ページトップメイン
メインコンテンツ
  • 国会からの検査要請事項に関する報告（検査要請）|
  • 会計検査院法第30条の3の規定に基づく報告書|
  • 平成２４年４月

牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等に関する会計検査の結果について

＜報告書　前文＞

　参議院決算委員会において、平成２１年６月２９日、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、会計検査院に対し、牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等について会計検査を行い、その結果を報告するよう要請することが決定され、同日参議院議長を経て、会計検査院長に対し会計検査及びその結果の報告を求める要請がなされた。これに対して、会計検査院は、同月３０日、検査官会議において本要請を受諾することを決定した。そして、当該要請により実施した会計検査の結果については、２２年８月２５日、会計検査院長から参議院議長に対して報告 を行ったが、この報告の取りまとめに際して時間的制約により検査を実施していない団体が保有している基金の状況や個別の事業の実施状況等を中心に、牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等について引き続き検査を実施し、検査の結果については、取りまとめが出来次第報告することとした。
　本報告書は、上記の引き続き検査を実施することとしたものに係る会計検査の結果について、会計検査院長から参議院議長に対して報告するものである。

平成２４年４月
会計検査院

目次

第１　検査の背景及び実施状況

１　検査の要請の内容

２　第１次報告の概要

３　検査の観点、着眼点、対象及び方法

（１）　検査の観点及び着眼点

（２）　検査の対象及び方法

第２　検査の結果

１　制度の概要及び施策の実施状況等

（１）　制度の概要

ア　肉用子牛特措法の成立の経緯

イ　肉用子牛特措法の概要

ウ　牛肉等関税を財源とする資金の流れと推移

エ　農林水産省が実施する肉用子牛等対策の概要

オ　機構が実施する肉用子牛等対策の概要等

カ　機構における牛肉等関税を財源とする資金の流れ

キ　基金の見直しの状況

（２）　施策の実施状況等

ア　肉用子牛等対策に係る事業費の推移等

（ア）　肉用子牛等対策費の状況

（イ）　肉用子牛等対策に係る事業費の推移

（ウ）　畜産をめぐる近年の状況

（エ）　肉用子牛等対策に関する決算検査報告掲記事項

イ　肉用子牛等対策の実施状況

（ア）　生産・経営対策

ａ　国内肉用牛生産の概要等

（ａ）　国内肉用牛生産の概要

（ｂ）　国内肉用牛の飼養規模

（ｃ）　国内肉用牛の生産費

ｂ　肉用子牛に係る生産・経営対策

（ａ）　肉用子牛生産者補給金制度

（ｂ）　補給金制度と関連する肉用子牛等対策の実施状況等

（ｃ）　その他の生産・経営対策の実施状況

（ｄ）　まとめ

ｃ　肥育牛に係る生産・経営対策

（ａ）　肉用牛肥育経営安定対策事業（マルキン事業）の実施状況

（ｂ）　肥育牛生産者収益性低下緊急対策事業（補完マルキン事業）の実施状況

（ｃ）　肥育牛経営等緊急支援特別対策事業（ステップアップ事業）の実施状況

（ｄ）　肉用牛肥育経営安定特別対策事業（新マルキン事業）の実施状況

（ｅ）　まとめ

ｄ　畜産農家に係る生産・経営対策

（ａ）　畜産特別資金融通事業の概要

（ｂ）　畜産特別資金融通事業の各事業の概要

（ｃ）　畜産特別資金融通事業の事業効果

（ｄ）　まとめ

（イ）　飼料対策

ａ　飼料の概要

ｂ　飼料対策の概要

ｃ　飼料増産対策の実施状況

（ａ）　濃厚飼料の増産対策

（ｂ）　作付耕地別の粗飼料増産対策

（ｃ）　事業形態別の粗飼料増産対策

（ｄ）　飼料増産対策のための継続的な財政支出

（ｅ）　飼料増産対策の実施による飼料自給率への効果

ｄ　価格安定対策の実施状況

（ａ）　配合飼料価格安定対策事業の実施状況

