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  • 平成18年度|
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  • (独立行政法人)

鉄道建設・運輸施設整備支援機構


(17) 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構

 この独立行政法人は、鉄道の建設等に関する業務及び鉄道事業者、海上運送事業者等による運輸施設の整備を促進するための助成その他の支援に関する業務を総合的かつ効率的に行うこと及び運輸技術に関する基礎的研究に関する業務を行うことを目的として設置されているものである。その資本金は18事業年度末現在で826億0118万余円(うち国の出資816億0118万余円)となっている。
 同法人の会計は、建設、海事、基礎的研究等、助成及び特例業務の5勘定に区分して経理されている。
 このうち、海事勘定は、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法(平成14年法律第180号)第17条第1項第2号に規定する業務等を区分経理するため、船舶勘定、造船勘定を統合して新たに設けられたものである。
 同法人の勘定別の18事業年度の貸借対照表、損益計算書及び主な業務実績は次のとおりである。

ア 建設勘定

 この勘定は、新幹線、都市鉄道線、民鉄線等の建設及び大規模な改良並びに当該鉄道施設の貸付又は譲渡等の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分
18事業年度末
(17事業年度末)
 
 
千円
資産
6,517,017,182
6,433,071,167
(うち割賦債権)
(1,989,173,037)
(2,062,218,382)
(うち構築物)
(2,061,121,537)
(2,124,343,597)
負債
6,218,255,254
6,134,662,656
(うち資産見返負債)
(2,561,133,543)
(2,345,375,054)
(うち長期借入金)
(1,480,309,709)
(1,505,608,834)
資本
298,761,928
298,408,510
(うち資本金)
(56,169,929)
(56,169,929)
(うち資本剰余金)
(239,622,591)(注1)
(240,679,267)
(うち利益剰余金)
(2,969,407)
(1,559,313)
 損益外減価償却累計額△3,606,292千円及び損益外減損損失累計額△38,053千円が含まれている。


(イ) 損益計算書

 区分
18事業年度
(17事業年度)
 
 
千円
  経常費用
261,849,209
352,004,036
  (うち鉄道施設譲渡原価)
(73,045,345)
(175,215,142)
  (うち減価償却費)
(81,084,926)
(81,366,131)
  経常収益
262,913,273
353,363,893
  (うち鉄道施設譲渡収入)
(97,207,406)
(201,893,306)
  (うち鉄道施設賃貸収入)
(82,890,302)
(82,654,973)
  経常利益
1,064,064
1,359,856
  臨時損失
422,136
20,549
  臨時利益
768,166
252
  当期純利益
1,410,093
1,339,560
  当期総利益
1,410,093
1,339,560
(利益の処分)
 
 
 (当期未処分利益)
 
 
  当期総利益
1,410,093
1,339,560
  前期繰越欠損金
 
 
 (利益処分額)
 
 
  積立金
1,410,093
1,339,560

(ウ) 主な業務実績

区分
 
18事業年度
(17事業年度)
新幹線
(九州新幹線ほか)
建設
4線
709km
4線
804km
 
 
 
貸付線
(北陸新幹線ほか)
貸付
12線
719km
12線
719km
 
 
 
都市鉄道線
(常磐新線)
建設
1線
58km
1線
58km
 
 
 
民鉄線
(みなとみらい21線ほか)
新線建設
1線
4km
1線
4km
大改良
2線
14km
1線
10km
都市鉄道利便増進事業
(相鉄・JR直通線)
建設
1線
2km
-
-
 
 
 

イ 海事勘定

 この勘定は、国内海運事業者と費用を分担して国内旅客船及び内航貨物船を共同建造し、当該船舶を同法人と事業者との共有とし、事業者に使用管理させる業務等並びに高度船舶技術の試験研究及び実用化を促進するための技術支援業務等に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

 区分
18事業年度末
 
 
(17事業年度末)
 
千円
 
 
千円
資産
273,906,314
   資産  
(うち船舶未収金)
(45,371,834)
 
船舶勘定
312,923,485
(うち共有船舶)
(194,020,118)
 
(うち船舶未収金)
(54,075,121)
負債
294,777,361
 
(うち共有船舶)
(234,171,521)
(うち運営費交付金債務)
(9,158)
 
造船勘定
(うち販売用不動産)
(うち投資有価証券)
5,154,889
(223,000)
(4,808,436)
(うち鉄道建設・運輸施設整備支援機構債券)
(61,000,000)
  船舶勘定
350,718,455
(うち長期借入金)
(123,862,355)
 
(うち鉄道建設・運輸施設整備支援機構債券)
(88,400,000)
資本
△20,871,046
 
(うち長期借入金)
(141,344,503)
(うち資本金)
(26,265,000)
 
造船勘定
1,565,727
(うち資本剰余金)
(4,780,058)(注2)
 
