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  • 平成26年10月

復興木材安定供給等対策の実施状況等について


3 検査の状況

(1) 復興対策基金の造成及び国庫返還等の状況

ア 復興対策基金の造成及び使用状況

45道府県において、23年度第3次補正予算により交付された国庫補助金により造成された復興対策基金の造成額、25年度末までの使用額等の状況は、表5のとおりである。

復興対策基金の造成に当たり45道府県に交付した国庫補助金計1399億4550万円について、道府県別の交付額をみると、交付額が最も多いのは北海道119億8000万円、以下、大分、秋田、宮崎、長野、岐阜各県となっている。一方、被災地である青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、千葉、新潟、長野各県(以下、これらを合わせて「被災地」という。)の交付額は、計251億9000万円と全体の18.0%であり、特に甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島各県(以下、これらを合わせて「東北3県」という。)の交付額は計99億5000万円と全体の7.1%となっている。

45道府県の基金使用額は、25年度末までに計612億0793万余円となっているが、これを道府県別にみると、使用額が最も多いのは北海道68億8879万余円、以下、秋田、大分、徳島、島根各県となっており、これら5道県における使用額だけで計188億6573万余円と使用額全体の30.8%を占めている。一方、被災地の使用額は、計104億4742万余円と全体の17.1%であり、東北3県の使用額は計36億7498万余円と全体の6.0%となっている。

また、基金造成額に対する25年度末までの使用額の割合は、45道府県全体で43.7%となっているが、この割合を、使用額が多い北海道、秋田、大分、徳島、島根の5道県の合計でみると55.0%と全体割合を大きく上回っているのに対し、被災地の合計は41.4%、東北3県の合計は36.9%と、全体の割合を下回っている。

そして、25年度末における復興対策基金の執行残額は、45道府県における運用益計3億9213万余円を加えた計791億2969万余円となっている。

表5 45道府県における復興対策基金の造成額及び使用額の状況(平成25年度末時点)

(単位:千円)
道府県\区分 基金造成額
(国庫補助金
交付額)
基金使用額
(平成25年度ま
での取崩額)
運用益
(基金を原資と
する運用益)
基金の
執行残額
基金造成額
に対する割合
②/①×100 ④=(①-②+③)
北海道 11,980,000 6,888,797 57.5% 36,234 5,127,436
青森県 2,300,000 721,839 31.3% 5,821 1,583,981
岩手県 4,300,000 2,059,142 47.8% 3,989 2,244,847
宮城県 2,050,000 997,130 48.6% 3,531 1,056,401
秋田県 6,000,000 3,434,973 57.2% 3,959 2,568,986
山形県 4,500,000 686,522 15.2% 5,961 3,819,438
福島県 3,600,000 618,713 17.1% 6,253 2,987,540
茨城県 950,000 660,844 69.5% 3,893 293,049
栃木県 3,025,000 2,165,777 71.5% 3,762 862,984
群馬県 2,050,000 1,100,310 53.6% 1,214 950,903
埼玉県 660,000 316,271 47.9% 6,901 350,630
千葉県 465,000 78,934 16.9% 230 386,296
新潟県 2,900,000 819,945 28.2% 1,747 2,081,801
富山県 1,900,000 730,368 38.4% 1,076 1,170,707
石川県 4,000,000 1,792,456 44.8% 16,053 2,223,596
福井県 2,000,000 675,250 33.7% 8,188 1,332,937
山梨県 420,000 152,283 36.2% 287 268,003
長野県 5,600,000 2,325,092 41.5% 3,411 3,278,318
岐阜県 5,600,000 1,949,916 34.8% 28,435 3,678,518
静岡県 3,000,000 1,583,831 52.7% 50,085 1,466,254
愛知県 1,120,000 570,734 50.9% 2,085 551,351
三重県 2,950,000 1,153,797 39.1% 7,883 1,804,086
滋賀県 1,330,000 188,821 14.1% 5,101 1,146,279
京都府 1,650,000 471,883 28.5% 5,558 1,183,675
大阪府 170,000 48,131 28.3% 343 122,212
兵庫県 3,230,000 1,591,021 49.2% 1,494 1,640,472
奈良県 2,050,000 408,893 19.9% 4,158 1,645,264
和歌山県 2,300,000 557,287 24.2% 14,512 1,757,224
鳥取県 4,100,000 1,274,292 31.0% 15,089 2,840,796
島根県 4,924,500 2,769,554 56.2% 2,016 2,156,962
岡山県 2,300,000 633,391 27.5% 5,941 1,672,550
広島県 2,850,000 1,807,844 63.4% 6,515 1,048,671
山口県 2,250,000 661,227 29.3% 1,297 1,590,070
徳島県 5,250,000 2,882,283 54.9% 12,887 2,380,603
香川県 246,000 78,319 31.8% 427 168,107
愛媛県 4,200,000 2,021,163 48.1% 8,319 2,187,155
高知県 5,200,000 2,137,201 41.1% 22,022 3,084,821
福岡県 1,820,000 687,063 37.7% 5,668 1,138,605
佐賀県 900,000 420,593 46.7% 3,764 483,171
長崎県 1,900,000 873,855 45.9% 5,084 1,031,229
熊本県 5,050,000 2,666,404 52.8% 14,890 2,398,485
大分県 6,100,000 2,890,126 47.3% 20,846 3,230,720
宮崎県 6,000,000 2,767,500 46.1% 13,960 3,246,460
鹿児島県 4,700,000 1,885,638 40.1% 21,189 2,835,550
沖縄県 55,000 2,495 4.5% 32 52,537
計(A) 139,945,500 61,207,931 43.7% 392,130 79,129,699
うち※の小計(B) 25,190,000 10,447,421 41.4% 32,641 14,775,219
うち東北3県(C) 9,950,000 3,674,986 36.9% 13,775 6,288,788
うち○の小計(D) 34,254,500 18,865,734 55.0% 75,944 15,464,709
(B)/(A) 18.0% 17.1%
(C)/(A) 7.1% 6.0%
(D)/(A) 24.5% 30.8%
注(1)
※は、被災地である県。
注(2)
○は、基金使用額が多い5道県。
注(3)
基金使用額、運用益、基金の執行残額は、端数処理を行っているため、各欄の数値を合計しても計欄の数値と一致しないものがある。

イ 復興対策基金の国庫返還の状況

前記のとおり、25年7月の使途厳格化通知により、復興対策基金事業については、26年度からは直接被災地に木材を供給する取組等に限定されたことなどから、45道府県のうち被災地を除く36道府県において、26年度の事業予定額から直接被災地に木材を供給する取組に係るものを除く額を国庫返還額とするなどしており、一部の道府県は、返還に際してそれまでに発生した運用益も含めて返還している。

復興対策基金の国庫返還額は、表6のとおり、36道府県において計394億3218万余円となっており、このうち23道府県においては返還に際してそれまでに発生した運用益も含めているのに対し、13県においてはこれを含めておらず、府県によって取扱いが区々となっていた。

また、返還に伴い、45道府県における復興対策基金の25年度末残高は、表6のとおり、計396億9751万余円となっている。この基金残高については、実施要綱等によれば、26年度末に復興対策基金事業が終了した後、国庫に返還されることとされている。

