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  • 国会からの検査要請事項に関する報告(検査要請)|
  • 会計検査院法第30条の3の規定に基づく報告書|
  • 平成22年8月

牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等に関する会計検査の結果について


第1 検査の背景及び実施状況

1 検査の要請の内容

 会計検査院は、平成21年6月29日、参議院から、国会法第105条の規定に基づき下記事項について会計検査を行いその結果を報告することを求める要請を受けた。これに対し同月30日検査官会議において、会計検査院法第30条の3の規定により検査を実施してその検査の結果を報告することを決定した。

一、会計検査及びその結果の報告を求める事項
 (一) 検査の対象
   農林水産省、独立行政法人農畜産業振興機構
 (二) 検査の内容
   牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等に関する次の各事項
  〔1〕  制度の概要及び施策の実施状況等
  〔2〕  独立行政法人農畜産業振興機構、同機構の補助金交付先等に造成されている資金等の状況

2 牛肉等関税と肉用子牛等対策の概要

 農林水産省は、3年度からの牛肉の輸入自由化とその後の牛肉等関税の関税率の大幅な引下げに対処して、自由化により大きく影響を受ける牛肉及びその他の食肉の国内供給体制についてその存立を確保するため、肉用子牛生産安定等特別措置法(昭和63年法律第98号。以下「肉用子牛特措法」という。)に基づき、毎年度の牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策として、独立行政法人農畜産業振興機構(8年10月1日から15年9月30日までは農畜産業振興事業団、8年9月30日以前は畜産振興事業団。以下「機構」という。)による肉用子牛生産者補給金制度を始めとする生産安定対策、食肉の買入れ・調整保管、情報の収集・提供等の流通・消費対策、その他畜産の振興に資する事業等を実施している。

3 これまでの会計検査の実施状況

 会計検査院は、牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策について、従来関心を持って検査に取り組んでおり、17年次の検査において、肉用子牛等対策は肉用子牛生産の安定等を図るという目的を達成しているか、特定の歳入をもって特定の歳出に充てるといういわゆる特定財源である牛肉等関税の収入が肉用子牛等対策の安定的な実施のためにどのように確保されてきたかなどについて検査し、その結果について、特定検査対象に関する検査状況として「牛肉等に係る関税収入を特定財源とする肉用子牛等対策の実施状況について 」を平成16年度決算検査報告に掲記した。
 そして、この報告の検査結果に対する所見は、次のとおりである。

 農林水産省では、多額の経費を投じて補給金制度を中心とする肉用子牛等対策を実施してきたが、牛肉の輸入自由化から10数年を経過した現在でも、安価な輸入牛肉に価格面で対抗できる状況とはなっていない。そして、国内支持政策に対する国際的な規律が今後一層強化される流れとなっており、また、消費者の食品に対する価値観が安全・安心面を重視したものになるなど、畜産をめぐる情勢が変化している。
 したがって、農林水産省において、肉用子牛等対策の実施、補給金制度の運用、特定財源の使途について、以下の点に留意していくことが望まれる。

ア 肉用子牛等対策について

 今後は、輸入牛肉に価格面で対抗するという従来の生産対策を継続していくことはもとより、安全・安心の確保などにより国産牛肉の付加価値を高めて輸入牛肉との差別化を図るため、品質の向上やトレーサビリティシステムを活用した情報の提供に一層努めるなど、流通・消費を含めた各段階が連携した総合的な施策を展開し、肉用子牛等対策の目的を達成すること

イ 補給金制度について

 経営形態や牛肉としての位置付けなどが異なっている黒毛和種と乳用種とでは、補給金の交付状況の違いが顕著であることから、補給金の効果をより高めるには、それぞれの状況に応じた対策が必要となる。
 したがって、黒毛和種については、補給金の交付に充てられたことが一度もない生産者積立金の積立額を見直すなど、運用方法を検討すること。また、乳用種については、恒常的に補給金が交付されている事態がコスト低減や品質向上努力を低下させる要因にもなり得るので、保証基準価格の算定方法を適時適切に見直すとともに、コスト低減や品質向上への動機付けがより働くよう、品質向上が十分でないと考えられる生産者などを把握し、その経営の問題点の分析に基づく営農指導、意識改革に努め、経営の合理化の向上を図ること

