この特別会計は、国立病院、国立療養所及び国立高度専門医療センター(国立がんセンター、国立循環器病センター、国立国際医療センター、国立成育医療センター、国立精神・神経センター及び国立長寿医療センター)の円滑な運営と経理の適正を図ることを目的として、その経理を一般会計と区分して行うため設置されているものである。
なお、独立行政法人国立病院機構法(平成14年法律第191号)附則第11条等の規定により16年4月1日に、同特別会計に所属していた権利及び義務は、独立行政法人国立病院機構に承継されるもの及び一般会計に帰属するものを除き、同特別会計から名称が改められた国立高度専門医療センター特別会計に帰属するものとされた。
国立病院特別会計は、病院及び療養所の2勘定に区分して経理されており、その勘定別の15年度の歳入歳出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。
(病院勘定)
1 歳入歳出決算
区分 | 15年度 | (14年度) |
千円 | 千円 | |
(歳入) | ||
徴収決定済額 | 596,636,818 | 604,107,048 |
収納済歳入額 | 590,741,344 | 599,065,519 |
不納欠損額 | 1,787,040 | 104,541 |
収納未済歳入額 | 4,108,433 | 4,936,987 |
(歳出) | ||
歳出予算現額 | 592,795,027 | 610,032,028 |
支出済歳出額 | 566,075,069 | 572,974,644 |
翌年度繰越額 | 4,434,210 | 23,938,034 |
不用額 | 22,285,746 | 13,119,349 |
不用額の主なものは、施設整備費(歳出予算現額651億7284万余円)の153億0766万余円、病院経営費(同4480億1605万余円)の43億0166万余円及び医療技術開発等研究費(同44億7728万余円)の15億2405万余円である。
2 損益
区分 | 15年度 | (14年度) |
千円 | 千円 | |
利益 | 552,663,465 | 517,689,869 |
(うち診療収入) | (447,598,044) | (438,294,661) |
損失 | 536,414,830 | 532,590,510 |
(うち病院経営費) | (434,300,669) | (433,521,128) |
利益金(△損失金) | 16,248,635 | △14,900,641 |
(利益金又は損失金の処理) | ||
基金に組入れ | 16,248,635 | − |
翌年度に基金を減額して整理 | − | 14,900,641 |
3 借入金等
区分 | 15年度末 | (14年度末) |
千円 | 千円 | |
借入金現在額 (財政融資資金) | 711,672,683 | 711,868,216 |
基金現在額 | 692,798,247 | 707,698,888 |
積立金現在額 | 2,153,167 | 4,162,895 |
4 主な業務実績
区分 | 15年度 | (14年度) |
国立病院等 | 63箇所 | 62箇所 |
入院患者延べ数 | 8,923千人 | 9,039千人 |
外来患者延べ数 | 10,877千人 | 11,240千人 |
(療養所勘定)
1 歳入歳出決算
区分 | 15年度 | (14年度) |
千円 | 千円 | |
(歳入) | ||
徴収決定済額 | 417,061,409 | 436,611,682 |
収納済歳入額 | 415,057,641 | 434,753,956 |
不納欠損額 | 490,400 | 27,790 |
収納未済歳入額 | 1,513,367 | 1,829,935 |
(歳出) | ||
歳出予算現額 | 432,421,520 | 449,234,277 |
支出済歳出額 | 406,530,899 | 420,184,558 |
翌年度繰越額 | 3,762,179 | 13,150,318 |
不用額 | 22,128,441 | 15,899,400 |
不用額の主なものは、療養所経営費(歳出予算現額3586億5779万余円)の165億6208万余円及び施設整備費(同368億0601万余円)の43億0184万余円である。
2 損益
区分 | 15年度 | (14年度) |
千円 | 千円 | |
利益 | 382,516,856 | 387,822,171 |
(うち診療収入) | (316,973,032) | (331,314,729) |
損失 | 430,493,578 | 393,140,564 |
(うち療養所経営費) | (337,206,647) | (344,174,959) |
損失金 | 47,976,721 | 5,318,392 |
(損失金の処理) | ||
基金を減額して整理 | 47,976,721 | − |
翌年度に基金を減額して整理 | − | 5,318,392 |
3 借入金等
区分 | 15年度末 | (14年度末) |
千円 | 千円 | |
借入金現在額 | 285,527,184 | 286,953,158 |
(財政融資資金) | ||
基金現在額 | 661,888,761 | 667,207,153 |
積立金現在額 | 1,419,052 | 2,991,653 |
4 主な業務実績
区分 | 15年度 | (14年度) |
国立療養所等 | 97箇所 | 109箇所 |
入院患者延べ数 | 11,103千人 | 11,966千人 |
外来患者延べ数 | 4,311千人 | 4,552千人 |
なお、この特別会計について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「医薬品等の購入に係る予算執行について、当該年度に行うべき会計事務処理を行わず、翌年度の予算から支払っていた事態を改善させたもの」 を、「第4章 特定検査対象に関する検査状況」に「国立大学病院及び国立病院における寝具の賃貸借等契約に係る入札談合について」 を掲記した。