昭和26年1月から12月までの間に、予算執行職員等の責任に関する法律(昭和25年法律第172号)第6条第1項の規定により予算執行職員の任命権者に対し懲戒処分を要求したものは次の1件である。
電気通信省施設局建設部電気通信事務官資金前渡官吏樫崎某が、25年12月から26年7月までの間に、出納官吏事務規程第38条の規定に違反し、貨物自動車傭上料に付掛した額と架空の人夫賃を支払い所得税額等を控除した額との合計822,555円(第2章第4節第737号参照)
のうち、742,986円を打合会費、超過勤務手当、現場職員激励費、人夫連越料等に使用し、うち171,050円は国の経費として認められないものに使用され、国に損害を与えたものと認められる。
右に対し、2箇月間本俸10分の1の減給の処分を適当と認め、26年12月電気通信大臣に対し懲戒処分を要求した。
なお、国損額171,050円については別項(第2章第6節第2参照)
のとおり弁償の責任あるものと検定した。