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  • 平成24年度 |
  • 第3章 個別の検査結果 |
  • 第1節 省庁別の検査結果 |
  • 第11 農林水産省 |
  • 平成20年度決算検査報告掲記の意見を表示し又は処置を要求した事項の結果

国有財産の登記について


平成20年度決算検査報告参照
平成21年度決算検査報告参照
平成22年度決算検査報告参照
平成23年度決算検査報告参照

1 本院が要求した改善の処置

林野庁においては、国有林野事業特別会計に属する国有財産について、各森林管理局長等がその管理等の事務を分掌している。しかし、各森林管理局管内の森林管理署等において、国が所有する建物は表示に関する登記の申請義務の適用が除外されているとして、借地に新築等した建物について、財産の保全のため第三者に対する対抗要件を備える必要があるかどうか十分検討することなく、登記所への登記の嘱託を行わないままとなっている事態が多数見受けられた。

したがって、林野庁において、借地に新築等した建物について、どのような場合に登記の嘱託を行わなければならないかを明確に定めて、これを森林管理署等の長に周知するとともに、登記の嘱託を行うことが必要と判断された建物については登記の嘱託を行わせるなどの処置を講ずるよう、林野庁長官に対して平成21年10月に、会計検査院法第36条の規定により改善の処置を要求した。

2 当局が講じた処置

本院は、林野庁において、その後の処置状況について会計実地検査を行った。

検査の結果、林野庁は、本院指摘の趣旨に沿い、次のような処置を講じていた。

  • ア 21年12月に林野庁長官通知を発して、国等以外の者からの借地に建物を新築等した場合は登記の嘱託を行うことを明確に定めて各森林管理局長等に周知するなどした。
  • イ 25年4月1日に「国有林野の有する公益的機能の維持増進を図るための国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する等の法律」(平成24年法律第42号)により国有林野事業特別会計が廃止されたことに伴い、同特別会計から一般会計に帰属することとなった建物のうち登記の嘱託を行う必要がある建物を各森林管理局において決定し、森林管理署等において25年度中にこれらの建物について登記の嘱託を行うこととした。