参議院決算委員会において、令和2年6月15日、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、会計検査院に対し、防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策の実施状況等について会計検査を行い、その結果を報告するよう要請することが決定され、同日参議院議長を経て、会計検査院長に対し会計検査及びその結果の報告を求める要請がなされた。これに対して、会計検査院は、同月16日、検査官会議において本要請を受諾することを決定した。
本報告書は、上記の要請により実施した会計検査の結果について、会計検査院長から参議院議長に対して報告するものである。
令和5年5月
会計検査院
[地方公共団体からの交付申請額が見込みを下回ったなどのため、執行率が80%未満で不用額が10億円以上となっていたもの]
[30年閣議決定等において耐震化改修整備を実施するとされている対策として、建物の新築等を実施していたもの]
[30年閣議決定等において対策を実施するとされている箇所以外の箇所において事業を実施していたもの]
[点検箇所の選定方法についての検討が十分でなかったもの]
[対策予定箇所のうち対策を実施する必要がある箇所が残っているかどうかを把握していなかったもの]
[どのような場合に達成目標が達成されたと判断するのかが達成目標の文言のみでは判別できないもの]
[各対策に関連するKPIの目標年度及び目標値が前年度から変更されたのに、その理由等が年次計画に記載されていないもの]
[3か年緊急対策として実施する事業の内容が設計業務等のみとなっていて、工事を実施するものとなっていなかったもの]
[設備の設置に当たり台風等に対する検討が十分でなかったもの]