この公団は、東京都の区の存する区域及びその周辺の地域において、自動車専用道路の整備を促進して交通の円滑化を図り、もって首都の機能の維持及び増進に資することを目的として設置されているものである。このため、その通行について料金を徴収することができる自動車専用道路の新設、改築、維持、修繕その他の管理を総合的かつ効率的に行うことなどを業務としている。その資本金は10事業年度末現在で4952億9400万円(うち国の出資2476億4700万円)となっている。
同公団の10事業年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。
1 収入支出決算
区分 | 10事業年度 | (9事業年度) |
千円 | 千円 | |
(収入) | ||
収入決定済額 | 840,288,677 | 841,068,198 |
(支出) | ||
支出予算現額 | 1,006,829,922 | 1,112,953,452 |
支出決定済額 | 846,905,234 | 853,367,799 |
翌事業年度繰越額 | 102,801,732 | 162,458,155 |
不用額 | 57,122,954 | 97,127,497 |
翌事業年度繰越額の主なものは、高速道路建設事業費(支出予算現額1652億7385万余円)の425億3468万余円、高速道路改築事業費(同1345億0068万余円)の356億1868万余円及び社会資本整備事業費(同614億9200万円)の211億6200万円である。また、不用額の主なものは、高速道路改築事業費の263億8980万余円、業務外支出(首都高速道路債券の償還金及び支払利息等。同4832億1526万余円)の93億0013万余円及び負担金等受入建設費(同199億7954万余円)の72億3915万余円である。
2 損益
区分 | 10事業年度 | (9事業年度) |
経常収益 (うち道路料金収入) |
千円 263,277,529 (259,977,745) |
千円 262,011,549 (258,144,622) |
経常費用 | 263,558,859 | 262,085,531 |
当期損失金 | 281,329 | 73,982 |
(損失金の処理) | ||
積立金を減額整理 | 281,329 | 73,982 |
3 借入金等
区分 | 10事業年度末 | (9事業年度末) |
借入金残高 (国、地方公共団体等) |
千円 435,313,626 |
千円 424,173,646 |
首都高速道路債券発行残高 | 4,121,730,000 | 3,940,640,000 |
積立金残高 | 975,624 | 1,256,953 |
4 主な業務実績
区分 | 10事業年度 | (9事業年度) | |||
供用(事業年度末現在) | 29路線 | 255km | 28路線 | 247km | |
建設 | 5路線 | 46km | 6路線 | 54km |
なお、この公団について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「道路用地の防じん処理の設計を経済的なものとするよう改善させたもの」(参照) 及び「トンネル内配線路の電気設備改修工事における労務費の積算を作業の実態に適合するよう改善させたもの」(参照) を掲記した。