表6 復興対策基金の国庫返還の状況

道府県\区分 国庫補助金
交付額

平成23年度第3
次補正予算
国庫返還額 (参考)
平成25年度末
基金残高
返還額 返還額の内訳 債権発生日 国庫返還日
補助金残額 運用益
①=②+③
北海道 11,980,000 4,532,168 4,495,923 36,244 平成26.3.26 平成26.4.8 595,268
青森県 2,300,000 1,583,981
岩手県 4,300,000 2,244,847
宮城県 2,050,000 1,056,401
秋田県 6,000,000 1,036,959 1,036,959 0 26.3.27 26.4.14 1,532,027
山形県 4,500,000 841,000 837,894 3,106 26.3.20 26.3.31 2,978,438
福島県 3,600,000 2,987,540
茨城県 950,000 293,049
栃木県 3,025,000 862,984
群馬県 2,050,000 859,425 858,211 1,214 26.3.19 26.4.1 91,478
埼玉県 660,000 196,234 192,049 4,184 26.2.20 26.3.11 154,396
千葉県 465,000 386,296
新潟県 2,900,000 2,081,801
富山県 1,900,000 729,336 729,336 0 26.2.28 26.3.19 441,371
石川県 4,000,000 1,404,730 1,404,730 0 26.3.13 26.3.31 818,866
福井県 2,000,000 1,129,118 1,120,930 8,188 26.3.26 26.4.14 203,819
山梨県 420,000 246,325 246,037 287 26.3.20 26.4.8 21,678
長野県 5,600,000 3,278,318
岐阜県 5,600,000 2,143,508 2,143,508 0 26.1.22 26.2.10 1,535,009
静岡県 3,000,000 1,095,927 1,062,269 33,657 26.1.8 26.1.24 370,326
愛知県 1,120,000 422,083 419,900 2,183 26.3.20 26.4.8 129,267
三重県 2,950,000 1,346,082 1,346,082 0 26.3.12 26.3.31 458,004
滋賀県 1,330,000 969,621 969,621 0 25.12.13 25.12.26 176,658
京都府 1,650,000 943,661 940,467 3,193 26.3.27 26.4.15 240,014
大阪府 170,000 122,212 121,868 343 26.2.20 26.3.10 0
兵庫県 3,230,000 1,640,472 1,638,978 1,494 26.3.24 26.4.11 0
奈良県 2,050,000 1,427,170 1,423,652 3,517 26.1.9 26.1.22 218,094
和歌山県 2,300,000 1,553,946 1,545,325 8,620 26.1.27 26.2.14 203,278
鳥取県 4,100,000 1,592,000 1,582,336 9,663 26.2.19 26.3.7 1,248,796
島根県 4,924,500 648,779 646,763 2,016 26.3.26 26.4.14 1,508,182
岡山県 2,300,000 267,753 267,753 0 26.3.20 26.4.8 1,404,796
広島県 2,850,000 907,615 901,099 6,515 26.3.26 26.4.14 141,055
山口県 2,250,000 1,519,517 1,518,246 1,270 26.3.26 26.4.11 70,553
徳島県 5,250,000 695,357 695,357 0 26.3.24 26.4.2 1,685,245
香川県 246,000 92,287 92,287 0 26.1.27 26.2.14 75,819
愛媛県 4,200,000 1,142,506 1,140,238 2,268 26.2.20 26.3.11 1,044,648
高知県 5,200,000 705,701 705,701 0 26.3.27 26.4.15 2,379,120
福岡県 1,820,000 759,387 759,387 0 26.3.26 26.4.14 379,217
佐賀県 900,000 262,000 258,235 3,764 26.3.26 26.4.14 221,171
長崎県 1,900,000 932,882 932,882 0 26.3.24 26.4.11 98,347
熊本県 5,050,000 1,496,293 1,481,403 14,890 26.3.24 26.4.11 902,192
大分県 6,100,000 1,581,347 1,560,500 20,846 26.3.20 26.3.31 1,649,373
宮崎県 6,000,000 1,981,136 1,981,136 0 26.3.19 26.4.7 1,265,324
鹿児島県 4,700,000 2,155,100 2,133,889 21,211 26.3.19 26.3.31 680,449
沖縄県 55,000 52,537 52,504 32 26.3.31 26.4.15 0
139,945,500 39,432,186 39,243,469 188,717 債権発生済:36道府 返還済:36道府県 39,697,512
注(1)
※は、被災地である県
注(2)
国庫返還日は、日本銀行歳入代理店への入金年月日。
注(3)
国庫返還額及び平成25年度末基金残高は端数処理を行っているため、各項目を集計しても計欄の数値と一致しないものがある。
注(4)
平成25年度末基金残高は、国庫補助金交付額に表5の運用益を加えたものから返還額及び表5の基金使用額を差し引いた基金残額である。

(2) 復興対策基金事業による各事業種目の実施状況

会計実地検査の対象とした22道県において、25年度までに復興対策基金事業で実施した8事業種目に係る事業費は、前記のとおり、計549億5632万余円となっており、これに係る国庫補助金相当額は計332億8957万余円となっている。

事業種目別の支出額等をみると、表7のとおりとなっており(年度別、道県別の各事業種目の支出額等については、巻末別表3参照)、木材流通の川上の対策として実施した②「間伐等」、③「林内路網整備」、④「森林境界の明確化」及び⑤「高性能林業機械等の導入」の4事業種目は計198億3996万余円(全体比59.6%)となっており、間伐等により実際に増産された原木は973,563㎥となっている。一方、木材流通の川下の対策として実施した⑥「木材加工流通施設等整備」、⑦「木質バイオマス利用施設等整備」及び⑧「流通経費支援」の3事業種目は計127億2752万余円(同38.2%)となっている。このうち、①「地域協議会の運営等」は、22道県全体としては支出額全体の1.9%と支出割合は低いが、北海道及び長野県において事業計画の作成や事業実施のた めの調査、地域材利用拡大等の普及や事業実施のための研修等の取組等を数多く実施していること、また、福島県において木材の放射性物質対策に関する調査等を実施していることなどから、これら3道県で計3億5161万余円と同事業種目の支出総額6億3683万余円の55.2%を占めている。また、⑧「流通経費支援」は、22道県全体としては支出額全体の2.2%と支出割合は低いが、岩手、宮城両県において生産される原木の出荷先となっていた県内の合板工場が被災したことなどにより、原木を他県に輸送するなどしたことから、2県で計6億1926万余円と同事業種目の支出総額7億4375万余円の83.3%を占めている。

道県別にみると、北海道の支出総額に対する③「林内路網整備」に係る支出額41億4772万余円の占める割合は60.2%となっており、22道県における同事業種目に係る支出総額115億4107万余円に対しても35.9%と高い割合となっている。

表7 22道県における平成25年度までの各事業種目の支出額等

道県\事業種目 地域協
議会の
運営等
間伐等 林内路網
整備
森林境界
の明確化
高性能林
業機械等
の導入
木材加工
流通施設
等整備
木質バイ
オマス利
用施設等
整備
流通経費
支援
指導等
事業

