参議院決算委員会において、令和6年6月10日、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、会計検査院に対し、国庫補助金等により独立行政法人、基金法人及び都道府県に設置造成された基金の状況について会計検査を行い、その結果を報告するよう要請することが決定され、同日参議院議長を経て、会計検査院長に対し会計検査及びその結果の報告を求める要請がなされた。これに対して、会計検査院は、同月11日、検査官会議において本要請を受諾することを決定した。
本報告書は、上記の要請により実施した会計検査の結果について、会計検査院長から参議院議長に対して報告するものである。
令和7年12月
会計検査院
[過年度の執行状況、前年度末時点の基金保有額等を十分に考慮することなく、基金の積増しを行う額を算定していたもの]
[都道府県が所要額調査により確認した所要額を上回る額を、基金の積増しを行う額として算定していたもの]
[基金において運用損失が生じていたもの]
[かい離率が複数年度継続して75%以上となった後に、事業完了までの事業見込額を精査した結果として多額の国庫返納が行われていたもの]
[基金が設置造成されてから相当の期間が経過しても基金事業の一部が開始されないままとなっていて、基金の一部が基金事業に供されない状況となっていたもの]
[異なる基金の所管府省庁が事業の開始前に事業内容についての調整等を行っていなかったため、結果として、同一の事業者における同一の燃油購入について事業者の経営の安定又は負担の低減を目的とした事業をそれぞれ実施していたもの]
[所管府省庁が基金法人等に対して、管理費に関する証ひょう書類の確認を行っておらず、人件費の算定が適切に行われていない事態を把握していなかったもの]
[所管府省庁が基金事業を終了する時期を延長した後に、新たな事業を実施していたもの]
[保有割合の算定に当たり、事業の見込みと実績との間に大きなかい離が生じていたもの]
[保有割合が基金規模の妥当性を判断するための指標として機能していなかったもの]
[改正適正化令等に基づき返納根拠規定を整備することとなっているのに、都道府県が必要となる基金残高を設定しているとして、返納根拠規定を整備していなかったもの]
[事業規模の精査に伴い、当該事業のために保有していた資金から国庫返納させた分を差し引いた額について、今後の使用見込額を算出した上で、国庫返納も含めてその取扱いを検討する必要があったのに、十分な検討を行っていなかったもの]
[基金の将来的な使用見込額を考慮した国庫返納の必要性の検討を行う余地があったのに、検討を行っていなかったもの]