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  • 平成20年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 2 国が資本金の2分の1以上を出資している法人の決算|
  • [3] 独立行政法人、国立大学法人等の決算

独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構


(22) 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構

 この独立行政法人は、次の業務を行うことにより、石油及び可燃性天然ガス(以下「石油等」という。)並びに金属鉱産物の安定的かつ低廉な供給に資するとともに、国民の健康の保護及び生活環境の保全並びに金属鉱業等の健全な発展に寄与することを目的として設置されているものである。

〔1〕  石油等の探鉱等及び金属鉱物の探鉱に必要な資金の供給その他石油及び可燃性天然ガス資源並びに金属鉱物資源の開発を促進するために必要な業務
〔2〕  石油及び金属鉱産物の備蓄に必要な業務
〔3〕  金属鉱業等による鉱害の防止に必要な資金の貸付けその他の業務

 その資本金は20事業年度末現在で2477億8682万余円(全額国の出資)となっている。
 同法人の会計は、石油天然ガス、金属鉱業備蓄・探鉱融資等、金属鉱業一般、金属鉱業鉱害防止積立金及び金属鉱業鉱害防止事業基金の5勘定に区分して経理されており、その勘定別の20事業年度の貸借対照表、損益計算書及び主な業務実績は次のとおりである。

ア 石油天然ガス勘定

 この勘定は、石油等の深鉱等に必要な資金の供給その他石油及び可燃性天然ガス資源の開発を促進するために必要な業務並びに石油の備蓄に必要な業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
資産
うち未成工事支出金
うち民間備蓄融資事業貸付金
1,120,851,802
140,163,097
692,739,500
1,054,825,291
119,974,480
647,239,800
負債
うち運営費交付金債務
うち民間備蓄融資事業借入金
うち未成工事受入金

純資産
資本金
資本剰余金(注1)
利益剰余金(注2)
877,395,336
9,966,717
693,379,500
140,163,097
243,456,466
222,186,201
△3,484,444
24,633,834
802,262,575

649,140,400
119,974,480
252,562,716
182,236,201
△3,177,476
73,442,256
(注1)  20事業年度末の資本剰余金には、損益外減価償却累計額△3,267,838千円が含まれている。
(注2)  20事業年度末の利益剰余金には、前中期目標期間繰越積立金29,195,117千円が含まれている。

 なお、20事業年度において、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法(平成14年法律第94号。以下「機構法」という。)第13条第3項の規定により、中期目標の期間の最後の事業年度である19事業年度末の利益剰余金734億4225万余円のうち、394億0338万余円を国庫に納付している。

(イ) 損益計算書

区分 20事業年度(千円) 19事業年度(千円)
経常費用
うち受託経費
経常収益
うち運営費交付金収益
うち受託収入
経常利益(△経常損失)
臨時損失
臨時利益
当期純利益(△当期純損失)
前中期目標期間繰越積立金取崩額
当期総利益(△当期総損失)
(利益の処分又は損失の処理)
当期未処分利益又は当期未処理損失
当期総利益(△当期総損失)
利益処分額又は損失処理額
積立金
前中期目標期間繰越積立金取崩額
次期繰越欠損金
101,505,764
64,861,283
91,646,815
10,725,629
64,573,187
△9,858,948
10,584
464,492
△9,405,040
4,843,757
△4,561,282
△4,561,282

446,577
4,114,705
127,228,646
74,822,493
194,575,428
87,475,243
74,606,602
67,346,781
15,285
749,979
68,081,475

68,081,475
68,081,475
68,081,475

(ウ) 主な業務実績

区分   20事業年度 (19事業年度)
(石油等の探鉱活動のための出資)
出資
貸借対照表計上額(注3)
会社数
金額
会社数
金額
14社
20,125,466千円
20社
66,858,353千円
9社
12,639.,570千円
14社
56,698,260千円
(石油等の開発生産活動等に係る債務の保証)
保証
減少した保証債務
事業年度末残高
件数
金額
件数
金額
件数
金額
1件
44,036,930千円
8件
72,001,015千円
21件
236,988,102千円
4件
61,959,497千円
1件
147,447,196千円
28件
264,952,187千円
(注3)  貸借対照表計上額は評価後の額であり、その評価方法は長期資金収支によることとなるが、この評価が困難である場合は、取得価額の2分の1を計上している。