千円
〔㎥〕
(ha)
千円

(m)
千円

(ha)
千円

(台)
千円

(施設)
千円

(施設)
千円

(㎥)
千円


千円


千円
北海道 [134,858]
(3,704) (208,903) (149) (63) (23) (22) (22,177)
189,910 577,367 4,148,723 2,900 589,628 768,388 568,738 21,706 22,433 6,889,797
岩手県 [55,892]
(1,007) (73,524) (50) (18) (9) (1) (249,279)
8,000 211,831 252,624 2,250 178,912 874,624 11,000 519,276 624 2,059,142
宮城県 [46,025]
(594) (47,101) (-) (35) (7) (1) (68,303)
1,607 132,366 117,970 306,099 279,876 59,821 99,987 403 997,130
福島県 [786]
(30) (15,640) (460) (-) (9) (4) (14,921)
78,554 3,623 63,385 20,700 236,101 188,377 27,785 186 618,713
茨城県 [24,126]
(294) (60) (-) (19) (5) (-) (5,437)
134,977 7,402 130,430 383,267 4,768 660,844
栃木県 [76,114]
(778) (7,851) (222) (11) (20) (2) (-)
43,440 398,903 93,086 9,900 62,850 1,180,973 376,448 176 2,165,777
新潟県 [8,855]
(162) (18,174) (188) (3) (4) (6) (8,378)
55,356 47,988 242,440 8,460 22,150 134,777 297,787 10,950 35 819,945
山梨県 [905]
(18) (5,000) (10) (10) (4) (4) (190)
7,300 9,227 10,000 450 57,134 46,775 21,017 380 152,283
長野県 [78,351]
(1,412) (240,893) (1,596) (44) (11) (333) (7,300)
83,146 391,142 765,126 71.419 330,117 278,462 392,203 10,567 2,909 2,325,092
三重県 [44,858]
(986) (25,677) (2,325) (7) (18) (2) (4,960)
44,659 313,897 41,252 100,008 55,760 451,303 138,065 8,851 1,153,797
奈良県 [14,307]
(293) (10,744) (742) (5) (13) (29) (5,681)
12,615 84,358 18,512 27,707 21,175 209,795 18,330 9,963 6,438 408,893
和歌山県 [53,558]
(1,183) (3,125) (-) (10) (-) (1) (3,769)
461,785 27,240 49,536 14,184 4,463 129 557,287
岡山県 [52,385]
(700) (127,641) (-) (23) (1) (1) (-)
1,000 204,238 198,740 164,005 62,790 2,500 127 633,391
広島県 [72,093]
(865) (439,941) (1,157) (15) (10) (-) (-)
10,442 288,092 869,550 52,065 113,825 472,534 1,333 1,807,844
山口県 [13,841]
(312) (202,165) (56) (12) (6) (-) (2,491)
25,027 60,636 381,245 1,800 82,935 107,090 2,491 661,227
愛媛県 [80,224]
(1,086) (248,807) (678) (47) (12) (5) (2,978)
22,000 510,849 845,448 30,510 238,954 209,666 160,596 2,575 564 2,021,163
高知県 [21,733]
(295) (53,057) (1,718) (17) (3) (29) (11,014)
84,522 516,932 72,279 118,072 1,209,021 118,939 13,929 3,507 2,137,201
福岡県 [13,111]
(172) (36,955) (20) (20) (7) (-) (-)
629 61,210 323,736 900 108,324 190,822 4,401 687,063
長崎県 [14,026]
(313) (50,961) (-) (8) (4) (-) (1,000)
26,799 89,374 324,306 52,490 379,386 1,500 873,855
大分県 [85,983]
(1,377) (329,902) (-) (40) (13) (1) (2,445)
1,884 362,667 1,071,161 279,6650 344,817 800,000 3,740 26,191 2,890,126
宮崎県 [81,249]
(1,378) (128,025) (1,073) (30) (16) (5) (824)
24,426 244,934 1,223,188 47,700 212,383 611,651 383,648 821 18,748 2,767,500
沖縄県 [274]
(5) (-) (-) (-) (-) (-) (-)
36 2,458 2,495
[973,563]
(16,973) (2,274,152) (10,447) (437) (195) (446) (411,150)
4,676,394 11,541,072 449,048 3,173,445 8,432,121 3,551,653 743,754
636,838 19,839,960 12,727,529 85,248 33,289,576
全体に占める割合 1.9% 59.3% 38.2% 0.3% 100.0%
注(1)
※は、被災地である県。
注(2)
各事業種目の数値は端数処理を行っているため、各項目を集計しても計欄の数値と一致しないものがある。

また、復興対策基金事業は、復興に必要な木材を全国規模で安定供給する体制を構築することを政策目標とするものであり、25年7月の使途厳格化通知に基づき、26年度からは直接被災地に木材を供給する取組等に限定されることとなったところではあるが、それ以前に実施された各事業種目においては、次のような事態が見受けられた。

ア「地域協議会の運営等」の実施状況

前記のとおり、実施要綱等によれば、復興対策基金事業の実施に当たり、各地域において木材の安定供給体制の確立、基金事業の円滑な実施のための調整等を行うことを目的として、市町村、森林組合等から構成される地域協議会を設置することとされている。

このため、復興対策基金事業の円滑な実施のための調整等を行うこととされている地域協議会の運営等の状況を検査したところ、国内供給の増加にはつながらない輸出の促進に関する調査を行っているなどの事態が4件見受けられた。これについて事例を示すと次のとおりである。

<事例1> 国内供給の増加にはつながらない調査を行っていたもの

長崎県は、平成24年度に復興対策基金事業の事業主体として、地域協議会の運営等による調査事業を事業費2,772,000円(国庫補助金相当額同額)で実施している。しかし、当該事業は、「県産材トライアル輸出業務」であり、県産材の韓国への輸出を促進することを目的として、同国の製材の現状や住宅事情等について調査を行い、それに見合った輸出候補となる木材製品や輸出先企業について検討した上で、実証試験の位置付けで木材を輸出する内容となっており、実際に、同県は、木材製品を同国の製材工場に27㎥輸出していた。

イ「間伐等」の実施状況

林野庁は、前記のとおり、基金事業の実施に当たり集約化通知に基づき、集約化施業を加速することとしており、間伐等の実施について、「集団的であること又は路網により一体的な連続性があること」などを要件としている。事業主体は、これらの要件を踏まえて施業地の選定を行って集約化施業を推進している。

そして、復興対策基金事業として実施する間伐等については、復興に必要な木材を安定供給する体制を構築することなどを目的としていることから、集約化通知の要件に加えて、「森林整備加速化・林業再生基金事業実施要領の運用について」(平成21年21林整計第87号林野庁長官通知。23年11月改正。以下「運用通知」という。)において、1事業当たり、搬出間伐による搬出総材積量を施業地の総面積で除した値が1ha当たり平均20㎥以上であることなどを、当該事業の採択基準としている。

(ア) 集約化施業が可能な施業地を適切に選定していなかったもの

東北3県を除く19道県管内の384事業主体のうち12道県(注4)管内の52事業主体が24、25両年度で実施した間伐等940㏊、事業費計1億3523万余円(国庫補助金相当額計7227万余円)は、点在していて路網による連続性がない施業地(以下「点在地」という。)であり、高性能林業機械を効率的に活用するなどの集約的な間伐等が実施可能なものとなっていなかった。しかし、事業主体は、上記の点在地を、「隣接していて一体的な連続性のある施業地」に含めていたり、小規模な点在地同士を合算していたりなどして施業地を選定していた。

