなどとなっている。そして、基準使用料は、宿舎建築後の経過年数や設備の差異等に応じて、その額に調整を加えることとなっており、単身者用宿舎については建築後の経過年数等に基づき調整した基準使用料の額から更に100分の30を乗じた額を減額する調整を加えることとなっている(以下、単身者用宿舎に係る基準使用料の調整を「減額調整」という。)。
本院は、経済性等の観点から、機構が管理運営している単身者用宿舎739戸について、宿舎使用料の算定は適切に行われているかなどに着眼して、機構設立以降の15年10月分から20年12月分までの宿舎使用料計1億1221万余円を対象として、本社及び丹生ダム建設所において、単身者用宿舎の使用料の徴収実績等に関する書類及び単身者用宿舎の状況を確認するなどの方法により会計実地検査を行った。
(本件の検査の背景等については、後掲の「独立行政法人及び国立大学法人が管理運営する福利厚生施設等の状況について
」参照)
検査したところ、次のような事態が見受けられた。
すなわち、機構は、単身者用宿舎の使用料の算定に当たり、前記のとおり、減額調整を行うこととしていた。
減額調整に係る規定は、機構の前身である旧水資源開発公団が昭和51年3月に定めた「宿舎の使用料の調整に関する達」(水公達昭和51年第3号)において、当時、同公団が管理していた単身者用宿舎の多くが世帯用宿舎と異なり各戸専用の給排水設備、入浴設備、便所及びガス設備(以下「給排水設備等」という。)を設置していなかったことから、同公団において世帯用宿舎とのこうした設備の差異を考慮して設定されていたものを、機構においても引き続き設定したものである。
しかし、近年、機構は単身者用宿舎の快適性及び利便性を考慮して、各戸専用の給排水設備等を設置した単身者用宿舎の整備を図ってきており、各戸専用の給排水設備等のすべてが設置されていて世帯用宿舎との設備の差異がない単身者用宿舎が739戸のうち344戸(単身者用宿舎全体の46.5%)見受けられた。そして、これら344戸に係る平成15年10月分から20年12月分までの宿舎使用料の徴収額は計8115万余円となっていた。
上記344戸の単身者用宿舎については、宿舎使用料の算定に当たって考慮すべき世帯用宿舎との設備上の差異はないことから、減額調整する必要はなく、これを一律に減額調整を行って徴収している事態は適切とは認められず、改善を図る必要があると認められた。
各戸専用の給排水設備等が設置されている前記の単身者用宿舎344戸について、減額調整を行わないものとして、15年10月分から20年12月分までの宿舎使用料の額を算定すると計1億1520万余円となり、前記の徴収額計8115万余円に比べて3405万余円が増加することになると認められた。
このような事態が生じていたのは、機構において、単身者用宿舎について設備の充実が図られているのに、その実態を把握しないまま、調整規程における単身者用宿舎の使用料に関する規定を見直してこなかったことによると認められた。
上記についての本院の指摘に基づき、機構は、21年9月に調整規程を改正して、各戸専用の給排水設備等が設置されている単身者用宿舎の使用料について減額調整を行わないこととし、同年10月から適用することとする処置を講じた。