（ｂ）　配合飼料価格の高騰とその対応

ｅ　備蓄対策の実施状況

（ａ）　飼料穀物備蓄対策事業の実施状況

（ｂ）　東日本大震災とその対応

ｆ　まとめ

（ウ）　環境対策

ａ　環境対策の概要

ｂ　環境対策に係る決算検査報告掲記事項

ｃ　バイオマス利活用フロンティア整備事業等の概要

ｄ　バイオマス利活用フロンティア整備事業等の実施状況

ｅ　まとめ

（エ）　流通・消費対策

ａ　流通・消費対策の概要

ｂ　流通・消費対策に係る決算検査報告掲記事項

ｃ　家畜の流通の概要

（ａ）　生体流通

（ｂ）　食肉流通

ｄ　食肉処理施設の稼働状況等

（ａ）　食肉センターに関する酪肉近代化方針

（ｂ）　食肉処理施設の稼働状況

（ｃ）　食肉処理施設におけると畜料金とと畜コストの規模別比較

（ｄ）　調査対象食肉処理施設についての事後評価の状況

ｅ　まとめ

（オ）　衛生・ＢＳＥ対策

ａ　衛生・ＢＳＥ対策の概要

ｂ　衛生・ＢＳＥ対策に係る決算検査報告掲記事項

ｃ　肉骨粉適正処分対策事業の概要等

（ａ）　肉骨粉適正処分対策事業の概要

（ｂ）　肉骨粉等の段階的な利用再開

（ｃ）　肉骨粉適正処分対策事業の実施状況等

（ｄ）　肉骨粉適正処分対策事業に関する個別の事態

ｄ　まとめ

２　機構、機構の補助金交付先等に造成されている資金等の状況

（１）　地方基金の状況

ア　基金の分類

イ　地方基金の資金保有額等の状況

ウ　基金事業の概要と収入支出及び資金保有額の推移

（ア）　国所管基金の２基金

ａ　耕畜連携水田活用資金

ｂ　家畜導入特別事業

（イ）　機構所管基金の９基金

ａ　肉用子牛生産者積立金

ｂ　運営特別基金

ｃ　地域肉用牛肥育経営安定基金

ｄ　地域肉豚生産安定基金

ｅ　運営基盤強化基金

ｆ　拡大基金

ｇ　酪農ヘルパー利用拡大基金

ｈ　都道府県事業基金

ｉ　加工原料乳生産者積立金

エ　基金保有倍率

（２）　地方基金に関する個別の事態

ア　基金事業の実施や基金管理状況等報告書の作成に問題があったもの

（ア）　耕畜連携水田活用資金

（イ）　家畜導入特別事業

（ウ）　拡大基金

（エ）　都道府県事業基金

イ　基金の運用益により事業を実施しているため、近年の低金利の状況下において、基金事業として実施する必然性が乏しい状況になっていたもの

（ア）　運営特別基金及び運営基盤強化基金の概要

（イ）　検査の結果

（３）　基金の見直し、基本的事項の公表等

ア　基金に関する基準

（ア）　基金の見直し

（イ）　基金の基本的事項の公表

イ　基準に基づく基金の見直しの状況

ウ　基準に基づく基金の見直しにおける問題点

（ア）　基金の保有割合の算出

（イ）　見直しの対象とならなかったもの

エ　基準に基づく基本的事項の公表の状況

（４）　第１次報告に検査の結果を記述した資金及び基金の状況

第３　検査の結果に対する所見

１　検査の結果の概要

２　所見

別表

事例一覧

［家畜導入特別事業における譲渡代金の滞納者に対して肉用牛繁殖基盤強化総合対策事業等の奨励金を交付していたもの］＜事例１＞

［分べん間隔の短縮に効果が認められたもの］＜参考事例＞

［奨励金の交付額と取組に要した費用に大きな開差が生じているもの］＜事例２＞

［堆肥センターにおいて、事業参加予定農家からの家畜排せつ物の搬入や堆肥の生産が計画どおりに行われていないため施設の利用率が著しく低くなっていて、事業の効果が十分発現していないもの］＜事例３＞

［と畜頭数が計画した頭数に達していないなどのため、当初計画した事業効果が十分発現していないもの］＜事例４＞

［生産振興助成事業を行うとして生産振興助成事業勘定で管理していた資金を、事業を実施しなかったなどのため次期繰越金として処理した後、翌年度に当該繰越金を取組面積助成事業勘定の支出に充てているもの］＜事例５＞

［基金事業に要する費用の算定が合理的なものとなっていないもの］＜事例６＞

［保有基金額等の算定が合理的なものとなっていないもの］＜事例７＞

以下、本文及び図表中の数値は、原則として、表示単位未満を切り捨てている。