(うち運営費交付金債務)
(5,111)
(うち繰越欠損金)
(51,916,104)
 
(うち1年以内返済予定長期借入金)
(179,967)
     
(うち長期借入金)
(1,356,479)
     
資本
 
      船舶勘定
△37,794,969
     
(うち資本金)
(20,165,000)
     
(うち繰越欠損金)
(57,959,969)
     
造船勘定
3,589,161
     
(うち資本金)
(2,000,000)
     
(うち資本剰余金)
(2,810,621)
     
(うち繰越欠損金)
(1,221,459)
 損益外減損損失累計額30,563千円が含まれている。


(イ) 損益計算書

 区分
18事業年度
 
 
(17事業年度)
 
千円
 
 
千円
  経常費用
36,081,084
 
 経常費用
 
  (うち減価償却費)
(29,049,578)
 
  船舶勘定
43,027,065
  (うち支払利息)
(5,092,654)
 
  (うち減価償却費)
(34,128,822)
  経常収益
41,486,315
 
  (うち支払利息)
(6,621,290)
  (うち運営費交付金収益)
(18,635)
 
  造船勘定
290,899
  (うち船舶使用料収入)
(35,457,599)
 
  (うち販売用資産売上原価)
(85,616)
  (うち船舶共有契約解除等損失引当金戻入益)
(2,543,752)
 
  (うち役職員給与)
(66,701)
  経常利益
5,405,231
 
 経常収益
 
  臨時損失
11,617,794
 
  船舶勘定
42,690,791
  臨時利益
13,477,888
 
  (うち船舶使用料収入)
(41,788,843)
  当期純利益
7,265,325
 
  (うち雑益)
(890,745)
  当期総利益
7,265,325
 
  造船勘定
290,634
(損失の処理)
 
 
  (うち運営費交付金収益)
(20,189)
 (当期未処理損失)
 
 
  (うち納付金収入)
(101,798)
  当期総利益
7,265,325
 
  (うち財務収益)
(87,885)
  前期繰越欠損金
59,181,429
 
 経常損失
 
 (損失処理額)
 
 
  船舶勘定
336,274
  次期繰越欠損金
51,916,104
 
  造船勘定
265
     
 臨時損失
 
     
  船舶勘定
141,648
     
  造船勘定
448,962
     
 臨時利益
4,436,391
     
  船舶勘定
 
     
 当期純利益(△当期純損失)
 
     
  船舶勘定
3,958,469
     
  造船勘定
△449,227
     
 当期総利益(△当期総損失)
 
     
  船舶勘定
3,958,469
     
  造船勘定
△449,227
     
(損失の処理)
 
     
 (当期未処理損失)
 
     
  当期総損失
 
     
  造船勘定
449,227
     
  当期総利益
 
     
  船舶勘定
3,958,469
     
  前期繰越欠損金
 
     
  船舶勘定
61,918,439
     
  造船勘定
772,232
     
 (損失処理額)
 
     
  次期繰越欠損金
 
     
  船舶勘定
57,959,969
     
  造船勘定
1,221,459

(ウ) 主な業務実績

 区分
18事業年度
 
 
(17事業年度)
旅客船建造
3隻
14,284総トン
 
船舶勘定
 
貨物船建造
24隻
36,270総トン
 
 旅客船建造
6隻
2,102総トン
環境技術等実用化支援業務
1件
35,000千円
 
 貨物船建造
11隻
10,074総トン
技術支援業務
1件
50,000千円
 
造船勘定
       
 技術支援業務
1件
57,830千円

ウ 基礎的研究等勘定

 この勘定は、運輸技術に関し新たな発想に立った新技術を創出するための独創性、革新性のある基礎研究を提案公募方式により行う業務等に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

 区分
18事業年度末
(17事業年度末)
 
千円
千円
資産
53,435,256
53,633,897
(うち現金及び預金)
(408,396)
(609,745)
(うち貸付金)
(52,994,000)
(52,994,000)
負債
53,171,734
53,348,360
(うち運営費交付金債務)
(34,032)
(15,156)
(うち1年以内返済予定長期借入金)
(52,994,000)
(52,994,000)
(うち未払金)
(113,034)
(321,245)
資本
263,522
285,536
(うち資本金)
(66,251)
(66,251)
(うち資本剰余金)
(△46,896)
(△44,468)
(うち利益剰余金)
(244,167)
(263,754)

(イ) 損益計算書

 区分
17事業年度
(17事業年度)
 
千円
千円
  経常費用
959,136
847,317
  (うち研究委託費)
(325,020)
(354,217)
  (うち支払利息)
(289,697)
(193,916)
  経常収益
939,709
877,887
  (うち運営費交付金収益)
(410,476)
(445,752)
  (うち貸付金利息収入)
(395,687)
(299,728)
  経常損失
19,426
  経常利益
30,569
  臨時損失
160
  当期純利益(△当期純損失)
△19,586
30,569
  当期総利益(△当期総損失)
△19,586
30,569
(利益の処分又は損失の処理)
 