ウ 特定財源について

 特定財源については、BSE関連対策事業の実施により大幅に減少しており、また、牛肉の輸入自由化当初に比べると、肉用牛生産を取り巻く環境も変化してきているなどのことから、〔1〕 特定財源の減少により、事業が縮小されると、継続的な事業の効果が損なわれることにもなると考えられることから、実施すべき事業をより一層精査すること、〔2〕 長期的には輸入牛肉の需要が回復し、それに伴い牛関収入が増加することも考えられることから、その際には、調整資金の運用規模を適正に保つこと、〔3〕 消費者に対して、牛関収入額、肉用子牛等対策の事業内容等について積極的な情報開示を行うこと

4 検査の観点、着眼点、対象及び方法

(1) 検査の観点及び着眼点

 会計検査院は、牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等に関し、合規性、経済性、効率性、有効性等の観点から、制度の概要や施策の実施状況等、特に、機構に造成されている資金並びに農林水産省及び機構の補助金等の交付先(以下「補助金等交付先」という。)に造成されている基金について、事業の実施及び経理は事業目的等に沿って適切かつ効率的・効果的に行われているか、資金及び基金の規模や必要性等の見直しは事業の進ちょく状況や社会経済情勢の変化に応じて適時適切に実施されているかなどの点に着眼して検査を実施した。

(2) 検査の対象及び方法

 農林水産省又は機構が交付した補助金等を財源として基金を造成している団体としては、次のものがある。

ア 農林水産省が牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策として交付した補助金を財源の全部又は一部として基金を造成している団体

イ 機構が牛肉等関税を財源とする資金を管理している調整資金から肉用子牛等対策として交付した補助金等を財源の全部又は一部として基金を造成している団体

ウ 機構が調整資金から肉用子牛等対策として交付した補助金等の返還金等を管理している畜産業振興資金(酪農関係事業等の畜産全般に係る事業の財源に充てられる資金)から交付した補助金等を財源の全部又は一部として基金を造成している団体

エ 機構が牛肉の輸入自由化前の輸入割当制度の下で一元的に行っていた輸入牛肉の売買による差益等を財源として交付した補助金等を財源の全部又は一部として基金を造成している団体

 本報告に係る検査に当たっては、農林水産省、機構及び上記アからエまでの団体のうち、検査の効率を考慮して、主に東京都内に所在する次の〔1〕 及び〔2〕 の25法人の60基金(注1) (20年度末資金保有額(保有されている資金の額で貸付残高を除く。以下同じ。)計1540億円(補助金等相当額1473億円、うち牛関財源相当額(注2) 453億円))を検査の対象とした。

〔1〕  農林水産省が牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策として交付した補助金を財源の全部又は一部として造成されている基金(以下「国所管基金」という。)のうち、20年度末において存続している基金を保有している3法人の4基金

〔2〕  機構が交付した補助金等を財源の全部又は一部として造成されている基金(以下「機構所管基金」という。)のうち、20年度末において存続している基金を保有している25法人の56基金

 そして、農林水産省及び機構から、これら60基金に係る3年度から20年度までの状況に関する調書(以下「特別調書」という。)を徴して分析するとともに、181人日を要して農林水産省、機構及び上記25法人(60基金)のうち20年度末に事業を終了した基金を保有している3法人(3基金)を除く22法人(57基金)に対して会計実地検査を実施した(図表1ア 参照)。
 ただし、特別調書を作成する際に必要となる帳簿等の整備保存期間が、事業ごとに定められた実施要綱において5年とされていることなどから、15年度以前の状況については、すべてを把握することはできなかった。
 なお、会計検査院としては、今回、時間的制約により検査を実施していない414団体の613基金(20年度末資金保有額計784億円)については、改めて検査を実施して、その結果を報告することを予定している(図表1イ 参照)。

