統計数理研究所で、左のとおり経理がはなはだしくみだれているものがある。
(1) 昭和23年4月から24年4月までの間に、正規によらないで会計主任内田某あての小切手109枚を振り出して、総額1,555,806円の現金を受け取り、これを諸経費の支払にあて
(2) 職員給与の支払に当り源泉徴収すべき所得税相当額25,582円を控除せず、又源泉微収所得税として控除した131,195円を歳入に納付せず
(3) 職員給与のうち過払となつた47,817円を返納させず
(4) 出張の事実がないのに職員に対し、旅費として53,695円を支給し
(5) 物品修理代金12,000円に10,700円の付掛をして付掛額のうち6,000円を事務打合会、賄費等にあて、残りの4,700円は会計主任の補助者である事務補佐員竹内某のために着服され
(6) 前記竹内某外1名のために23年7月から9月までの間に、小切手用紙及び官印を盗用され、333,637円を詐取されたのを隠ぺいするため、右金額を職員給与、物品購入等にあてたことに関係書類を作為している。
なお、前記詐取された金額のうち27,400円は24年5月弁償済である。(第8章参照)