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  • 平成24年度 |
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要 |
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要 |
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体 |
  • 2 国が 資本金の2分の1以上を出資している法人 |
  • 政府関係機関

4 独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門


独立行政法人国際協力機構は、開発途上にある海外の地域(以下「開発途上地域」という。)に対する技術協力の実施、有償及び無償の資金供与による協力の実施並びに開発途上地域の住民を対象とする国民等の協力活動の促進に必要な業務を行うことなどにより、国際協力の促進並びに我が国及び国際経済社会の健全な発展に資することを目的として設置されているものである。

独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門は、上記の業務のうち、有償の資金供与による協力の実施業務に関する会計を区分して経理するものである。

同部門の資本金は24年度末現在で7兆7147億9784万余円となっていて、24年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。

(ア) 収入支出決算

収入 収入済額(千円)
24年度 219,934,690
23年度 215,023,751
支出 支出予算現額(千円) 支出済額(千円) 不用額(千円)
24年度 105,732,135 81,681,508 24,050,626
23年度 104,019,240 84,574,236 19,445,003

不用額の主なものは支払利息(支出予算現額634 億8108 万余円)の187 億2699 万余円である。

(イ) 損益

科目 24 年度(千円) 23 年度(千円)
経常収益 222,201,992 219,527,390
 うち貸付金利息 184,957,965 196,680,036
経常費用 128,703,094 124,557,019
 うち借入金利息 31,348,467 35,646,479
臨時利益 312 1,523
臨時損失 1,793 903,740
当期総利益 93,497,418 94,068,154
(利益金の処理)
翌年度に準備金として整理 93,497,418 94,068,154
(準備金) (1,036,291,463) (942,223,309)

(ウ) 借入金等

区分 24年度末(千円) 23年度末(千円)
借入金残高(財政融資資金) 1,979,670,524 2,219,974,654
国際協力機構債券発行残高 260,000,000 200,000,000

(エ) 主な業務実績

a 貸付業務

区分 24年度 (23年度)
貸付け等 件数 2,609件 2,645件
金額 713,540,353千円 610,265,157千円
貸付金回収等 金額 677,616,012千円 629,531,569千円
(うち貸出金償却) (—) (—)
年度末貸付金等残高 件数 1,920件 1,939件
金額 11,092,885,878千円 11,056,961,537千円
上記のうち民間金融機関のリスク管理債権の開示基準を参考に機構において開示している債権
破綻先債権
延滞債権 72,616,700千円 24,557,275千円
3か月以上延滞債権 18,956,658千円 47,338,176千円
貸出条件緩和債権 822,680,526千円 846,472,852千円
914,253,885千円 918,368,304千円
(貸倒引当金 140,846,941千円 131,589,282千円)
(注)
貸倒引当金に計上できる金額は、予想損失率を対象債権額に乗じたものを一般貸倒引当金の額として算定することとされている。
これに加えて、貸付金残高のうち、破産債権、再生債権、更生債権その他これらに準ずる債権に対する貸倒引当金については、下記のように別途貸倒引当金を計上している。
(貸倒引当金 40,577,404千円 24,557,275千円)
(注)
貸倒引当金に計上できる金額は、債権ごとに個別引当を行うこととされている。なお、公的債務削減措置が講じられているか又は講じられることが確実と認められる債権については、公的債務削減額を合理的に見積もることが可能な場合は当該債権の全額を直接償却することとされている。

b 出資業務

区分 24年度 (23年度)
出資 会社等数 2 1
金額 274,454千円 11,025千円
年度末出資金残高 会社等数 11 13
金額 76,519,627千円 102,813,958千円

なお、この法人について検査した結果、意見を表示し又は処置を要求した事項1件(参照)及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項1件(参照)を掲記した。