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  • 平成24年度 |
  • 第3章 個別の検査結果 |
  • 第2節 団体別の検査結果 |
  • 第37 独立行政法人国立病院機構 |
  • 平成23年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

独立行政法人国立病院機構が保有している資産の利用状況について


平成23年度決算検査報告参照

1 本院が要求した改善の処置

独立行政法人国立病院機構(以下「機構」という。)は、病院運営を確実に実施するために必要な資産であるとして国から土地及び建物を承継している。しかし、国から承継した土地及び建物が有効に利用されておらず、具体的な処分計画又は利用計画が策定されないまま保有されている事態が見受けられた。

したがって、機構本部において、各病院の土地及び建物の利用状況を定期的に把握して自主的な見直しを行う体制を整備するとともに、具体的な処分計画又は利用計画が策定されないまま平成23年度末現在で3年以上にわたり土地及び建物が有効に利用されていない37病院に対して、土地及び建物が将来にわたり業務を確実に実施する上で必要がないと認められる場合には具体的な国庫納付等の処分計画を策定させ、必要があると認められる場合には具体的な施設整備等の利用計画等を策定させるなどするよう、独立行政法人国立病院機構理事長に対して24年10月に、会計検査院法第36条の規定により改善の処置を要求した。

2 当局が講じた処置

本院は、機構本部において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。

検査の結果、機構は、本院指摘の趣旨に沿い、次のような処置を講じていた。

  • ア 24年11月に保有資産利用計画等プロジェクト・チームを機構本部に設置して、毎年10月1日現在の土地及び建物の利用状況について各病院から報告を受けて不要財産の処分に関する事項等を検討することとして、自主的な見直しを行う体制を整備した。
  • イ 37病院に対して24年10月及び12月に通知を発して、37病院に保有資産利用計画等検討委員会を設置させるとともに、同委員会等において、有効に利用されていない土地及び建物について将来にわたり業務を確実に実施する上で必要かどうかを検討し判断した上で具体的な施設整備等の利用計画等を策定することとしていた。そして、37病院は、策定した利用計画等に基づき、利用されていなかった土地及び建物の利用を開始したり、売却に向けた協議を実施したりするなどしていた。
  • ウ 各病院に対して24年10月及び12月に通知を発して、今後、有効に利用されていない土地及び建物が生じた場合において、将来にわたり業務を確実に実施する上で必要と認められない土地及び建物については具体的な国庫納付等の処分計画を策定し、必要があると認められる土地及び建物については具体的な施設整備等の利用計画等を策定するよう周知徹底を図った。