日本専売公社における国内産葉たばこの在庫量は、昭和57年度末現在で標準在庫量24箇月分に対して37箇月分386,925tとなっていて13箇月分過剰になっており、この中には品質の劣っている用途区分葉が105,576t 含まれていた。このため同公社の資金を固定するばかりでなく多額の経費を負担することとなり、原料の効率的な使用を妨げる要因ともなっていたので、過剰在庫を解消すべく各般の対策を講ずる要があると認め、58年11月29日に意見を表示した。
これに対し、日本専売公社では、59年8月たばこ耕作審議会の答申を受けて60年及び61年の耕作面積を59年に比べ4,885ha減反することとし、国内産葉たばこの使用割合の多い新製品の開発と既存銘柄におけるその使用拡大を図り、葉たばこ及び製造たばこの輸出の拡大に取り組むとともに、用途区分葉の発生の抑制と使用の拡大に努める処置を講じた。これにより、58年度末の国内産葉たばこの在庫量は57年度末在庫量を約6千t下回る380,776tとなり、うち用途区分葉の在庫量は約17千t減少して88,678tとなったが、引き続き今後とも過剰在庫の圧縮を図る対策を積極的に推進することとしている。