参議院決算委員会において、平成29年6月5日、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、会計検査院に対し、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組状況等について会計検査を行い、その結果を報告するよう要請することが決定され、同日参議院議長を経て、会計検査院長に対し会計検査及びその結果の報告を求める要請がなされた。これに対して、会計検査院は、同月6日、検査官会議において本要請を受諾することを決定した。そして、当該要請により実施した会計検査の結果については、30年10月4日及び令和元年12月4日に会計検査院長から参議院議長に対して報告を行ったが、元年の報告において、その後大会の開催を迎えて、国も公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、東京都等と共に、大会の準備や運営に注力していくことになることから、引き続き、大会の開催に向けた取組等の状況及び各府省等が実施する大会の関連施策の状況について総括的な検査を実施して、その結果については、大会の終了後に取りまとめが出来次第報告することとした。
本報告書は、上記の総括的な検査の結果について、会計検査院長から参議院議長に対して報告するものである。
令和4年12月
会計検査院
[車椅子アスリートのバスの乗降をより円滑に行うためのスロープが大会期間中使用されていなかったもの]
[大会期間中に選手村、競技会場等で提供するための弁当等が喫食されずに処分されていたもの]
[大会組織委員会が購入した医療用消耗品が大会期間中に廃棄されていたもの]
[ホストタウン交流事業の実施状況等について]
[実際の業務とは異なる内容の仕様書を作成していたり、履行期限までに給付が完了していないのに契約金額全額を支払っていたり、食材の産地表示が確実に行われるかを確認することなく契約を締結しており、本件契約で調達した日本産食材について産地表示が行われない状況で提供されていたりしていたもの]
[オリパラ関係予算により大会のために取得した重要物品の活用状況について]
[警察官の待機施設の療養施設への転用等について]
[OCHA等の開発とその利用状況について]