ページトップ
  • 平成20年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 2 国が資本金の2分の1以上を出資している法人の決算|
  • [3] 独立行政法人、国立大学法人等の決算

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構


(20) 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構

 この独立行政法人は、次の業務を行うことなどにより国民経済の健全な発展と国民生活の向上に寄与することを目的として設置されているものである。
〔1〕  鉄道の建設等に関する業務
〔2〕  鉄道事業者、海上運送事業者等による運輸施設の整備を促進するための助成その他の支援に関する業務
〔3〕  運輸技術に関する基礎的研究に関する業務
 その資本金は20事業年度末現在で946億0318万余円(うち国の出資936億0318万余円)となっている。
 同法人の会計は、建設、海事、基礎的研究等、助成及び特例業務の5勘定に区分して経理されており、その勘定別の20事業年度の貸借対照表、損益計算書及び主な業務実績は次のとおりである。

ア 建設勘定

 この勘定は、新幹線、都市鉄道線、民鉄線等の建設及び大規模な改良並びに当該鉄道施設の貸付又は譲渡等の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
資産
うち割賦債権
うち構築物
6,853,633,276
1,907,217,419
1,932,220,439
6,634,850,420
1,982,323,264
1,995,383,906
負債
うち資産見返負債
うち長期借入金

純資産
資本金
資本剰余金(注1)
利益剰余金(注2)
6,555,602,042
3,005,240,560
1,417,037,957
298,031,233
56,169,929
236,778,127
5,083,176
6,336,272,491
2,770,046,921
1,439,923,527
298,577,928
56,169,929
238,589,794
3,818,204
(注1)  20事業年度末の資本剰余金には、損益外減価償却累計額△5,676,963千円及び損益外減損損失累計額△777,351千円が含まれている。
(注2)  20事業年度末の利益剰余金には、前中期目標期間繰越積立金3,818,204千円が含まれている。

(イ) 損益計算書

区分 20事業年度(千円) 19事業年度(千円)
経常費用
うち鉄道施設譲渡原価
うち減価償却費
経常収益
うち鉄道施設譲渡収入
うち鉄道施設賃貸収入
経常利益
臨時損失
臨時利益
当期純利益
当期総利益
(利益の処分)
当期未処分利益
当期総利益
利益処分額
積立金
242,609,704
75,945,379
81,434,047
243,877,202
96,962,759
86,076,358
1,267,498
2,526

1,264,971
1,264,971
1,264,971
1,264,971
262,202,969
94,810,980
81,294,343
263,122,072
117,269,346
83,763,635
919,102
70,420
114
848,796
848,796
848,796
848,796

(ウ) 主な業務実績

区分   20事業年度 (19事業年度)
新幹線
(北陸新幹線ほか)
貸付線
(九州新幹線ほか)
民鉄線
(みなとみらい21線ほか)
都市鉄道利便増進事業
(相鉄・東急直通線ほか)
建設
貸付
建設
大改良
建設
4線
12線
1線
2線
2線
627km
719km
4km
14km
12km
4線
12線
1線
2線
2線
627km
719km
4km
14km
12km

イ 海事勘定

 この勘定は、国内海運事業者と費用を分担して国内旅客船及び内航貨物船を共同建造し、当該船舶を同法人と事業者との共有とし、事業者に使用管理させる業務等並びに高度船舶技術の試験研究及び実用化を促進するための技術支援業務等に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
資産
うち船舶未収金
うち共有船舶
241,409,278
32,054,742
171,313,264
244,997,388
38,035,924
166,581,539
負債
うち鉄道建設・運輸施設整備支援機構債券
うち長期借入金
うち引当金

純資産
資本金
資本剰余金
繰越欠損金
247,537,017
78,000,000
118,185,737
6,745,873
△6,127,739
38,267,000
4,810,621
49,205,360
260,669,813
71,000,000
113,229,011
7,047,352
△15,672,424
30,316,000
4,810,621
50,799,045

(イ) 損益計算書

区分 20事業年度(千円) 19事業年度(千円)
経常費用
うち減価償却費
うち支払利息
経常収益
うち運営費交付金収益
うち船舶使用料収入
うち船舶共有契約解除等損失引当金戻入益
経常利益
臨時損失
臨時利益
当期純利益
当期総利益
(損失の処理)
当期未処理損失
当期総利益
前期繰越欠損金
次期繰越欠損金
26,919,780
22,178,941
3,172,308
28,495,491
6,765
26,457,558
335,131
1,575,710
25
18,000
1,593,685
1,593,685
1,593,685
50,799,045
49,205,360
33,190,908
25,106,413
3,947,197
34,099,960
27,744
30,457,136
2,237,367
909,052
564
208,571
1,117,058
1,117,058
1,117,058
51,916,104
50,799,045

(ウ) 主な業務実績

区分   20事業年度 (19事業年度)
旅客船建造
貨物船建造
高度船舶技術実用化助成業務
技術支援業務
2隻
26隻
3件
2件
1,301総トン
47,850総トン
45,370千円
142,135千円
1隻
30隻
1件
1件
199総トン
53,993総トン
58,509千円
50,000千円

ウ 基礎的研究等勘定

 この勘定は、運輸技術に関し新たな発想に立った新技術を創出するための独創性、革新性のある基礎的研究を提案公募方式により行う業務等に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
資産
うち現金及び預金
うち貸付金
53,169,539
131,112
52,994,000
53,295,315
263,067
52,994,000
負債
うち短期借入金
うち1年以内返済予定長期借入金
うち未払金