さらに、このうち12道県管内の48事業主体が実施した間伐等926㏊、事業費計1 億3169万余円(国庫補助金相当額計7011万余円)については、施業地全体では採択基準である1㏊当たり平均20㎥以上の搬出材積量を確保しているものの、伐採してその場に切り捨てるため、原木の増産につながらない切捨間伐を実施している施業地となっていた。しかし、このような切捨間伐を実施している施業地については、復興に必要な木材を安定供給する体制を構築するという復興対策基金事業の趣旨に沿ったものとは認められない。

(注4)
12道県 北海道、茨城、新潟、長野、三重、奈良、和歌山、岡山、山口、愛媛、大分、宮崎各県

これについて事例を示すと次のとおりである。

<事例2> 集約化が促進されていないものや搬出間伐の施業地とは無関係な点在地の切捨間伐を含めていたもの

北海道紋別郡滝上町は、平成24年度に、復興対策基金事業により、事業費54,931,308円(国庫補助金相当額28,109,892円)で201haの間伐等を実施し、当該間伐等によって、材積量6,993㎥を搬出しており、同町は、施業地1ha当たりの搬出材積量が34㎥となることから、復興対策基金事業の間伐等の要件を満たしているとして、補助金の交付を受けていた。

しかし、上記201haのうち、16.9ha、事業費2,209,522円(国庫補助金相当額1,130,673円)については、点在地での間伐であり、さらにこのうち、16.2ha、事業費2,003,188円(国庫補助金相当額1,025,087円)については、搬出間伐を実施している施業地とは無関係な点在地において切捨間伐を実施していた。

なお、林野庁は、上記の指摘を踏まえ、集約化施業における間伐等を実施する 際の施業地の選定基準を具体的に示すとともに、事業主体に対して、森林整備事業等における集約化施業の必要性や復興対策基金事業における間伐等は搬出間伐が主目的であることを都道府県を通じて周知徹底を図る処置を講じた。

(イ) 間伐等により搬出した間伐材が国内需要を満たしていなかったもの

復興対策基金事業により間伐等を実施しているものの、搬出した間伐材の一部 が輸出されている事態が3件見受けられた。

これについて事例を示すと以下のとおりである。

<事例3> 間伐等により搬出した間伐材を輸出していたもの

長崎県対馬市は、平成24年度に、復興対策基金事業により、同市内において事業費14,817,600円(国庫補助金相当額11,150,558円)で15施業地、14haの間伐等を実施し、材積量883㎥を搬出している。同市は、この間伐材を同市内の木材加工事業体等に売り払っているが、このうち365㎥については、韓国に輸出されていた。

ウ「森林境界の明確化」の実施状況

森林境界の明確化は、運用通知等によれば、森林所有者や森林境界が不明であるなど間伐等の集約化施業の前提条件が整わない森林において行うものとされており、森林境界の明確化を実施した事業主体は、間伐等を実施するため計画を策定し、それに基づき間伐等を実施することとされている。

しかし、森林境界の明確化の実施後相当期間が経過しているにもかかわらず間伐等を実施することとしていない事態が6件見受けられた。

これについて事例を示すと次のとおりである。

<事例4> 森林境界の明確化後において間伐等を実施することとしていなかったもの

宇摩森林組合(愛媛県四国中央市所在)は、平成24年度に、復興対策基金事業により、事業費4,142,400円(国庫補助金相当額4,050,000円)で対象森林18か所、94haの森林境界の明確化を実施している。森林境界の明確化については、運用通知によれば、事業主体は、森林境界が明確になった後に、間伐等を実施するための計画を策定することとされて いる。

しかし、同森林組合は、会計実地検査時点(26年4月)において、18か所のうち8か所については当該計画を策定していたものの、残りの10か所については、木材価格の低迷等から、森林所有者の同意を得ることができず、当該計画の策定には至っていなかった。

(3) 原木安定供給プランの作成等の状況

前記のとおり、復興対策基金事業においては、増産された原木の安定的な取引を目指すために、地域協議会の下に設置された供給部会において、24年度から26年度までを対象として、24年12月末までに原木供給計画量や締結しようとする取引協定、被災地の復興に貢献するための方策等を記載した原木安定供給プランを道府県に提出し、承認を受けることとされている。

そこで、22道県に対する原木安定供給プランの提出や道県における承認状況を検査したところ、次のような状況となっていた。

供給部会から道県への原木安定供給プランの提出時期は、表8のとおり、全ての道県において、24年12月末以降となっており、24年度においては、原木安定供給プランが作成されるまでの9か月程度の間は、原木の安定供給を通じてどのように被災地の復興に貢献するのか明らかにされておらず、原木が増産される一方でその安定的な取引を目指すとする趣旨が明確にされないまま事業が実施されていた。また、道県における原木安定供給プランの承認は、表8のとおり、11道県が25年2月以降承認しており、24年度内の大半の期間、道県としての原木安定供給プランの妥当性を判断しないままに復興対策基金事業が実施されていた。

なお、宮城県において復興関連業務が多岐にわたっていたこと、長野県において大型製材工場の県内での開設計画に伴い木材供給量の把握に時間を要したこと、奈良県において23年9月に発生した紀伊半島大水害による復興関連業務に時間を要したこと、及び宮崎県において大手製材会社の県内進出に伴う木材供給見込量の把握に時間を要したことなどにより、原木安定供給プランの提出や承認が遅れた事態も見受けられた。


表8 原木安定供給プランの提出及び承認状況

道県\区分 供給部会の名称 供給部会の提出年月日 道県の承認年月日
北海道 北海道林業・木材産業対策協議会原木安定供給部会 平成24.12.26 平成25.3.25
岩手県 岩手県森林整備加速化・林業再生協議会流通部会 24.12.28 25.1.10
宮城県 みやぎ緑の産業再生プロジェクト推進協議会原木安定供給部会 25.2.27 25.4.30
福島県 福島県森林整備加速化・林業再生協議会素材安定供給部会 24.12.27 24.12.28
茨城県 茨城県森林整備加速化・林業再生基金事業推進協議会供給部会 24.12.28 25.1.9
栃木県 栃木県森林整備加速化・林業再生事業推進協議会原木安定供給部会 24.12.27 25.1.31
新潟県 越後杉素材安定供給部会 24.12.28 25.3.29
山梨県 山梨県森林整備加速化・林業再生協議会供給部会 24.12.27 25.2.1
長野県 長野県森林整備加速化・林業再生協議会供給部会 25.3.29 25.4.10
三重県 三重県森林整備加速化・林業再生協議会供給部会 24.12.26 25.2.22
奈良県 奈良県緑の産業再生プロジェクト事業推進協議会供給部会 25.3.26 25.4.1
和歌山県 和歌山県木材安定供給専門部会 24.12.21 24.12.26
岡山県 岡山県原木安定供給部会 24.12.28 24.12.28
広島県 広島県林業・木材産業活性化推進協議会森林整備・素材生産部会 24.12.27 25.3.15
山口県 山口県森林整備加速化・林業再生推進協議会供給部会 24.12.28 25.1.7
愛媛県 愛媛県森林そ生対策協議会原木の安定供給部会 24.12.25 25.1.25
高知県 高知県原木安定供給部会 24.12.7 24.12.27
福岡県 福岡県森林整備加速化・林業再生事業推進協議会供給部会 24.12.28 25.1.30
長崎県 木材流通拡大協議会木材安定供給部会 24.12.21 25.2.15
大分県 大分県森林整備加速化・林業再生事業推進協議会原木安定供給部会 24.12.27 25.3.5
宮崎県 宮崎県緑の産業再生プロジェクト推進協議会森林整備・原木安定供給部会 25.5.16 25.5.23
沖縄県 新沖縄県森林保全及び木材利用促進特例基金地域協議会 24.12.28 25.1.4