(注1)
 25法人の60基金  〔1〕 基金の名称が同一であっても基金を保有している法人が異なる場合、〔2〕 基金の名称及び基金を保有している法人が同一であっても設置された年度が異なる場合は、それぞれ別の基金として扱っている。また、農林水産省が交付した補助金を財源として造成されている基金と機構が交付した補助金等を財源として造成されている基金の両方を保有している法人が3法人ある。なお、法人数には、平成21年4月1日に吸収合併された1法人を含んでいる。
(注2)
 牛関財源相当額  補助金等相当額のうち牛肉等関税を財源とする額に相当する額
図表1 検査の対象となる団体(基金)の概要
ア 本報告において検査の対象とした団体が保有している基金
【牛肉等関税を財源とする農林水産省からの補助金を財源の全部又は一部として造成されている基金】 (単位:千円)
番号 基金名 注(1) 基金数 設置年度 団体名 使途 注(2) 運営形態
注(2)
平成20年度末資金保有額
  補助金相当額
  牛関財源相当額
1 畜産経営維持安定特別対策基金 1 H14 (社)全国畜産経営安定基金協会 補助・補てん 取崩 3,589,786 3,589,786 3,589,786
2 畜産生産技術高度化機械リース助成基金 1 H13 (社)中央畜産会 補助・補てん 取崩 5,222 5,222 5,222
3 異常補てん積立基金 注(3) 1 S49 (社)配合飼料供給安定機構 補助・補てん 取崩 7,084,537 7,602,376 488,479
4 備蓄基金 1 S51 (社)配合飼料供給安定機構 調査等その他 取崩 304,771 304,151 23,346
小計 4 3団体(3法人) 10,984,317 11,501,536 4,106,835
【独立行政法人農畜産業振興機構からの補助金等を財源の全部又は一部として造成されている基金】 (単位:千円)
番号 基金名 基金数 設置年度 団体名 使途 運営形態 平成20年度末資金保有額
  補助金等相当額
  牛関財源相当額
1 改良増殖基金 注(4) 1 H16 (社)家畜改良事業団 調査等その他 取崩 62,397 62,397 62,397
2 肥育素牛導入基金 1 S57 (社)全国畜産経営安定基金協会 貸付け 回転 842,907 842,907
3 融資準備財産 1 S47 (社)全国肉用牛振興基金協会 貸付け 回転 53,535,555 53,535,555
4 子牛生産拡大奨励事業基金 1 S55 (社)全国肉用牛振興基金協会 補助・補てん 取崩 6,705,531 6,705,531 3,155,504
5 増頭振興基金 1 H16 (社)全国肉用牛振興基金協会 補助・補てん 取崩 551,929 551,929 551,929
6 畜産新技術開発活用促進基金 注(4) 1 H2 (社)畜産技術協会 調査等その他 取崩 1,786,970 1,786,970 868,893
7 畜産特別資金融通円滑化基金 1 S63 (社)中央畜産会補 助・補てん 取崩 1,317,320 1,317,320 430,448
8 畜産特別資金融通円滑化特別基金 1 S63 (社)中央畜産会 補助・補てん 取崩 452,279 452,279 99,879
9 大家畜経営体質強化基金 1 S63 (社)中央畜産会 利子助成 取崩 952,557 952,557 1,061
10 大家畜経営活性化基金 1 H5 (社)中央畜産会 利子助成 取崩 3,108,282 3,108,282 1,188,246
11 養豚経営活性化基金 1 H5 (社)中央畜産会 利子助成 取崩 60,458 60,458 21,826
12 大家畜経営改善支援基金 1 H13 (社)中央畜産会 利子助成 取崩 1,864,853 1,864,853 1,760,599
13 養豚経営改善支援基金 1 H13 (社)中央畜産会 利子助成 取崩 150,100 150,100 150,100
14 大家畜特別支援基金 1 H20 (社)中央畜産会 利子助成 取崩 5,799,005 5,799,005 5,799,005
15 養豚特別支援基金 1 H20 (社)中央畜産会 利子助成 取崩 622,756 622,756 622,756
16 畜産経営支援指導機能強化基金 1 H10 (社)中央畜産会 補助・補てん 取崩 44,075 44,075 44,075
17 大規模公共牧場肉用牛資源供給拡大対策基金 1 H12 (社)中央畜産会 補助・補てん 取崩 502,560 502,560 170,839
18 肉用牛肥育経営安定基金 1 H13 (社)中央畜産会 補助・補てん 取崩 9,322 9,322 9,322
19 産業動物獣医師修学資金基金 1 H15 (社)中央畜産会 補助・補てん 取崩 205,956 205,956 205,956
20 肥育牛生産者収益性低下緊急対策基金 1 H20 (社)中央畜産会 補助・補てん 取崩 228,285 228,285 228,285
