• 国会及び内閣に対する報告(随時報告)
  • 会計検査院法第30条の2の規定に基づく報告書
  • 令和7年6月

国内開発された固定翼哨戒機(P-1)の運用等の状況について


前文

政府は、近年の国際情勢の急激な変化等により、我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しているとして、「国家安全保障戦略」(令和4年12月国家安全保障会議及び閣議決定)等を策定しており、現有装備品を最大限有効に活用するために、可動率向上等により、防衛力の実効性を一層高めていくことを最優先課題の一つとして取り組むこととしている。そして、「防衛力整備計画」(令和4年12月国家安全保障会議及び閣議決定)によると、装備品の高度化・複雑化に対応しつつ、部品の取得に要する期間を考慮した部品費と修理費の確保により、部品不足による非可動を解消し、令和9年度までに装備品の可動数を最大化するために、需給予測の精緻化を図るなどとされている。

一方で、「令和5年版日本の防衛(防衛白書)」によると、装備品の高度化・高性能化に伴い、部品の調達単価と整備費用が上昇し、維持整備予算も増加させてきているが、必ずしも十分ではなかったことから、部品不足による非可動が発生しているとされており、その一例として、我が国の領海等における国益や我が国の重要なシーレーンの安定的利用の確保等のために重要な役割を担っている固定翼哨戒機P-1が取り上げられている。

P-1の導入に当たっては、防衛省が、外国で運用中又は開発中の固定翼哨戒機と要求性能の満足度、取得時期等を比較して検討を行った結果、国内開発による取得が決定され、これまでに多額の国費が投じられている。

本報告書は、以上のような状況を踏まえて、P-1の運用等の状況について検査し、その状況を取りまとめたことから、会計検査院法(昭和22年法律第73号)第30条の2の規定に基づき、会計検査院長から衆議院議長、参議院議長及び内閣総理大臣に対して報告するものである。

令和7年6月

会計検査院


目次

1 検査の背景

(1) 海上自衛隊による警戒監視活動等の概要

(2) 装備品の可動率を向上させるための取組等

ア 装備品の可動率を向上させるための取組
イ 防衛生産・技術基盤の強化

(3) 固定翼哨戒機(P-1)の概要

ア P-1の導入の経緯
イ P-1の開発の経緯
ウ P-1の開発等に係るプロジェクト管理

(4) 機体用交換部品の概要

ア 機体用交換部品の調達
イ P-1の可動状況等を改善させるための技術維持活動

2 検査の観点、着眼点、対象及び方法

(1) 検査の観点及び着眼点

(2) 検査の対象及び方法

3 検査の状況

(1) P-1の開発、運用等に要した経費等

(2) P-1の可動状況

(3) F7-10エンジンの運用等の状況

ア 不具合の状況及びその原因
イ 不具合に対する対応状況
ウ 腐食不具合に関する契約不適合修補等の請求等の状況
エ 技術・実用試験において発生していた不具合及びこれに対する対応状況

(4) 搭載電子機器等の運用等の状況

ア 目標の情報収集に使用する搭載電子機器の運用等の状況
イ 機体と搭載武器との連接等
ウ 機体システムを構成する搭載電子機器の運用等の状況

(5) 機体用交換部品の調達等の状況

ア 調達リードタイムの長期化等
イ 構成部品製造業者における製造状況の把握
ウ 緊急請求に対する対応状況
エ 機体用交換部品の需給状況等の把握

4 検査の状況に対する所見

(1) 検査の状況の主な内容

(2) 所見

別表

  • 本文及び図表中の数値は、原則として、表示単位未満を切り捨てているため、数値を集計しても計が一致しないものがある。
  • 図表は、本報告書の取りまとめに当たって会計検査院が作成したものである。

事例一覧

[調達リードタイムの長期化等の影響により機体用交換部品が不足するおそれがあるもの]

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