以上のように、24年度の復興対策基金事業の実施については、24年度から26年度までの期間を対象として作成することとされている原木安定供給プランの提出期限が24年12月末とされていたり、また、個別の事情により遅れたものも見受けられたが、実際の道県における承認の半数が25年2月以降となっていたりしていて、原木の安定的な供給体制を構築することで被災地の復興に貢献するという同プランの趣旨が十分に生かされていなかったと認められる。

また、供給部会が原木安定供給プランに基づくものとしている取引協定は、24、25両年度で計638件、協定量2,843,043㎥となっているが、このうち、同プランの提出後に新たに締結され、同プランに基づくと判断できる協定は計121件、554,781㎥(協定量全体に占める割合19.5%)にすぎなかった。

さらに、原木安定供給プランに基づくと判断できる24、25両年度の取引協定のうち、被災地以外の10県における取引協定は計94件、253,071㎥となっているが、県外の木材加工事業体等との取引協定は計5件、33,600㎥(被災地以外の協定量全体に占める割合13.3%)にすぎず、また、被災地の木材加工事業体等との間の取引協定は全く締結されていなかった(詳細については、巻末別表4及び5参照)。


(4) 木材の流通状況に係る調査結果

復興対策基金事業は、前記のとおり、復興に必要な木材を全国規模で安定供給する体制を構築することで、間接的供給により被災地の木材需要を満たす効果を想定している。

そこで、会計検査院は、間接的供給の実態を把握して復興対策基金事業の効果の検証に資するため、会計実地検査を行った22道県を対象に、原木の主な流通方法である直接的取引と市売りによる流通状況について調査及び分析することとした。

直接的取引による流通状況については、原木安定供給プランに基づくものと認められる取引協定に22道県が把握している取引協定を加えた直接的取引による木材の取引状況、当該原木を用いて生産された木材製品の出荷状況について調査した。

また、市売りによる流通状況については、22道県では、いずれも復興対策基金事業の間伐等により生産した原木について、原木市場からの出荷状況、最終的な出荷先等を把握していないことに加え、原木市場によれば、復興対策基金事業の間伐等による原木に限定しての出荷先を把握することは困難であるとのことであった。これらのことから、調査に当たっては、事業を特定せずに、原木市場で取り扱われた原木全体を対象として原木市場からの出荷状況等について取りまとめるとともに、製品市場からの木材製品の出荷状況等についても調査した。

さらに、会計実地検査を行った22道県のうち被災地である岩手、宮城、福島、茨城、栃木、新潟、長野各県(以下、これらを合わせて「被災7県」という。)は、農林水産省が国内の木材の需要と供給の状況を明らかにすることを目的として、製材工場、木材チップ工場等を対象として調査している「木材需給報告書」により、木材の入荷量等を推計していることから、これを用いて原木の入荷量及び入荷先について分析した。

その結果をまとめると、表9のとおりであり、22道県のうち被災地以外の北海道、山梨、三重、奈良、和歌山、岡山、広島、山口、愛媛、高知、福岡、長崎、大分、宮崎、沖縄各県(以下、これらを合わせて「被災地以外の15道県」という。)から被災地への出荷は極めて少ない状況となっていた。


表9 被災地以外の15道県から被災地への木材の流れ(平成24、25両年度)

(単位:㎥)
被災地以外における出荷 左のうち被災地への出荷
取引対象 出荷総量 流通
形態
出荷量 出荷総量に
占める割合
うち東北3県への出荷
出荷量 出荷総量に
占める割合
原木 (15道県) 2,476,261



木材
製品
(上記の原木を用いて生産されたもの) 2,482,227 92,567 3.7% 23,438 0.9%
原木 (沖縄県を除く14道県) 6,911,797

3,502 0.1%
木材
製品
(山梨、和歌山、山口、沖縄 各県を除く11道県) 1,059,503 14,238 1.3% 93 0.0%

また、会計実地検査を行った22道県のうち、被災7県における被災地以外からの木材の入荷量と被災地以外への出荷量を比較すると、表10のとおり、東北3県は、被災地以外からの入荷量が被災地以外への出荷量を一部で上回っていたが、被災地である茨城、栃木、新潟、長野各県(以下、これらを合わせて「被災4県」という。)を含めた被災7県全体でみると、被災地以外への出荷量が被災地以外からの入荷量を上回っていた。


表10 被災7県における木材の入出荷状況

(単位:㎥)
被災7県(全体)
入荷 出荷

入荷量 2,261,640 原木市場
(平成24、25両年度)
出荷量 2,234,575
うち被災地以外
からの入荷量
45,453 うち被災地以外
への出荷量
328,128



入荷量 706,380 製品市場
(平成24、25両年度)
出荷量 733,681
うち被災地以外
からの入荷量
16,289 うち被災地以外
への出荷量
66,123

入荷量 4,080千 木材需給報告書
(平成24年)
出荷量 3,623千
うち被災地以外
からの入荷量
168千 うち被災地以外
への出荷量
202千
(内訳)
東北3県
入荷 出荷

入荷量 840,351 原木市場
(平成24、25両年度)
出荷量 824,545
うち被災地以外
からの入荷量
6,582 うち被災地以外
への出荷量
40,708



入荷量 54,235 製品市場
(平成24、25両年度)
出荷量 54,458
うち被災地以外
からの入荷量
6,886 うち被災地以外
への出荷量
3,220

入荷量 2,965千 木材需給報告書
(平成24年)
出荷量 2,372千
うち被災地以外
からの入荷量
107千 うち被災地以外
への出荷量
43千
被災4県
入荷 出荷

入荷量 1,421,288 原木市場
(平成24、25両年度)
出荷量 1,410,029
うち被災地以外
からの入荷量
38,871 うち被災地以外
への出荷量
287,419



入荷量 652,145 製品市場
(平成24、25両年度)
出荷量 679,223
うち被災地以外
からの入荷量
9,403 うち被災地以外
への出荷量
62,903

入荷量 1,115千 木材需給報告書
(平成24年)
出荷量 1,251千
うち被災地以外
からの入荷量
61千 うち被災地以外
への出荷量
159千
(注)
被災4県の製品市場の入荷量及び出荷量のうち、入荷元が不明なものが391,227㎥(60.0%)、出荷先が不明なものが156,984㎥(23.1%)ある。

このように、被災地から被災地以外への出荷量が、被災地以外から被災地への入荷量を上回っている中で、次のとおり、復興対策基金事業の事業種目である流通経費支援を積極的に活用し、岩手県から被災地以外へ原木を出荷している状況が見受けられた。

<参考事例> 流通経費支援を活用して被災地の原木を被災地以外へ出荷していたもの

岩手県においては、原木の直接の出荷先となっていた県内沿岸部の大型合板工場や製材工場が被災し操業不能となったことに伴い、行き場が失われた原木の一部を県内の原木市場で受け入れるなどしていたことから、原木市場の入荷総量は、23年は122,357㎥となり被災前の22年の111,142㎥を上回っていた。さらに、県内の原木市場で受け入れることができなかった原木の一部については、岩手県森林組合連合会等が、復興対策基金事業の事業種目である流通経費支援を活用し、代替となる出荷先として、被災地の宮城県のみならず被災地以外の岐阜県、鳥取県等にも出荷していた。

