この特別会計は、労働者災害補償保険事業及び雇用保険事業に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されているものである。
同特別会計は、労災、雇用及び徴収の3勘定に区分して経理されており、その勘定別の10年度の歳入歳出決算、損益、積立金等及び主な業務実績は次のとおりである。
(労災勘定)
1 歳入歳出決算
区分 | 10年度 | (9年度) |
千円 | 千円 | |
(歳入) | ||
徴収決定済額 | 1,956,759,396 | 2,093,685,718 |
収納済歳入額 | 1,938,437,246 | 2,074,554,638 |
不納欠損額 | 1,915,464 | 1,899,520 |
収納未済歳入額 | 16,406,685 | 17,231,560 |
(歳出) | ||
歳出予算現額 | 1,407,657,233 | 1,460,618,835 |
支出済歳出額 | 1,285,255,111 | 1,319,828,185 |
翌年度繰越額 | 4,940,847 | 3,871,092 |
不用額 | 117,461,274 | 136,919,557 |
収納未済歳入額はすべて雑収入(徴収決定済額2722億8710万余円)の分である。また、不用額の主なものは、保険給付費(歳出予算現額9021億5173万余円)の631億9317万余円、労働福祉事業費(同2958億7830万余円)の299億8755万余円及び業務取扱費(同538億6556万余円)の44億5828万余円である。
2 損益
区分 | 10年度 | (9年度) |
利益 (うち徴収勘定より受入) |
千円 1,941,942,690 (1,439,144,939) |
千円 2,077,744,275 (1,554,689,172) |
損失 (うち保険給付費) |
1,483,454,927 (838,915,965) |
1,526,368,846 (846,304,483) |
利益金 | 458,487,762 | 551,375,429 |
前年度繰越利益金 翌年度繰越利益金 |
6,919,300,081 7,377,787,844 |
6,367,924,652 6,919,300,081 |
3 積立金
区分 | 10年度末 | (9年度末) |
積立金現在額 |
千円 6,108,729,955 |
千円 5,602,656,545 |
4 主な業務実績
区分 | 10年度 | (9年度) |
適用事業場数(年度末) | 2,699,013事業場 | 2,698,597事業場 |
療養補償給付 | 233,830,080千円 | 240,107,654千円 |
遺族補償年金 | 184,223,605千円 | 180,663,743千円 |
障害補償年金 | 149,216,464千円 | 145,509,602千円 |
(雇用勘定)
1 歳入歳出決算
区分 | 10年度 | (9年度) |
千円 | 千円 | |
(歳入) | ||
徴収決定済額 | 3,182,280,951 | 2,830,753,693 |
収納済歳入額 | 3,177,927,059 | 2,826,900,404 |
不納欠損額 | 217,983 | 239,667 |
収納未済歳入額 | 4,135,907 | 3,613,622 |
(歳出) | ||
歳出予算現額 | 3,425,129,750 | 3,317,066,730 |
支出済歳出額 | 3,168,466,425 | 2,821,577,391 |
翌年度繰越額 | 1,969,539 | 3,092,179 |
不用額 | 254,693,786 | 492,397,159 |
不用額の主なものは、雇用安定等事業費(歳出予算現額5532億3668万余円)の1414億2552万余円、失業等給付費(同2兆5800億4295万余円)の38億6913万余円及び業務取扱費(同872億2267万余円)の16億9168万余円である。
2 損益
区分 | 10年度 | (9年度) |
利益 (うち徴収勘定より受入) |
千円 2,704,284,686 (1,864,834,926) |
千円 2,811,622,342 (1,863,942,238) |
損失 (うち失業等給付費) |
3,554,317,253 (2,576,161,728) |
3,129,951,760 (2,193,919,376) |
損失金 | 850,032,566 | 318,329,418 |
前年度繰越利益金 翌年度繰越利益金 |
5,690,233,935 4,840,201,369 |
6,070,528,591 5,752,199,173 |
3 積立金等
区分 | 10年度末 | (9年度末) |
積立金現在額 |
千円 3,497,502,233 |
千円 4,275,521,134 |
雇用安定資金現在額 | 280,625,049 | 218,659,811 |
4 主な業務実績
区分 | 10年度 | (9年度) |
被保険者数(年度末) | 33,586,088人 | 33,900,109人 |
一般求職者給付 | 2,030,843,408千円 | 1,691,509,941千円 |
就職促進給付 | 195,818,045千円 | 178,905,299千円 |
特定求職者雇用開発助成金 | 57,110,242千円 | 57,912,311千円 |
雇用調整助成金 | 28,693,427千円 | 15,168,118千円 |
地域雇用開発助成金 | 3,882,895千円 | 8,131,023千円 |
(徴収勘定)
1 歳入歳出決算
区分 | 10年度 | (9年度) |
千円 | 千円 | |
(歳入) | ||
徴収決定済額 | 3,492,589,479 | 3,607,330,780 |
収納済歳入額 | 3,413,893,166 | 3,531,331,559 |
不納欠損額 | 6,713,713 | 4,739,438 |
収納未済歳入額 | 71,982,599 | 71,259,782 |
(歳出) | ||
歳出予算現額 | 3,588,010,416 | 3,630,574,495 |
支出済歳出額 | 3,413,251,141 | 3,530,851,254 |
不用額 | 174,759,274 | 99,723,240 |
収納未済歳入額の主なものは保険料収入(徴収決定済額3兆3699億1765万余円)の714億1939万余円である。また、不用額の主なものは、他勘定へ繰入(歳出予算現額3兆4653億8619万余円)の1714億8999万余円及び業務取扱費(同414億2787万余円)の16億4009万余円である。
2 損益
区分 | 10年度 | (9年度) |
利益 (うち保険料) |
千円 3,423,349,040 (3,302,815,569) |
千円 3,541,800,829 (3,417,384,957) |
損失 (うち労災勘定へ繰入) (うち雇用勘定へ繰入) |
3,423,094,768 (1,439,144,939) (1,864,834,926) |
3,541,543,477 (1,554,689,172) (1,863,942,238) |
利益金 | 254,271 | 257,351 |
前年度繰越利益金 年度繰越利益金 |
2,996,922 3,251,193 |
2,739,570 2,996,922 |
なお、この特別会計について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「労働保険の保険料の徴収に当たり、徴収額に過不足があったもの」(参照) 、「雇用保険の失業等給付金の支給が適正でなかったもの」(参照) 、「雇用保険の特定求職者雇用開発助成金の支給が適正でなかったもの」(参照) 、「雇用保険の地域雇用開発助成金の支給が適正でなかったもの」(参照) 、「労働者災害補償保険の療養の給付に要する診療費の支払が適正でなかったもの」(参照) 及び「認定職業訓練の実施に当たり、事業費の中に事業目的に使用されなかった額が含まれていたため、国庫補助対象事業費の精算が過大となっているもの」(参照) を掲記した。