厚生労働省は、児童福祉法(昭和22年法律第164号)等に基づき、障害児通所支援に要した費用について、市町村(特別区を含む。)が支弁した障害児通所給付費の2分の1を負担している。そして、障害児通所給付費の算定に当たっては、事業所が過度に障害児を受け入れることを未然に防止して、適正な障害児通所支援の提供を確保するために、利用定員を上回る障害児に利用させている場合であって、直近の過去3月間の定員超過利用の程度が一定の範囲を超える場合等に定員超過利用減算を適用することとなっている。しかし、6道県及び2市の長の指定を受けた8指定障害児通所支援事業者等(以下、指定障害児通所支援事業者等を「事業者」という。)の11事業所において、直近の過去3月間の定員超過利用の程度が一定の範囲を超えていたのに定員超過利用減算が適用されておらず、障害児通所給付費が過大に支給されている事態が見受けられた。
したがって、厚生労働大臣に対して令和3年10月に、次のとおり是正の処置を要求し及び是正改善の処置を求めた。
本院は、厚生労働本省において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。
検査の結果、厚生労働省は、本院指摘の趣旨に沿い、次のような処置を講じていた。
ア 4年8月までに、8事業者の11事業所のうち返還手続が未済であった6事業者の8事業所に対して、4道県及び2市を通じて、過大に算定されていた障害児通所給付費の返還手続を行わせた。
イ 4年2月に都道府県等に対して事務連絡を発し、事業者に対して、都道府県等を通じて、定員超過利用減算の適用の要件等について周知徹底した。
ウ イの事務連絡により、事業者に対して、都道府県等を通じて、利用人数等を入力することにより定員超過利用減算が必要な定員超過をしているかを確認できる「障害児通所支援事業所における定員超過利用減算対象確認シート」を示した上で、定員を超過して利用者を受け入れている事業者は、毎月の請求に当たって、当該確認シートにより定員超過利用減算の要否を確認するように周知した。