上記の調査分析対象は、被災7県及び被災地以外の15道県であり、また、調査は、各道県が把握する取引協定に基づく取引、調査の協力が得られた原木市場及び製品市場における取引に限定されている。このため、被災地以外に所在する全国的な住宅建築を手掛ける大手ハウスメーカー等が、被災地以外で生産された木材を用いて被災地で住宅を建築する場合や、被災地以外で生産された木材製品が、被災地以外の小売業者等を経由して被災地に供給される場合等の間接的供給については、今回の調査では把握できなかった。

このように、今回の会計検査院の調査及び分析は網羅的なものではないが、調査した範囲においては、被災地以外から被災地への木材の供給は、極めて限定的なものにとどまっていた。

以上の状況を、ア 被災地以外の15道県における木材の出荷状況、イ 東北3県における木材の入荷状況、ウ 被災4県における木材の入荷状況に分けて示すと、以下のとおりである(その他の入出荷状況については巻末別表6から15参照)。


ア 被災地以外の15道県における木材の出荷状況

(ア) 直接的取引による木材の出荷状況

24、25両年度における15道県の直接的取引による原木の取引状況をみると、表11のとおり、被災地以外の15道県の素材生産事業体は、木材加工事業体等との間で計1,042件、3,481,335㎥の取引協定を締結している。これらの取引協定のうち、同一道県内の木材加工事業体等との協定は961件、3,224,233㎥(全体に占める割合92.6%)であるのに対し、県外の木材加工事業体等との協定は81件、257,102㎥(同7.4%)となっており、直接的取引においては、県外に向けた原木の出荷は僅かであり、計1,042件の取引協定全体をみても、被災地の木材加工事業体等との取引協定は締結されていない。

また、実際の取引量は、協定量の71.1%に当たる計2,476,261㎥であり、このうち、同一道県内の木材加工事業体等との取引量は2,239,718㎥(同90.4%)、県外の木材加工事業体等との取引量は236,543㎥(同9.6%)となっており、直接的取引による原木の出荷先はその大半が同一道県内となっている。


表11 被災地以外の15道県における取引協定による原木の取引状況(平成24、25両年度)

(単位:件、㎥)
素材生産事業体 締結
件数
木材加工事業体等 協定量
(計画)
取引量
(実績
所在 所在
北海道 174 被災地以外 174 692,840 475,524
道内 174 692,840 475,524
被災地
山梨県 13 被災地以外 13 52,620 34,428
同一県内 8 32,300 17,831
県外 5 20,320 16,597
被災地
三重県 123 被災地以外 123 247,503 68,641
同一県内 115 223,003 57,085
県外 8 24,500 11,556
被災地
奈良県 61 被災地以外 61 106,508 43,875
同一県内 55 91,558 26,431
県外 6 14,950 17,443
被災地
和歌山県 66 被災地以外 66 163,152 103,394
同一県内 62 123,577 91,013
県外 4 39,575 12,380
被災地
岡山県 42 被災地以外 42 237,400 116,205
同一県内 42 237,400 116,205
被災地
広島県 80 被災地以外 80 302,340 273,081
同一県内 70 282,740 269,173
県外 10 19,600 3,908
被災地
山口県 33 被災地以外 33 168,950 182,047
同一県内 31 154,950 147,276
県外 2 14,000 34,771
被災地
愛媛県 91 被災地以外 91 315,381 209,430
同一県内 91 315,381 209,430
被災地
高知県 39 被災地以外 39 208,130 157,603
同一県内 33 155,830 121,113
県外 6 52,300 36,489
被災地
福岡県 64 被災地以外 64 82,500 63,408
同一県内 64 82,500 63,408
被災地
長崎県 9 被災地以外 9 25,193 28,586
県外 9 25,193 28,586
被災地
大分県 172 被災地以外 172 517,128 367,980
同一県内 141 470,464 293,171
県外 31 46,664 74,809
被災地
宮崎県 73 被災地以外 73 361,400 351,778
同一県内 73 361,400 351,778
被災地
沖縄県 2 被災地以外 2 290 274
同一県内 2 290 274
被災地
合計 1,042 1,042 全体に占
める割合
3,481,335 全体に占
める割合
2,476,261
被災地以外 1,042 100.0% 3,481,335 100.0% 2,476,261
同一道県内 961 92.6% 3,224,233 90.4% 2,239,718
県外 81 7.4% 257,102 9.6% 236,543
被災地
注(1)
締結件数及び協定量は、平成24、25両年度に締結されている取引協定の締結件数及び協定量を合算したものである。また、取引量は、取引協定に基づく実際の取引量を合算したものである。
注(2)
協定量及び取引量は端数処理を行っているため、各項目を集計しても計欄の数値と一致しないものがある。

また、24、25両年度において、被災地以外の15道県の素材生産事業体との取引協定により原木の供給を受けた木材加工事業体等について、当該原木を用いて生産した木材製品の出荷状況を、道県を通じて調査したところ、表12のとおり、出荷量は計2,482,227㎥となっている。出荷先及び出荷量をみると、596,398㎥(全体に占める割合24.0%)は出荷先が「不明」となっているものの、被災地以外への出荷が1,776,442㎥(同71.6%)であるのに対し、被災地への出荷は僅か92,567㎥(同3.7%)となっており、東北3県への出荷は23,438㎥(同0.9%)と1.0%に満たない状況となっている。


表12 被災地以外の15道県の原木により生産した木材製品の出荷量等(平成24、25両年度)

(単位:㎥)
木材製品の出荷先 出荷量
全体に占める割合
被災地以外 1,776,442 71.6%
被災地 92,567 3.7%
東北3県 23,438 0.9%
岩手県 17,495 0.7%
宮城県 5,513 0.2%
福島県 430 0.0%
東北3県以外 69,128 2.8%
海外 2,236 0.1%
不明 596,398 24.0%
在庫 14,583 0.6%
2,482,227 100.0%
(注)
出荷量は端数処理を行っているため、各項目を集計しても計欄の数値と一致しないものがある。

(イ) 原木市場及び製品市場における木材の出荷状況

24、25両年度において、被災地以外の15道県のうち原木市場のない沖縄県を除く14道県の原木市場99か所からの原木の出荷量は、表13のとおり、計6,911,797㎥となっている。

出荷先及び出荷量をみると、被災地以外への出荷が6,884,773㎥(全体に占める割合99.6%)となっている一方、被災地への出荷は3,502㎥(同0.1%)にすぎず、東北3県向けの出荷はなかった。


表13 被災地以外の14道県の原木市場99か所からの出荷量等(平成24、25両年度)

(単位:㎥)
14道県の原木市場からの出荷先 出荷量
全体に占める割合
被災地以外 6,884,773 99.6%
同一道県内 4,622,484 66.9%
道県外 2,262,289 32.7%
被災地 3,502 0.1%
東北3県
東北3県以外 3,502 0.1%
不明 23,521 0.3%
6,911,797 100.0%
(注)
出荷量は端数処理を行っているため、各項目を集計しても計欄の数値と一致しないものがある。