 
 (当期未処分利益又は当期未処理損失)
 
 
  当期総利益(△当期総損失)
△19,586
30,569
  (利益処分額又は損失処理額)
 
 
  積立金
30,569
  積立金取崩額
19,586

(ウ) 主な業務実績

 区分
 
18事業年度
(17事業年度)
基礎的研究業務
課題数
16件
15件
 
金額
341,868千円
372,459千円
内航海運活性化融資業務
件数
4件
5件
 
金額
52,994,000千円
52,994,000千円

エ 助成勘定

 この勘定は、新幹線、都市鉄道の建設等に対する助成及び日本国有鉄道に係る債務の償還等の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

 区分
18事業年度末
(17事業年度末)
 
千円
千円
資産
5,027,744,855
5,457,140,527
(うち割賦債権)
(4,646,904,632)
(5,058,312,724)
(うち他勘定長期貸付金)
(326,598,529)
(333,377,385)
負債
4,284,041,078
4,670,459,945
(うち運営費交付金債務)
(16,965)
(10,616)
(うち長期借入金)
(2,069,557,928)
(2,303,927,230)
(うち他勘定長期借入金)
(1,756,155,702)
(1,809,493,436)
資本
743,703,776
786,680,582
(うち資本金)
(100,000)
(100,000)
(うち利益剰余金)
(743,603,776)
(786,580,582)

(イ) 損益計算書

 区分
18事業年度
(17事業年度)
 
千円
千円
  経常費用
836,599,748
867,333,141
  (うち割賦譲渡原価)
(411,408,092)
(428,685,271)
  (うち支払利息)
(233,758,793)
(253,712,048)
  経常収益
793,622,942
827,060,108
  (うち運営費交付金収益)
(302,669)
(307,459)
  (うち割賦譲渡収入)
(674,354,336)
(714,571,429)
  (うち補助金等収益)
(118,035,557)
(111,005,384)
  経常損失
42,976,806
40,273,033
  当期純損失
42,976,806
40,273,033
  当期総損失
42,976,806
40,273,033
(損失の処理)
 
 
 (当期未処理損失)
 
 
  当期総損失
42,976,806
40,273,033
 (損失処理額)
 
 
  積立金取崩額
42,976,806
40,273,033

(ウ) 主な業務実績

 区分
18事業年度
(17事業年度)
補助金交付業務
34,393,594千円
34,789,506千円

オ 特例業務勘定

 この勘定は、日本国有鉄道の役員又は職員であった者等に係る年金の給付に要する費用等の支払、日本鉄道建設公団から承継した土地その他の資産の処分等の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

 区分
18事業年度末
(17事業年度末)
 
千円
千円
資産
3,314,077,868
3,499,113,461
(うち処分用資産)
(225,571,967)
(564,961,945)
(うち他勘定長期貸付金)
(1,756,155,702)
(1,809,493,436)
負債
2,472,060,890
2,857,654,336
(うち引当金)
(2,435,150,635)
(2,701,304,976)
(うち前受金)
(32,609,964)
(1,079,964)
資本
842,016,978
641,459,125
(うち利益剰余金)
(842,016,978)
(565,364,239)

(イ) 損益計算書

 区分
18事業年度
(17事業年度)
 
千円
千円
  経常費用
326,650,385
654,682,958
  (うち処分用資産売却原価)
(277,991,279)
(597,077,802)
  (うち共済年金追加費用)
(34,173,763)
(40,517,928)
  経常収益
603,303,123
822,826,096
  (うち処分用資産売却収入)
(367,915,446)
(565,188,140)
  (うち財務収益)
(121,056,153)
(122,233,301)
  経常利益
276,652,738
168,143,138
  臨時損失
2,513,880
  当期純利益
276,652,738
165,629,257
  当期総利益
276,652,738
165,629,257
(利益の処分)
 
 
 (当期未処分利益)
 
 
  当期総利益
276,652,738
165,629,257
 (利益処分額)
 
 
  積立金
276,652,738
165,629,257

(ウ) 主な業務実績

 区分
 
18事業年度
(17事業年度)
土地の売却実績
件数
26件
83件
 
面積
56ha
36ha
 
金額
38,933,796千円
51,266,140千円

 なお、この法人について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「職員寮の入居者に食事を提供するなどの業務に係る委託契約において、年間の業務日数を見直すことなどにより委託費の節減を図るよう改善させたもの」 を、「第4章 国会及び内閣に対する報告並びに国会からの検査要請事項に関する報告等」に「特殊法人等から移行した独立行政法人の業務運営の状況について」 を掲記した。