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  • 平成19年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 2 国が資本金の2分の1以上を出資している法人の決算|
  • [3] 独立行政法人及び国立大学法人等の決算

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構


(13) 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

 この独立行政法人は、石油代替エネルギーに関する技術等及び鉱工業の技術に関し、次の業務を国際的に協調しつつ総合的に行うことにより、産業技術の向上及びその企業化の促進を図り、もって内外の経済的社会的環境に応じたエネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保等に資することを目的として設置されているものである。
〔1〕  民間の能力を活用して行う研究開発
〔2〕  民間において行われる研究開発の促進
〔3〕  これらの技術の利用の促進等
 その資本金は19事業年度末現在で1437億1137万余円(うち国の出資1434億9589万余円)となっている。
 同法人の会計は、一般、電源利用、エネルギー需給、基盤技術研究促進、鉱工業承継、石炭経過、特定事業活動等促進経過の7勘定に区分して経理されている。
 このうち、エネルギー需給勘定は、19年4月1日に石油及びエネルギー需給構造高度化勘定から名称が変更されたものである。
 同法人の勘定別の19事業年度の貸借対照表、損益計算書及び主な業務実績は次のとおりである。

ア 一般勘定

(ア) 貸借対照表

区分
19事業年度末
千円
(18事業年度末)
千円
 資産
 (うち現金及び預金)
 (うち長期前渡金)
26,291,769
(21,783,446)
(1,941,845)
28,563,296
(26,063,274)
(685,532)
 負債
 (うち運営費交付金債務)
 (うち未払金)
22,250,391
(−)
(20,144,706)
25,057,995
(1,066,557)
(23,067,841)
 純資産(注1)
 (うち資本金)
 (うち資本剰余金)
 (うち利益剰余金)
4,041,378
(2,603,327)
(△50,800)(注2)
(1,488,851)
3,505,300
(2,603,327)
(△40,680)
(942,653)
 18事業年度までは資本の区分であったが、独立行政法人会計基準の改訂(19年11月19日)に伴い、19事業年度からは純資産の区分となった。以下の他勘定についても同様である。
 損益外減価償却累計額△42,491千円が含まれている。

(イ) 損益計算書

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
 
経常費用
(うち業務費)
46,203,041
(43,681,974)
53,267,326
(51,182,613)
 
経常収益
(うち運営費交付金収益)
(うち補助金等収益)
46,749,493
(43,125,887)
(2,705,288)
53,626,571
(50,689,301)
(2,281,521)
 
経常利益
546,452
359,245
 
臨時損失
447
8,302
 
臨時利益
192
5,699
 
当期純利益
546,197
356,643
 
当期総利益
546,197
356,643
(利益の処分)
 
 
 
(当期未処分利益)
 
 
 
当期総利益
546,197
356,643
 
(利益処分額)
 
 
 
積立金
546,197
356,643

(ウ) 主な業務実績

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
 バイオテクノロジー・医療技術開発事業
13,773,146
16,578,067
 研究開発推進事業
9,063,987
12,589,538
 機械システム技術開発事業
6,104,666
6,952,526

イ 電源利用勘定

 この勘定は、発電に利用する技術の開発及び導入等の電源利用対策業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分
19事業年度末
千円
(18事業年度末)
千円
 資産
 (うち現金及び預金)
 (うち未収金)
16,974,628
(15,795,463)
(18,642)
21,281,299
(19,139,735)
(984,091)
 負債
 (うち運営費交付金債務)
 (うち未払金)
14,665,456
(−)
(14,411,240)
19,329,488
(1,313,129)
(17,684,452)
 純資産
 (うち資本金)
 (うち資本剰余金)
 (うち利益剰余金)
2,309,172
(936,457)
(△54,954)(注3)
(1,427,669)
1,951,811
(936,457)
(△43,894)
(1,059,248)
 損益外減価償却累計額△46,438千円が含まれている。

(イ) 損益計算書

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
 
経常費用
(うち業務費)
18,993,253
(16,522,492)
27,069,278
(24,822,444)
 
経常収益
(うち運営費交付金収益)
(うち補助金等収益)
19,361,952
(18,709,438)
(171,152)
27,466,741
(21,977,499)
(5,017,845)
 
経常利益
368,699
397,462
 
臨時損失
656
4,068
 
臨時利益
378
1,224
 
当期純利益
368,420
394,618
 
当期総利益
368,420
394,618
(利益の処分)
 
 
 
(当期未処分利益)
 
 
 
当期総利益
368,420
394,618
 
(利益処分額)
 
 
 
積立金
368,420
394,618

(ウ) 主な業務実績

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
 新エネルギー技術開発事業
15,214,122
18,822,543

ウ エネルギー需給勘定

 この勘定は、石油代替エネルギーに関する技術の開発及び導入を行う業務、エネルギーの使用の合理化を促進するための技術の開発及び普及を行う業務等に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分
19事業年度末
千円
(18事業年度末)
千円
 資産
 (うち現金及び預金)
 (うち未収金)
78,831,659
(58,946,363)
(5,960,653)
85,574,145
(75,542,029)
(3,874,696)
 負債
 (うち運営費交付金債務)
 (うち未払金)
68,406,376
(−)
(56,268,409)
78,337,962
(3,233,299)
(70,585,100)
 純資産
 (うち資本金)
 (うち資本剰余金)
 (うち利益剰余金)
10,425,283
(5,524,325)
(△99,872)(注4)
(5,000,830)
7,236,182
(5,524,325)
(△83,284)
(1,795,142)
 損益外減価償却累計額78,233千円が含まれている。