また、24、25両年度において、被災地以外の15道県のうち製品市場のない4県(山梨、和歌山、山口、沖縄各県)を除く11道県の製品市場42か所からの木材製品の出荷量は、表14のとおり、計1,059,503㎥となっている。

出荷先及び出荷量をみると、被災地以外への出荷が1,045,230㎥(全体に占める割合98.7%)と大部分を占めている一方、被災地への出荷は14,238㎥(同1.3%)にすぎず、このうち、東北3県への出荷は93㎥のみとなっている。


表14 被災地以外の11道県の製品市場42か所からの出荷量等(平成24、25両年度)

(単位:㎥)
11道県の製品市場からの出荷先 出荷量
全体に占める割合
被災地以外 1,045,230 98.7%
同一道県内 715,250 67.5%
道県外 329,980 31.2%
被災地 14,238 1.3%
東北3県 93 0.0%
東北3県以外 14,145 1.3%
不明 34 0.0%
1,059,503 100.0%
(注)
出荷量は端数処理を行っているため、各項目を集計しても計欄の数値と一致しないものがある。

イ 東北3県における木材の入荷状況

(ア) 原木市場及び製品市場における木材の入荷状況

24、25両年度において、東北3県の原木市場24か所への原木の入荷量は、表15のとおり、計840,351㎥となっている。原木の入荷元及び入荷量をみると、被災地からの入荷は833,769㎥(全体に占める割合99.2%)となっている一方、被災地以外からの入荷は僅か6,582㎥(同0.8%)にとどまっている。


表15 東北3県の原木市場24か所への原木の入荷量等(平成24、25両年度)

(単位:㎥)
東北3県の原木市場への入荷元 入荷量
全体に占める割合
被災地 833,769 99.2%
同一県内 747,762 89.0%
県外 86,006 10.2%
被災地以外 6,582 0.8%
840,351 100.0%
(注)
入荷量は端数処理を行っているため、各項目を集計しても計欄の数値と一致しないものがある。

また、24、25両年度において、東北3県の製品市場5か所への木材製品の入荷量 は、表16のとおり、計54,235㎥となっている。

入荷元及び入荷量をみると、被災地からの入荷は44,910㎥(全体に占める割合 82.8%)となっている一方、被災地以外からの入荷は6,886㎥(同12.7%)にとどまっている。


表16 東北3県の製品市場5か所への木材製品の入荷量等(平成24、25両年度)

(単位:㎥)
東北3県の製品市場への入荷元 入荷量
全体に占める割合
被災地 44,910 82.8%
同一県内 26,274 48.4%
県外 18,635 34.4%
被災地以外 6,886 12.7%
不明 2,438 4.5%
54,235 100.0%
(注)
入荷量は端数処理を行っているため、各項目を集計しても計欄の数値と一致しないものがある。

(イ) 統計情報に基づく24年の木材の入荷状況

24年の「木材需給報告書」における東北3県の原木の入荷量は、表17のとおり、計2,965千㎥となっている。

入荷元及び入荷量をみると、同一県からの入荷量が1,858千㎥(総計に占める割合62.6%)となっている一方、被災地以外からの入荷量は僅か107千㎥(同3.6%)となっており、全国規模で東北3県に原木を出荷している状況となっていない。


表17 東北3県における生産県別原木入荷量(平成24年)

(単位:千㎥)
東北3県\生産県(入荷元) 国産材 外材計 総計
同一県 県外
被災地 被災地
以外
青森県 岩手県 宮城県 福島県 茨城県 栃木県 千葉県 新潟県 長野県
岩手県 940
(80.0%)
216
(18.4%)
185 20 2 207
(17.6%)
9
(0.8%)
1,156
(98.4%)
19
(1.6%)
1,175
(100.0%)
宮城県 409
(39.2%)
419
(40.2%)
33 256 19 6 9 0 323
(31.0%)
96
(9.2%)
828
(79.4%)
215
(20.6%)
1,043
(100.0%)
福島県 509
(68.1%)
147
(19.7%)
3 16 2 65 59 0 0 145
(19.4%)
2
(0.3%)
656
(87.8%)
91
(12.2%)
747
(100.0%)
1,858(62.6%) 782(26.4%) 221 272 22 21 71 68 0 0 675(22.8%) 107(3.6%) 2,640(89.0%) 325(11.0%) 2,965(100.0%)
(注)
農林水産省が公表している木材需給報告書に基づき作成。( )内の数値は、入荷量の総計に占める割合である。

ウ 被災4県における木材の入荷状況

(ア) 原木市場及び製品市場における木材の入荷状況

24、25両年度において、被災4県の原木市場22か所への原木の入荷量は、表18のとおり、計1,421,288㎥となっている。

入荷元及び入荷量をみると、被災地からの入荷は1,382,417㎥(全体に占める割合97.3%)となっている一方、被災地以外からの入荷は僅か38,871㎥(同2.7%)にとどまっている。


表18 被災4県の原木市場22か所への原木の入荷量等(平成24、25両年度)

(単位:㎥)
被災4県の原木市場への入荷元 入荷量
全体に占める割合
被災地 1,382,417 97.3%
同一県内 1,346,284 94.7%
県外 36,132 2.6%
被災地以外 38,871 2.7%
1,421,288 100.0%
(注)
入荷量は端数処理を行っているため、各項目を集計しても計欄の数値と一致しないものがある。

また、24、25両年度において、被災4県の製品市場10か所への木材製品の入荷量は、表19のとおり、計652,145㎥となっている。

入荷元及び入荷量をみると、入荷元が「不明」であるもの391,227㎥(全体に占める割合60.0%)や「海外」であるもの45,000㎥(同6.9%)となっているほか、被災地からの入荷は206,514㎥(同31.7%)となっており、被災地以外からの入荷は僅か9,403㎥(同1.4%)にとどまっている。


表19 被災4県の製品市場10か所への木材製品の入荷量等(平成24、25両年度)

(単位:㎥)
被災4県の製品市場への入荷元 入荷量
全体に占める割合
被災地 206,514 31.7%
同一県内 189,573 29.1%
県外 16,941 2.6%
被災地以外 9,403 1.4%
海外 45,000 6.9%
不明 391,227 60.0%
652,145 100.0%
(注)
入荷量は端数処理を行っているため、各項目を集計しても計欄の数値と一致しないものがある。

(イ) 統計情報に基づく24年の木材の入荷状況

24年の「木材需給報告書」における被災4県の原木の入荷量は、表20のとおり、計1,115千㎥となっている。

入荷元及び入荷量をみると、同一県からの入荷量が836千㎥(計に占める割合75.0%)を占めている一方、被災地以外からの入荷量は僅か61千㎥(同5.5%)となっており、全国規模で被災4県に原木を出荷している状況となっていない。


表20 被災4県における生産県別原木入荷量(平成24年)

生産県(入荷元)\被災4県 同一県 県外
被災地 被災地以外
茨城県 158
(66.9%)
78
(33.1%)
0
(0.0%)
236
(100.0%)
栃木県 366
(70.2%)
129
(24.8%)
26
(5.0%)
521
(100.0%)
新潟県 113
(74.3%)
11
(7.2%)
28
(18.5%)
152
(100.0%)
長野県 199
(96.6%)
0
(0.0%)
7
(3.4%)
206
(100.0%)
836
(75.0%)
218
(19.5%)
61
(5.5%)
1,115
(100.0%)
(注)
農林水産省が公表している木材需給報告書に基づき作成。( )内の数値は、入荷量の計に占める割合である。

