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  • 国会からの検査要請事項に関する報告(検査要請)|
  • 会計検査院法第30条の3の規定に基づく報告書|
  • 平成29年4月|

東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等に関する会計検査の結果について


前文

参議院決算委員会において、平成24年8月27日、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、会計検査院に対し、東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等について会計検査を行い、その結果を報告するよう要請することが決定され、同日参議院議長を経て、会計検査院長に対し会計検査及びその結果の報告を求める要請がなされた。これに対して、会計検査院は、同月28日、検査官会議において本要請を受諾することを決定した。そして、当該要請により実施した会計検査の結果については、24年10月25日、25年10月31日、27年3月2日及び28年4月6日に、会計検査院長から参議院議長に対して報告を行ったが、28年の報告において、復興基本方針等で定められた27年度までの集中復興期間が終了し、28年度から復興・創生期間として、復興は新たな段階を迎えたことから、引き続き被災の状況、復興事業の実施状況等について検査を実施して、その検査の結果については、集中復興期間における復興事業の実施状況等の総括として取りまとめが出来次第報告することとした。

本報告書は、上記の引き続き検査を実施することにした集中復興期間における復興事業の実施状況等に係る会計検査の結果について、会計検査院長から参議院議長に対して報告するものである。


目次

第1 検査の背景及び実施状況

1 検査の要請の内容

2 平成22年度決算審査措置要求決議の内容

3 東日本大震災からの復興等に関する25年以降の決議

4 これまでの会計検査の実施状況

5 検査の観点、着眼点、対象及び方法

(1) 検査の観点及び着眼点
ア 東日本大震災に伴う被災等の状況
イ 復興等の各種施策及び支援事業の実施状況
(2) 検査の対象及び方法

第2 検査の結果

1 東日本大震災に伴う被災等の状況

(1) 被害等の状況
ア 人的被害及び建物被害の状況
イ 公共施設等の被災の状況
ウ 避難の状況
(2) 国の復旧・復興への取組
ア 復旧・復興に向けた主な取組
イ 原子力災害からの福島の復興再生に向けた主な取組
ウ 復興財源フレーム

2 復興等の各種施策及び支援事業の実施状況

(1) 復旧・復興予算の執行状況等
ア 集中復興期間における復旧・復興事業に係る歳出予算とその執行状況
イ 集中復興期間における復旧・復興事業に係る歳入の予算及び実績の状況
ウ 復興債の償還財源として位置付けられている株式の売却等の状況
エ まとめ
(2) 国から財政支援等を受けて地方公共団体等が実施する復旧・復興事業の状況等
ア 特定被災自治体に対する国からの財政支援の状況
イ 補助事業等の実施状況
ウ 復興関連基金事業の実施状況
エ 復興交付金事業の実施状況
オ 福島再生加速化交付金事業の実施状況
カ 震災復興特別交付税に係る経費の執行状況
キ 国からの財政支援等による地方公共団体の財政への影響
ク 地方公共団体等が実施する復旧・復興事業に係る個別の検査結果
ケ まとめ
(3) 集中復興期間における復旧・復興事業の成果の状況
ア 施策項目別の成果の状況
イ 津波防災に関する施策における復旧・復興事業の成果
ウ 住宅の供給等に関する復旧・復興事業の成果
エ 地域経済活動の再生に関する復旧・復興事業の成果
オ まとめ
(4) 原子力災害からの復興再生
ア 原子力災害関係の事業の執行状況
イ 特措法3事業の実施状況
ウ 原子力災害関係経費の求償の状況
エ まとめ

第3 検査の結果に対する所見

1 検査の結果の概要

2 所見

別図表

別添

事例一覧

[効果促進事業(一括配分)に係る復興交付金が交付された後、平成27年度末現在で事業内容の全てが未定となっているもの]

<事例1>

[復旧・復興事業の費用等に充てられることになっている返納金の額が復興特会に繰り入れられるよう所要の措置が執られていなかったもの]

<事例2>

[効果促進事業費(一括配分)の上限額を超えて交付可能額が算定されていたもの]

<事例3>

[災害公営住宅への入居を検討中としている者のほか、今後の再建方針が未定となっている者等を対象に入居を募集するなどしても入居者未定の空室が解消されないことが見込まれるもの]

<事例4>

[除去土壌等を仮置場に保管することにより、維持管理費が多額に発生しているもの]

<事例5>

[除去土壌等を保管するための仮置場が津波の浸水区域に設置されていたもの]

<事例6>

参考事例一覧

[集中復興期間内に事業が終了した復興関連基金事業について、事業終了後に同種事業を基金方式を採らずに実施していたもの]

<参考事例1>

[防災集団移転促進事業により整備した宅地のうち、移転対象者への分譲等が見込めない空き区画を移転対象者以外に分譲し、国費相当額を国庫に納付していたもの]

<参考事例2>

(本文及び図表中の数値は、原則として、表示単位未満を切り捨てている。)