イ 金属鉱業備蓄・探鉱融資等勘定

 この勘定は、金属鉱物の備蓄に必要な資金の供給、金属鉱産物の備蓄に必要な業務等に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
資産
うち希少金属鉱産物
うち長期貸付金
50,361,134
25,041,637
15,086,244
44,018,959
24,971,725
9,536,280
負債
うち運営費交付金債務
うち1年内返済長期借入金
うち長期借入金

純資産
資本金
資本剰余金(注4)
利益剰余金(注5)
21,979,945
27,422
8,914,858
12,667,205
28,381,189
24,701,866
3,584,400
94,921
21,940,813

8,354,107
13,227,956
22,078,145
18,201,866
3,595,978
280,299
(注4)  20事業年度末の資本剰余金には、損益外減価償却累計額△48,117千円が含まれている。
(注5)  20事業年度末の利益剰余金には、前中期目標期間繰越積立金36,348千円が含まれている。

 なお、20事業年度において、機構法第13条第3項の規定により、中期目標の期間の最後の事業年度である19事業年度末の利益剰余金2億8029万余円のうち、2億4395万余円を国庫に納付している。

(イ) 損益計算書

区分 20事業年度(千円) 19事業年度(千円)
経常費用
うち業務管理費
うち債券利息
経常収益
うち運営費交付金収益
うち国庫補助金
経常利益
当期純利益
目的積立金取崩額
当期総利益
(利益の処分)
当期未処分利益
当期総利益
利益処分額
積立金
749,720
237,840

808,293
57,432
407,189
58,572
58,572

58,572
58,572
58,572
894,160
183,934
8,945
958,473
89,659
368,065
64,313
64,313
86,550
150,863
150,863
150,863

(ウ) 主な業務実績

区分   20事業年度 (19事業年度)
(探鉱等のための資金の貸付け)
貸付け
貸付金回収
事業年度末貸付金残高
件数
金額
金額
件数
金額
9件
6,843,000千円
1,178,930千円
25件
16,379,280千円
5件
2,890,000千円
666,211千円
16件
10,715,210千円
(希少金属鉱産物の備蓄)
備蓄鉱種
7鉱種 7鉱種

ウ 金属鉱業一般勘定

 この勘定は、金属鉱物資源の開発を促進するために必要な業務及び金属工業等による鉱害の防止に必要な資金の貸付け等の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
資産
うちたな卸資産
うち長期貸付金
10,327,048
2,924,760
4,341,686
7,772,904
335,385
4,699,112
負債
うち運営費交付金債務
うち前受金
うち長期借入金

純資産
資本金
資本剰余金(注6)
利益剰余金10,327,048
9,400,567
526,181
2,047,163
4,414,710
926,481
898,755
△48,134
75,860
6,473,101


4,808,886
1,299,803
898,755
△41,172
442,219
(注6)  20事業年度末の資本剰余金には、損益外減価償却累計額△43,478千円が含まれている。

 なお、20事業年度において、機構法第13条第3項の規定により、中期目標の期間の最後の事業年度である19事業年度末の利益剰余金4億4221万余円を国庫に納付している。

(イ) 損益計算書

区分 20事業年度(千円) 19事業年度(千円)
経常費用
うち業務費
経常収益
うち運営費交付金収益
うち国庫補助金
経常利益
臨時損失
当期純利益
当期総利益
(利益の処分)
当期未処分利益
当期総利益
利益処分額
積立金
5,743,807
2,361,534
5,820,389
3,325,663
894,604
76,582
722
75,860
75,860
75,860
75,860
6,396,339
2,079,905
6,779,380
4,270,525
172,764
383,040

