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  • 平成22年度|
  • 第4章 国会及び内閣に対する報告並びに国会からの検査要請事項に関する報告等|
  • 第3節 国会からの検査要請事項に関する検査状況

牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等について


牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等について

要請を受諾した年月日 平成21年6月30日
検査の対象 農林水産省、独立行政法人農畜産業振興機構
検査の内容 牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等についての検査要請事項
報告を行った年月日(第1次) 平成22年8月25日

1 検査の背景及び実施状況

(1) 検査の要請の内容

 会計検査院は、平成21年6月29日、参議院から、国会法第105条の規定に基づき、農林水産省及び独立行政法人農畜産業振興機構を検査の対象として、牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等に関する〔1〕 制度の概要及び施策の実施状況等、〔2〕 独立行政法人農畜産業振興機構、同機構の補助金交付先等に造成されている資金等の状況について会計検査を行いその結果を報告することを求める要請を受けた。これに対し同月30日検査官会議において、会計検査院法第30条の3の規定により検査を実施してその検査の結果を報告することを決定した。

(2) 22年次の会計検査の実施状況

 上記の要請により、本院は、牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等に関し、合規性、経済性、効率性、有効性等の観点から、制度の概要や施策の実施状況等、特に、独立行政法人農畜産業振興機構(8年10月1日から15年9月30日までは農畜産業振興事業団、8年9月30日以前は畜産振興事業団。以下同じ。)に造成されている資金並びに農林水産省及び同機構の補助金等の交付先に造成されている基金について検査を実施した。そして、検査の結果を22年8月25日に会計検査院長から参議院議長に対して報告 し(以下、この報告を「第1次報告」という。)、その概要を平成21年度決算検査報告に掲記した(平成21年度決算検査報告 参照)。

2 23年次の検査の実施状況

(1) 検査の観点、着眼点、対象及び方法

 本院は、第1次報告において、同報告の取りまとめに際して時間的制約により検査を実施していない団体が保有している基金の状況や個別の事業の実施状況等を中心に、牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等について引き続き検査を実施して、検査の結果については、取りまとめが出来次第報告することとした。
 そこで、23年次の検査においては、牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等に関し、合規性、経済性、効率性、有効性等の観点から、上記の引き続き検査を実施するとした事項について、基金の規模や必要性等の見直しは事業の進捗状況や社会経済情勢の変化に応じて適時適切に実施されているか、事業の実施及び経理は事業目的等に沿って適切かつ効率的・効果的に行われているかなどの点に着眼して検査を実施した。
 検査は、農林水産省、独立行政法人農畜産業振興機構等から調書を徴するなどして、事業の実施状況等を分析するとともに、農林水産省、独立行政法人農畜産業振興機構等において会計実地検査を行った。

(2) 検査の状況

 23年次に、農林水産省、独立行政法人農畜産業振興機構等を検査した中で明らかになった事態のうち、「第3章個別の検査結果」に掲記したものを示すと、次のとおりである。

ア 農林水産省に関するもの

〔1〕  独立行政法人農畜産業振興機構が公益法人に補助金を交付して設置造成させている運用型の基金が保有する資金について有効活用を図るよう改善の処置を要求したもの

イ 独立行政法人農畜産業振興機構に関するもの

〔1〕  肉骨粉適正処分対策事業補助金が過大に交付されていたもの
〔2〕  酪農ヘルパー事業円滑化対策事業の実施に当たり、補助金により造成した基金が過大に使用されていたもの
〔3〕  公益法人に補助金を交付して設置造成させている運用型の基金が保有する資金について有効活用を図るよう改善の処置を要求したもの

 本院は、牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等について引き続き検査を実施して、検査の結果については、取りまとめが出来次第報告することとする。