21 家畜疾病経営維持基金 1 H15 (社)中央畜産会 利子助成 取崩 1,035,329 1,035,329 784,541
22 家畜飼料特別支援基金 1 H19 (社)中央畜産会 利子助成 取崩 7,657,446 7,657,446 7,657,446
23 家畜飼料債務保証円滑化基金 1 H19 (社)中央畜産会 補助・補てん 取崩 2,476,688 2,476,688 2,476,688
24 家畜防疫互助基金 1 H10 (社)全国家畜畜産物衛生指導協会 注(5) 補助・補てん 取崩 3,252,264 1,737,423 1,144,400
25 鳥インフルエンザ防疫強化対策基金 1 H18 (社)全国家畜畜産物衛生指導協会 注(5) 補助・補てん 取崩 363,238 363,238 242,066
26 広域生乳需給調整基金 1 H9 (社)中央酪農会議 補助・補てん 取崩 1,790,456 1,790,456
27 加工原料乳生産者経営安定基金 1 H13 (社)中央酪農会議 補助・補てん 取崩 206,342 206,342
28 生乳需要構造改革基金 1 H18 (社)中央酪農会議 補助・補てん 取崩 3,222,696 3,222,696
29 広域生乳流通体制確立基金 1 H19 (社)中央酪農会議 補助・補てん 取崩 246,731 246,731
30 保証基金 1 H10 (社)日本家畜商協会 債務保証 保有 1,330,426 1,103,691 1,103,691
31 経営基盤強化利子補給基金(20年度造成) 1 H20 (社)日本食肉市場卸売協会 利子助成 取崩 64,670 43,113 43,113
32 経営基盤強化利子補給基金(19年度造成) 1 H19 (社)日本食肉市場卸売協会 利子助成 取崩 21,014 14,009 14,009
33 草地資源活用増頭振興基金 注(4) 1 H19 (社)日本草地畜産種子協会  調査等その他 取崩 6,622 6,622 6,622
34 貸付機械取得資金 1 H2 (社)日本ハンバーグ・ハンバーガー協会 貸付け 回転 341,243 161,114
35 中堅外食事業者資金融通円滑化基金 1 H13 (社)日本フードサービス協会 債務保証 取崩 4,669 4,202 4,202
36 事業準備財産 1 H20 (社)配合飼料供給安定機構 貸付け 取崩
37 酪農ヘルパー事業円滑化対策基金(全国事業基金) 1 H2 (社)酪農ヘルパー全国協会 調査等その他 取崩 1,400,275 1,260,247
38 酪農ヘルパー利用拡大中央基金 1 H12 (社)酪農ヘルパー全国協会 補助・補てん 取崩 496,342 496,342 64,404
39 食肉価格安定基金 1 H2 (財)沖縄県畜産振興基金公社 補助・補てん 運用 10,775,823 7,183,882
40 畜産関係情報提供衛星通信推進事業基金 1 H7 (財)競馬・農林水産情報衛星通信機構 調査等その他 取崩 139,132 139,132 139,132
41 たい肥調整・保管施設リース基金 1 H20 (財)畜産環境整備機構 貸付け 取崩 2,455,189 2,455,189 1,383,429
42 畜産経営生産性向上支援リース基金 1 H19 (財)畜産環境整備機構 貸付け 取崩 10,971,960 10,971,960 5,727,851
43 生乳流通効率化リース基金 1 S57 (財)畜産環境整備機構 貸付け 回転 1,138,289 1,138,289
44 食肉リース基金 1 S57 (財)畜産環境整備機構 貸付け 回転 1,375,940 1,375,940 482,817
45 畜産環境整備リース基金 1 S51 (財)畜産環境整備機構 貸付け 回転 5,070,012 5,070,012 4,034,182
46 生乳検査精度管理強化基金 1 H12 (財)日本乳業技術協会 調査等その他 取崩 128,686 128,686
47 乳製品国際規格策定活動支援基金 1 H13 (財)日本乳業技術協会 調査等その他 取崩 111,102 111,102
48 卸売経営体質強化基金(20年度造成) 1 H20 全国食肉業務用卸協同組合連合会 利子助成 取崩 88,796 59,196 59,196
49 卸売経営体質強化基金(19年度造成) 1 H19 全国食肉業務用卸協同組合連合会 利子助成 取崩 3,938 2,625 2,625
50 食肉小売経営体質強化基金(20年度造成) 1 H20 全国食肉事業協同組合連合会 利子助成 取崩 8,048 5,365 5,365
51 食肉小売経営体質強化基金(19年度造成) 1 H19 全国食肉事業協同組合連合会 利子助成 取崩 18 12 12
52 リース基金 1 H20 全国肉牛事業協同組合 補助・補てん 取崩 122,547 122,547