(イ) 損益計算書

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
 
経常費用
(うち業務費)
159,753,233
(155,731,064)
160,356,639
(156,607,604)
 
経常収益
(うち運営費交付金収益)
(うち補助金等収益)
162,939,120
(98,441,727)
(61,734,291)
161,697,816
(123,188,856)
(36,477,415)
 
経常利益
3,185,887
1,341,176
 
臨時損失
2,048
21,521
 
臨時利益
21,849
36,961
 
当期純利益
3,205,688
1,356,617
 
当期総利益
3,205,688
1,356,617
(利益の処分)
 
 
 
(当期未処分利益)
 
 
 
当期総利益
3,205,688
1,356,617
 
(利益処分額)
 
 
 
積立金
3,205,688
1,356,617

(ウ) 主な業務実績

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
 新エネルギー技術開発事業
18,001,261
24,024,900
 燃料電池・水素技術開発事業
19,388,401
21,769,673
 電子・情報技術開発事業
13,855,417
19,808,430
 地域新エネルギー等導入促進対策(注5)
3,951,665
2,125,621
 地熱開発促進調査(注5)
1,530,823
1,290,866
 18事業年度の地域新エネルギー導入促進対策及び地熱開発促進調査は、電源利用勘定に係る分である。

エ 基盤技術研究促進勘定

 この勘定は、民間において行われる鉱工業基盤技術に関する試験研究を促進するための業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分
19事業年度末
千円
(18事業年度末)
千円
 資産
 (うち有価証券)
 (うち投資有価証券)
10,528,272
(1,099,723)
(8,992,090)
10,847,216
(1,891,339)
(8,088,395)
 負債
 (うち未払金)
222,804
(29,038)
647,973
(448,223)
 純資産
 (うち資本金)
 (うち資本剰余金)
 (うち繰越欠損金)
10,305,467
(51,637,000)
(△3)
(41,331,529)
10,199,242
(51,637,000)
(△3)
(41,437,754)

(イ) 損益計算書

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
 
経常費用
(うち業務費)
482,637
(306,806)
2,839,436
(2,667,924)
 
経常収益
(うち財務収益)
588,878
(203,483)
612,735
(203,542)
 
経常利益(△経常損失)
106,241
△2,226,701
 
臨時損失
16
0
 
当期純利益(△当期純損失)
106,224
△2,226,702
 
当期総利益(△当期総損失)
106,224
△2,226,702
(損失の処理)
 
 
 
(当期未処理損失)
 
 
 
当期総利益(△当期総損失)
106,224
△2,226,702
 
前期繰越欠損金
41,437,754
39,211,052
 
(損失処理額)
 
 
 
次期繰越欠損金
41,331,529
41,437,754

(ウ) 主な業務実績

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
基盤技術研究促進事業
295,358
2,664,265

オ 鉱工業承継勘定

 この勘定は、旧新エネルギー・産業技術総合開発機構が基盤技術研究促進センターから承継した株式及び貸付金債権を承継し株式の処分等を行う業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分
19事業年度末
千円
(18事業年度末)
千円
 資産
 (うち貸付金)
 (うち投資有価証券)
19,502,205
(1,690,565)
(15,590,781)
20,387,655
(2,718,217)
(15,275,450)
 負債
 (うち1年内返済予定長期借入金)
 (うち長期借入金)
1,609,111
(724,699)
(779,050)
2,612,424
(980,544)
(1,503,749)
 純資産
 (うち資本金)
 (うち資本剰余金)
 (うち繰越欠損金)
17,893,094
(18,392,932)
(42,183)
(542,022)
17,775,230
(18,392,932)
(42,183)(659,885)

(イ) 損益計算書

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
 
経常費用
(うち財務費用)
183,304
(83,333)
261,088
(133,176)
 
経常収益
(うち財務収益)
279,995
(233,496)
295,259
(218,203)
 
経常利益
96,690
34,170
 
臨時損失
80
 
 
臨時利益
21,181
60,107
 
当期純利益
117,863
94,278
 
当期総利益
117,863
94,278
(損失の処理)
 
 
 
(当期未処理損失)
 
 
 
当期総利益
117,863
94,278
 
前期繰越欠損金
659,885
754,164
 
(損失処理額)
 
 
 
次期繰越欠損金
542,022
659,885

(ウ) 主な業務実績

区分
19事業年度
(18事業年度)
貸付金回収
金額
1,110,952千円
1,054,760千円
事業年度末貸付金残高
件数
27件
33件
 
金額
1,700,855千円
2,811,807千円
 
上記貸付金残高の独立行政法人会計基準による分類
 
 
 
