ページトップ
  • 令和元年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 2 国が資本金の2分の1以上を出資している法人の決算|
  • [1] 政府関係機関の収入支出決算

3 株式会社国際協力銀行


(3) 株式会社国際協力銀行

この会社は、一般の金融機関が行う金融を補完することを旨としつつ、我が国にとって重要な資源の海外における開発及び取得を促進し、我が国の産業の国際競争力の維持及び向上を図り、並びに地球温暖化の防止等の地球環境の保全を目的とする海外における事業を促進するための金融の機能を担うとともに、国際金融秩序の混乱の防止又はその被害への対処に必要な金融を行い、もって我が国及び国際経済社会の健全な発展に寄与することを目的として設立されたものである。その資本金は、元年度末現在で1兆8838億円となっている。

同会社の会計は、一般業務及び特別業務の2勘定に区分して経理されている。

同会社の元年度の収入支出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。

(ア) 収入支出決算

収入
収入済額(千円)  
元年度 630,030,436
30年度 567,026,651
支出
支出予算現額(千円) 支出済額(千円) 不用額(千円)
元年度 1,042,984,766 540,543,457 502,441,308
30年度 900,836,857 509,349,449 391,487,407

不用額の主なものは、支払利息(支出予算現額1兆0152億8703万余円)の4978億7247万余円、社債発行諸費(同36億4077万余円)の19億9490万余円及び業務諸費(同109億2316万余円)の13億1409万余円である。

(イ) 損益

a 一般業務勘定

科目
元年度(千円) 30年度(千円)
経常収益 481,706,870 476,750,043
うち貸出金利息
398,798,196 435,395,817
経常費用 364,812,454 423,705,584
うち借用金利息
126,812,863 156,898,236
うち社債利息
118,280,721 113,064,645
特別利益 16,972 6,444
特別損失 356
当期純利益 116,911,032 53,050,904
     
(利益金の処理)    
翌年度に利益準備金として積立て 58,455,516 26,525,452
翌年度に国庫へ納付 58,455,516 26,525,452
(利益準備金) (879,277,017) (852,751,565)

b 特別業務勘定

科目
元年度(千円) 30年度(千円)
経常収益 579,532 155,637
うち貸出金利息
576,905 153,907
経常費用 725,208 328,560
うち営業経費
289,355 221,044
当期純損失 145,675 172,922
     
(損失金の処理)    
繰越利益剰余金として整理 145,675 172,922
(繰越利益剰余金) (604,656) (458,980)

(ウ) 借入金等

一般業務勘定

区分
元年度末(千円) 30年度末(千円)
借入金残高(外国為替資金等) 6,786,499,207 7,574,713,434
社債発行残高 4,886,646,884 4,583,492,117

(エ) 主な業務実績

a 一般業務勘定

 
区分
  年度 (30年度)
貸付け
件数 172件 150件
  金額 1,659,851,546千円 1,374,010,039千円
貸出金回収等
(
うち貸出金償却
)
金額 2,116,472,853千円
(2,952,321千円)
1,315,451,780千円
(―)
年度末貸出金残高
件数 1,375件 1,429件
  金額 13,114,594,415千円 13,571,215,722千円
上記のうちリスク管理債権の状況
   
破綻先債権
延滞債権
185,309,524千円 191,105,751千円
3か月以上延滞債権
8,690,075千円
貸出条件緩和債権
159,118,573千円 188,036,945千円
353,118,173千円 379,142,697千円
  貸倒引当金 285,515,985千円 293,039,117千円
 

(注) 貸倒引当金は、破綻先、実質破綻先の債務者に係る債権については、債権額から担保の処分可能見込額等を控除した額を計上している。また、破綻懸念先の債務者に係る債権については、債権額から担保の処分可能見込額等を控除し、その残額のうち債務者の支払能力を総合的に判断して必要と認める額を計上している。破綻懸念先、貸出条件緩和債権等の債務者(外国政府等を除く。)に係る一定額以上の債権のうち、元本の回収及び利息の受取に係るキャッシュ・フローを合理的に見積もることができる債権については、元年度から、当該キャッシュ・フローを当初の約定利子率で割り引いた金額と債権額との差額を計上(以下「キャッシュ・フロー見積法」という。)している。破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先以外の債務者に係る債権については、30年度までは、過去の一定期間における貸倒実績率等に基づき算出した額を計上していたが、元年度から、キャッシュ・フロー見積法を適用する債権を除き、過去の一定期間における倒産確率等に基づき算出した額を計上している。さらに、特定海外債権については、対象国の政治経済情勢等に起因して生ずる損失見込額を計上している。

b 特別業務勘定

 
区分
  年度 (30年度)
貸付け
件数 3件 3件
  金額 14,070,260千円 4,297,429千円
貸出金回収等
(
うち貸出金償却
)
金額 30,054千円
(―)
△25,030千円
(―)
年度末貸出金残高
件数 3件 3件
  金額 19,385,836千円 5,345,631千円
上記のうちリスク管理債権の状況
   
破綻先債権
延滞債権
3か月以上延滞債権
貸出条件緩和債権
  貸倒引当金 339,350千円 87,012千円
 

(注) 貸倒引当金は、破綻先、実質破綻先の債務者に係る債権については、債権額から担保の処分可能見込額等を控除した額を計上している。また、破綻懸念先の債務者に係る債権については、債権額から担保の処分可能見込額等を控除し、その残額のうち債務者の支払能力を総合的に判断して必要と認める額を計上している。破綻懸念先、貸出条件緩和債権等の債務者(外国政府等を除く。)に係る一定額以上の債権のうち、元本の回収及び利息の受取に係るキャッシュ・フローを合理的に見積もることができる債権については、元年度から、当該キャッシュ・フローを当初の約定利子率で割り引いた金額と債権額との差額を計上(以下「キャッシュ・フロー見積法」という。)している。破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先以外の債務者に係る債権については、30年度までは、過去の一定期間における貸倒実績率等に基づき算出した額を計上していたが、元年度から、キャッシュ・フロー見積法を適用する債権を除き、過去の一定期間における倒産確率等に基づき算出した額を計上している。さらに、特定海外債権については、対象国の政治経済情勢等に起因して生ずる損失見込額を計上している。