53 リース基金 1 H20 全国農業協同組合連合会 補助・補てん 取崩 484,225 484,225
54 リース基金 1 H20 全国酪農業協同組合連合会 補助・補てん 取崩 485,370 485,370
55 貸付機械取得資金 1 H1 日本ハム・ソーセージ工業協同組合 貸付け 回転 3,163,495 1,581,747 506,871
56 リース基金 1 H20 ホクレン農業協同組合連合会 補助・補てん 取崩 3,857,291 3,857,291
小計 56 25団体(25法人) 143,099,439 135,801,386 41,253,805
計 注(6) 60 25団体(25法人) 154,083,757 147,302,923 45,360,640
イ 検査を実施していない団体が保有している基金
【牛肉等関税を財源とする農林水産省からの補助金を財源の全部又は一部として造成されている基金】 (単位:千円)
番号 基金名 基金数 設置年度 団体名 使途 運営形態 平成20年度末資金保有額
  補助金相当額
  牛関財源相当額
1 耕畜連携水田活用資金 41 H19 都道府県水田農業推進協議会 補助・補てん 取崩 102,568 102,568 102,568
2 家畜導入特別事業 注(7) 233 S50 市町村 補助・補てん 取崩 2,448,294 973,607 不明
小計 274 274団体 2,550,862 1,076,176 102,568
【独立行政法人農畜産業振興機構からの補助金等を財源の全部又は一部として造成されている基金】 (単位:千円)
番号 基金名 基金数 設置年度 団体名 使途 運営形態 平成20年度末資金保有額
  補助金等相当額
  牛関財源相当額
1 地域肉豚生産安定基金 43 H7 43団体(43道府県に設置) 補助・補てん 取崩 3,643,768 3,643,768 3,643,768
2 肉用子牛生産者積立金 47 H2 47団体(47都道府県に設置) 補助・補てん 取崩 34,743,709 17,371,854 17,371,854
3 運営特別基金 46 H11 46団体(46道府県に設置) 調査等その他 運用 6,588,182 6,588,182 6,588,182
4 地域肉用牛肥育経営安定基金 47 H13 47団体(47都道府県に設置) 補助・補てん 取崩 8,381,563 6,252,985 6,252,985
5 都道府県事業基金 46 H2 38団体(46都道府県に設置) 補助・補てん 取崩 8,751,812 4,490,303
6 運営基盤強化基金 44 H10 44団体(44道府県に設置) 調査等その他 運用 1,700,600 1,700,600 1,700,600
7 拡大基金 31 S57 31団体(31道府県に設置) 債務保証 保有 4,268,592 1,007,599 273,154
8 酪農ヘルパー利用拡大基金 25 H12 20団体(25道県に設置) 補助・補てん 取崩 68,357 68,357 8,869
9 加工原料乳生産者積立金 10 H13 10団体(10都道府県に設置) 補助・補てん 取崩 7,708,581 5,765,769
小計 注(6) 339 140団体 75,855,168 46,889,421 35,839,417
613 414団体 78,406,031 47,965,598 35,941,985
合計(ア+イ) 注(6) 673 436団体 232,489,788 195,268,522 81,302,626
注(1)  基金名は平成20年度末現在のものを記載しており、団体名の(社)は社団法人、(財)は財団法人のそれぞれ略である(以下、各図表及び各別表においても同じ。)。
注(2)  使途及び運営形態の詳細は、「第2の2(2)ア 基金の分類 」参照
注(3)  異常補てん積立基金は農林水産省からの補助金と(社)全国配合飼料供給安定基金等から納付される積立金とにより造成されており、それぞれ補助金勘定及び積立金勘定で経理されている。このうち積立金勘定において、20年度末に一時的に資金不足が生じたため、補助金相当額(補助金勘定残高)が資金保有額(補助金勘定残高+積立金勘定残高(△5億1783万円))を上回っている。
注(4)  20年度末に事業を終了した基金であるため、会計実地検査は実施していない。
注(5)  (社)全国家畜畜産物衛生指導協会は、21年4月に(社)中央畜産会に統合されている。
注(6)  複数の基金を保有する団体があるため、各欄の団体数を加えても「計」欄とは一致しない。
注(7)  家畜導入特別事業の財源は、2年度までは牛肉等関税以外、3年度から11年度までは牛肉等関税、12年度から17年度までは一部が牛肉等関税となっており、この間に基金の設置、廃止が行われているなどのため、牛関財源相当額を把握できなかった。
注(8)  各基金の詳細は、巻末別表2 参照