(5) 復興対策基金事業に係る事業効果の検証状況

ア 実績評価の状況

林野庁は、23年度第3次補正予算による森林整備加速化・林業再生事業を農林水産省の政策評価における政策分野のうち「林産物の供給及び利用の確保」等のための政策手段として位置付けるとともに、「国産材の供給・利用量」等を政策手段における測定指標としている。そして、24年度の実績評価において、23年度に道府県に対して復興対策基金の造成のために国庫補助金を交付したことをもって、復興に必要な木材を安定供給する体制が構築されるとともに施業集約化の推進、人材の育成・確保及び国産材の供給・利用量の拡大に寄与したとしている。


イ 事業効果の目標値の設定

林野庁は、公共事業として実施する森林整備事業に合わせて復興対策基金事業を実施することにより、24年度から26年度までの間に、毎年74万㎥の木材の生産能力向上を図るとしており、行政事業レビューシートにおいて3年間における復興に必要な木材の生産能力向上の目標値を計222万㎥と設定している。

復興のための事業は、直接的かつ効果的に行われることが重要であり、この点を考慮すれば、復興のための木材需要への対応については、主伐の実施や外材の輸入等により、必要な木材を直接被災地に供給するなどの手法も想定できる。これに対して、林野庁は、上記のとおり、復興対策基金事業により全国的な森林整備を実施して間伐材の供給を全国的に増大させることにより復興に必要な木材を供給するとしている。

このように、林野庁において、復興対策基金事業の事業効果の目標値を他の森林整備事業の事業効果と合わせて設定していること、また、被災地の木材需要を「玉突き」的に満たすという間接的供給によって事業効果が得られるとしていること、さらに、復興対策基金事業の8事業種目が従来実施していた基金事業の14事業種目に包含されていることなどが、道府県及び事業主体において被災地の復興に貢献するという復興対策基金事業の趣旨や背景を十分踏まえずに、事業を実施している要因となっていると思料される。


ウ 目標値の検証状況

上記の木材の生産能力向上の目標値の達成状況を検証する手法等について、会計実地検査の際における林野庁の説明は、「現時点では、被災地を中心として着実に住宅着工数が伸びる状況にある中、国産材の生産量も確実に増加しているところであり、被災地における用材不足や価格の高騰を招く状況となっていないことから、事業の効果が発揮されつつあるものと考えており、今後も被災地の復興に重要な資材である木材不足を招くことなく価格の安定を図ることが重要との観点から、生コンクリート、砕石等の他の資材も含めた価格の動向等について、引き続き注視していく考えである。」としているのみであり、復興対策基金事業等における木材の生産能力向上の目標値(計222万㎥)について検証することとしていなかった。

このような間接的供給による復興対策基金事業が被災地の復興に寄与しているかを検証することはもとより困難な面はあるが、林野庁において、今後の被災地の復興のための政策目的及び事業効果の測定指標をより適切に設定するとともに、事業効果を適切に評価及び検証していくことが重要であると考えられる。


(6) 復興対策基金事業の26年度事業の計画の状況

林野庁は、復興対策基金事業について、前記のとおり、25年7月の使途厳格化通知により、26年度の実施対象事業を①被災地における取組、②被災地以外において直接被災地に木材を供給する取組、及び③「執行済みと認められるもの」のうち26年度分の債務負担行為分として地方議会の議決がなされているものに限定することとした。これを踏まえた復興対策基金事業の26年度事業実施計画をみると、表21のとおり、計画を作成しているのは13府県となっており、計画額は計83億0292万余円となっている。

13府県の事業実施計画をみると、13府県のうち被災地については、計画額は計67億7386万余円であり、「被災地における取組」として実施するとしている。一方、被災地以外では、京都府、秋田、山形両県の1府2県が「直接被災地に木材を供給する取組」を実施するとしているほか、岡山県が「平成26年度分の債務負担行為分として地方議会の議決を受けているもの」として1事業を実施するとしているのみであり、25年度まで45道府県で実施されていた復興対策基金事業は、使途厳格化後の26年度には多くの道府県で実施されないこととなった。


表21 平成26年度における復興対策基金事業の実施計画

府県\区分 ①地域協議
会の運営等
②間伐等 ③林内路網
整備
④森林境界
の明確化
⑤高性能
林業機械
等の導入
⑥木材加工
流通施設等
整備
⑦木質バイ
オマス利用
施設等整備
⑧流通経
費支援
指導等
事業
使途厳格化通知に
おける位置付け
千円 千円 千円 千円 千円 千円 千円 千円 千円 千円
(ha) (m) (ha) (台) (施設) (施設) (m3)
青森県 500 81,769 161,783 108,850 7,500 500 360,902 被災地における取組
(392) (22,549) (-) (13) (-) (-) (7,500)
岩手県 32,466 220,192 319,658 143,665 284,288 216,392 500 1,217,161 被災地における取組
(970) (61,619) (-) (15) (8) (-) (108,845)
宮城県 1,000 130,000 150,000 73,005 130,000 241,395 35,600 761,000 被災地における取組
(580) (50,000) (-) (7) (3) (2) (28,000)
秋田県 3,000 721,466 233,400 19,500 2,374 979,740 被災地以外において直接被災地に木材を供給する取組
(1,190) (10,780) (-) (-) (1) (-) (-)
山形県 3,000 69,968 101,800 250 175,018 被災地以外において直接被災地に木材を供給する取組
(294) (31,430) (-) (-) (-) (-) (-)
福島県 25,045 749 82,950 17,865 263,951 88,391 41,000 290 520,241 被災地における取組
(5) (24,330) (397) (-) (7) (5) (40,000)
茨城県 109,124 29,000 19,166 157,290 被災地における取組
(330) (2,240) (-) (4) (-) (-) (-)
栃木県 4,837 208,412 41,205 4,950 18,250 13,350 132 291,137 被災地における取組
(360) (1,649) (110) (2) (1) (-) (-)
千葉県 500 71,147 65,600 18,675 155,922 被災地における取組
(305) (32,800) (415) (-) (-) (-) (-)
新潟県 11,110 114,521 236,637 4,050 45,000 325,132 72,671 60 809,182 被災地における取組
(360) (21,169) (90) (3) (3) (2) (-)
長野県 30,706 129,878 827,622 43,200 218,809 345,610 902,500 300 2,401 2,501,026 被災地における取組
(423) (127,209) (965) (25) (14) (19) (300)
京都府 50,000 50,000 被災地以外において直接被災地に木材を供給する取組
(-) (-) (-) (-) (1) (-) (-)
岡山県 324,300 324,300 平成26年度分の債務負担行為分として地方議会の議決を受けているもの
(-) (-) (-) (-) (-) (1) (-)
※の計 106,164 1,065,792 1,914,456 88,740 626,745 1,362,332 1,304,957 300,792 3,883 6,773,863
(3,725) (343,565) (1,977) (69) (36) (28) (184,645)
112,164 1,857,227 2,249,656 88,740 626,745 1,431,832 1,629,257 300,792 6,507 8,302,922
(5,209) (385,775) (1,977) (69) (38) (29) (184,645)
注(1)
※は、被災地である県。
注(2)
各事業種目の数値は端数処理を行っているため、各項目を集計しても計欄の数値と一致しないものがある。