 
一般債権
1,567,285千円
2,574,962千円
 
 
貸倒懸念債権
123,280千円
143,255千円
 
 
破産更生債権等
10,290千円
93,590千円
貸倒引当金
91,872千円
191,838千円
 貸倒引当金は、一般債権については貸倒実績率により算定した額を、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については個別に回収可能性を勘案し算定した回収不能見込額を計上している。

カ 石炭経過勘定

 この勘定は、買収炭鉱に係る管理業務、債権管理・回収等業務、鉱害賠償のための担保管理等業務、鉱害復旧工事の施行等の業務等に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分
19事業年度末
千円
(18事業年度末)
千円
 資産
 (うち投資有価証券)
 (うち破産更生債権等)
53,572,262
(−)
(20,693,662)
64,393,759
(35,964,127)
(21,517,922)
 負債
 (うち未払金)
 (うち退職給付引当金)
4,099,336
(225,422)
(2,003,208)
9,960,429
(5,719,399)
(2,043,969)
 純資産
 (うち資本金)
 (うち資本剰余金)
 (うち繰越欠損金)
49,472,925
(64,117,327)
(△64,523)(注6)
(14,579,878)
54,433,330
(64,117,327)
(△58,247)
(9,625,749)
 損益外減価償却累計額△26,910千円が含まれている。

(イ) 損益計算書

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
 
経常費用
(うち業務費)
5,296,810
(3,469,550)
3,798,087
(1,981,869)
 
経常収益
(うち補助金等収益)
(うち財務収益)
342,916
(−)
(320,726)
2,341,682
(2,068,894)
(209,424)
 
経常損失
4,953,893
1,456,405
 
臨時損失
235
171,632
 
臨時利益
48,146
 
当期純損失
4,954,128
1,579,891
 
当期総損失
4,954,128
1,579,891
(損失の処理)
 
 
 
(当期未処理損失)
 
 
 
当期総損失
4,954,128
1,579,891
 
前期繰越欠損金
9,625,749
8,045,858
 
(損失処理額)
 
 
 
次期繰越欠損金
14,579,878
9,625,749

(ウ) 主な業務実績

区分
19事業年度
(18事業年度)
貸付金回収
金額
1,140,715千円
732,624千円
事業年度末貸付金残高
件数
50件
52件
 
金額
21,206,802千円
22,347,518千円
 
上記貸付金残高の独立行政法人会計基準による分類
 
 
 
 
一般債権
513,140千円
829,595千円
 
 
破産更生債権等
20,693,662千円
21,517,922千円
貸倒引当金
8,962,382千円
5,877,403千円
 貸倒引当金は、一般債権については貸倒実績率により算定した額を、破産更生債権等については個別に回収可能性を勘案し算定した回収不能見込額を計上している。
 
 
(備考)
 鉱害復旧工事の施行等の業務は、19年3月31日に完了した。

キ 特定事業活動等促進経過勘定

 この勘定は、同法人が産業基盤整備基金より承継した、リサイクル設備等の設置又は改善を行う事業者の借入れに係る債務保証業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分
19事業年度末
千円
(18事業年度末)
千円
 資産
 (うち現金及び預金)
 (うち破産更生債権等)
626,823
(473,747)
(299,270)
683,282
(471,000)
(299,270)
 負債
 (うち預り金)
19
(1)
78
(31)
 純資産
 (うち資本金)
 (うち利益剰余金)
626,803
(500,000)
(126,803)
683,203
(500,000)
(183,203)

(イ) 損益計算書

区分
19事業年度
千円
(18事業年度)
千円
 
経常費用
(うち業務費)
62,348
(55,226)
28,265
(26,339)
 
経常収益
(うち財務収益)
5,948
(4,808)
3,731
(2,425)
 
経常損失
56,399
24,534
 
臨時利益
41,901
 
当期純利益(△当期純損失)
△56,399
17,367
 
当期総利益(△当期総損失)
△56,399
17,367
(利益の処分又は損失の処理)
 
 
 
(当期未処分利益又は当期未処理損失)
 
 
 
当期総利益(△当期総損失)
△56,399
17,367
 
(利益処分額又は損失処理額)
 
 
 
積立金
17,367
 
積立金取崩額
56,399

(ウ) 主な業務実績

区分
19事業年度
(18事業年度)
 事業年度末債務保証残高
事業者
1者
1者
 
保証額
445,500千円
583,500千円
 保証料収入
金額
1,008千円
1,281千円

 なお、この法人について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構鉱工業承継勘定における産業投資特別会計からの出資金の額を適切な規模にするなどの検討をするよう意見を表示したもの 」及び「地域新エネルギー導入促進事業で設置した発電施設が、ごみ処理施設から発電に適した燃料ガスが供給されないため稼働することができず、補助の目的を達していないもの 」を、「第4章 国会及び内閣に対する報告並びに国会からの検査要請事項に関する報告等」に「国及び国が資本金の2分の1以上を出資している法人における談合等に係る違約金条項の導入状況等について 」、「文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省及び国土交通省に関する政府開発援助につき、技術協力の実施状況及び技術協力に係る援助の効果について 」及び「独立行政法人の業務、財務、入札、契約の状況について 」を掲記した。