383,040
383,040
383,040
383,040

(ウ) 主な業務実績

区分   20事業年度 (19事業年度)
(鉱害防止のための資金の貸付け)
貸付け
貸付金回収
事業年度末貸付金残高
件数
金額
金額
件数
金額
10件
530,140千円
932,800千円
198件
5,229,252千円
15件
688,280千円
981,784千円
215件
5,631,912千円

エ 金属鉱業鉱害防止積立金勘定

 この勘定は、採掘権者等が工業の用に供する特定施設について、その使用の終了後に必要となる鉱害防止事業に備えて積み立てている鉱害防止積立金の管理の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
資産
うち有価証券
うち投資有価証券
2,382,748
400,198
1,358,496
2,377,278
500,306
1,757,248
負債
うち未払費用
うち預り鉱害防止積立金

純資産
利益剰余金(注7)
2,349,555
9,423
2,340,132
33,192
33,192
2,352,071
9,467
2,342,604
25,206
25,206
(注7)  20事業年度末の利益剰余金には、前中期目標期間繰越積立金25,206千円が含まれている。

(イ) 損益計算書

区分 20事業年度(千円) 19事業年度(千円)
経常費用
鉱害防止積立金支払利息
経常収益
うち有価証券利息
経常利益
当期純利益
当期総利益
(利益の処分)
当期未処分利益
当期総利益
利益処分額
積立金
19,190
19,190
27,175
24,487
7,985
7,985
7,985
7,985
7,985
18,818
18,818
25,260
24,723
6,441
6,441
6,441
6,441
6,441

(ウ) 主な業務実績

区分   20事業年度 (19事業年度)
(鉱害防止積立金の積立て)
特定施設数
積立金額
(鉱害防止積立金の取戻し)
特定施設数
払渡金額
事業年度末特定施設数

件数
金額
件数
金額
件数

17件
96,590千円
6件
99,062千円
78件

23件
70,824千円
2件
39,403千円
81件

オ 金属鉱業鉱害防止事業基金勘定

 この勘定は、休廃止鉱山に係る鉱害防止事業を、確実かつ永続的に実施できるよう、指定鉱害防止事業機関に行わせるために、その原資として採掘権者等から拠出金を徴収し、鉱害防止事業基金として運用する等の業務に関する経理を行うものである。

(ア) 貸借対照表

区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
区分 20事業年度末
(千円)
19事業年度末
(千円)
資産
うち有価証券
うち投資有価証券
5,200,700
599,886
4,419,820
5,116,373
659,908
4,313,553
負債
未払金

純資産
資本剰余金
利益剰余金(注8)
39,808
39,808
5,160,892
5,033,716
127,175
38,475
38,475
5,077,897
4,960,281
117,615
(注8)  20事業年度末の利益剰余金には、前中期目標期間繰越積立金117,050千円が含まれている。

(イ) 損益計算書

区分 20事業年度(千円) 19事業年度(千円)
経常費用
鉱害防止業務費
経常収益
うち有価証券利息
経常利益
当期純利益
当期総利益
(利益の処分)
当期未処分利益
当期総利益
利益処分額
積立金
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物
資源機構法第13条第6項に基づき経済
産業大臣の認可を受けて鉱害防止事
業基金に組み入れた額
鉱害防止事業基金
69,251
69,251
79,377
78,414
10,125
10,125
10,125
10,125
8,941

1,183
67,745
67,745
76,784
75,993
9,038
9,038
9,038
9,038
8,472

565

(ウ) 主な業務実績

区分   20事業年度 (19事業年度)
(拠出)
事業年度末の休廃止鉱山数
拠出金を徴収している休廃止鉱山数
拠出金徴収額
22か所
1か所
72,869千円
22か所

 なお、この法人について検査した結果、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項2件(   参照)を掲記した。