純資産
資本金
資本剰余金(注3)
利益剰余金
53,123,883
31,268,000
21,726,000
80,376
45,656
66,251
△46,963
26,369
53,241,478
33,726,000
19,268,000
214,090
53,837
66,251
△46,930
34,516
(注3)  20事業年度末の資本剰余金には、損益外減価償却累計額△185千円が含まれている。

 なお、20事業年度において、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法(平成14年法律第180号。以下「機構法」という。)第18条第4項の規定により、中期目標の期間の最後の事業年度である19事業年度末の利益剰余金3451万余円を国庫に納付している。

(イ) 損益計算書

区分 20事業年度(千円) 19事業年度(千円)
経常費用
うち研究業務費
うち支払利息
経常収益
うち運営費交付金収益
うち貸付金利息収入
経常利益(△経常損失)
臨時損失
当期純利益(△当期純損失)
当期総利益(△当期総損失)
(利益の処分又は損失の処理)
当期未処分利益又は当期未処理損失
当期総利益(△当期総損失)
利益処分額又は損失処理額
積立金
積立金取崩額
921,989
277,827
370,405
948,359
339,620
476,112
26,369
0
26,369
26,369
26,369
26,369
1,343,275
312,498
453,955
1,133,623
438,267
560,226
△209,651

△209,651
△209,651
△209,651

209,651

(ウ) 主な業務実績

区分   20事業年度 (19事業年度)
基礎的研究業務
内航海運活性化融資業務
課題数
金額
件数
金額
14件
274,360千円
4件
52,994,000千円
18件
343,371千円
4件
52,994,000千円

エ 助成勘定

 この勘定は、新幹線、都市鉄道の建設等に対する助成及び日本国有鉄道に係る債務の償還等の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
資産
うち割賦債権
うち他勘定長期貸付金
4,166,727,050
3,820,370,548
308,471,146
4,590,778,020
4,227,350,654
318,189,081
負債
うち未払金
うち長期借入金
うち他勘定長期借入金

純資産
資本金
利益剰余金(注4)
3,512,998,961
10,582,436
1,474,899,066
1,639,237,849
653,728,088
100,000
653,628,088
3,890,728,588
10,775,143
1,769,811,386
1,699,379,233
700,049,431
100,000
699,949,431
(注4)  20事業年度末の利益剰余金には、前中期目標期間繰越積立金216,334,404千円及び鉄道建設・運輸施設整備支援機構法第18条第2項積立金437,273,826千円が含まれている。

 なお、20事業年度において、機構法第18条第4項の規定により、中期目標の期間の最後の事業年度である19事業年度末の利益剰余金6999億4943万余円のうち、1191万余円を国庫に納付している。

(イ) 損益計算書

区分 20事業年度(千円) 19事業年度(千円)
経常費用
うち鉄道施設譲渡原価
うち支払利息
経常収益
うち運営費交付金収益
うち鉄道施設譲渡収入
うち補助金等収益
経常損失
臨時損失
当期純損失
前中期目標期間繰越積立金取崩額
当期総利益(△当期総損失)
(利益の処分又は損失の処理)
当期未処分利益又は当期未処理損失
当期総利益(△当期総損失)
利益処分額又は損失処理額
積立金
積立金取崩額
793,472,588
406,980,105
194,409,298
747,163,176
247,037
627,206,816
118,612,872
46,309,411
15
46,309,427
46,329,285
19,857
19,857
19,857
822,140,835
419,553,977
213,415,868
778,486,550
332,450
661,422,865
115,801,336
43,654,284
60
43,654,345

△43,654,345
△43,654,345

43,654,345

(ウ) 主な業務実績

区分   20事業年度 (19事業年度)
補助金交付業務 32,855,454千円 39,219,481千円

オ 特例業務勘定

 この勘定は、日本国有鉄道の役員又は職員であった者等に係る年金の給付に要する費用等の支払、日本鉄道建設公団から承継した土地その他の資産の処分等の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
資産
うち処分用資産
うち他勘定長期貸付金
3,431,651,578
231,523,428
1,639,237,849
3,503,392,417
221,607,571
1,699,379,233
負債
うち未払金
うち引当金

純資産(注5)
利益剰余金
2,076,507,648
4,618,155
2,067,871,270
1,355,143,930
1,355,143,930
2,159,230,186
5,725,884
2,152,850,258
1,344,162,230
1,344,162,230
(注5)  20事業年度末の利益剰余金には、前中期目標期間繰越積立金1,344,162,230千円が含まれている。

(イ) 損益計算書

区分 20事業年度(千円) 19事業年度(千円)
経常費用
うち処分用資産売却原価
うち共済年金追加費用
経常収益
うち処分用資産売却収入
うち財務収益
経常利益
臨時損失
当期純利益
当期総利益
(利益の処分)
当期未処分利益
当期総利益
利益処分額
積立金
117,954,202
1,031,569
31,442,640
129,490,651
1,141,698
125,000,149
11,536,449
554,749
10,981,699
10,981,699
10,981,699
10,981,699
53,123,135
7,597,547
32,984,112
555,268,413
333,015,299
126,279,468
502,145,277
25
502,145,252
502,145,252
502,145,252
502,145,252

(ウ) 主な業務実績

区分   20事業年度 (19事業年度)
土地の売却実績 件数
面積
金額
17件
4ha
1,141,698千円
50件
32ha
333,015,299千円

 なお、この法人について検査した結果、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項3件(     参照)を掲記した。