この会社は、国内電気通信事業を経営することを目的として設置されているものである。その資本金は10営業年度末現在で7956億円(うち国の出資4702億円)となっている。
同会社の10営業年度の貸借対照表、損益計算書及び業務実績の概要は次のとおりである。
1 貸借対照表
区分 | 10営業年度末 | (9営業年度末) |
資産 (うち機械設備) (うち土木設備) (うち市内線路設備) |
千円 11,467,394,145 (2,147,254,348) (1,866,816,732) (1,332,377,434) |
千円 10,838,646,312 (2,340,863,712) (1,928,075,474) (1,289,182,561) |
負債 (うち社債) (うち長期借入金) |
6,559,806,052 (1,593,065,366) (625,912,250) |
6,237,512,454 (1,713,279,935) (601,810,262) |
(市中金融機関等) | ||
資本 (うち資本金) (うち資本準備金) |
4,907,588,092 (795,600,000) (2,530,476,000) |
4,601,133,858 (795,600,000) (2,530,476,000) |
2 損益計算書
区分 | 10営業年度 | (9営業年度) |
経常収益 (うち電気通信事業営業収益) (うち附帯事業営業収益) |
千円 6,249,900,689 (5,748,404,608) (388,599,008) |
千円 6,417,117,615 (5,962,085,493) (360,258,755) |
経常費用 (うち電気通信事業営業費用) (うち附帯事業営業費用) |
6,012,532,088 (5,515,533,534) (377,638,637) |
6,060,500,981 (5,558,555,960) (355,144,543) |
経常利益 | 237,368,600 | 356,616,633 |
特別利益 | 823,929,539 | − |
特別損失 | 175,587,058 | 64,679,999 |
法人税等(注) | 499,500,000 | 115,300,000 |
当期利益 | 386,211,082 | 176,636,633 |
前期繰越利益 | 172,408,776 | 88,193,823 |
中間配当額 | 39,779,942 | 39,779,887 |
中間配当に伴う利益準備金積立額 | 3,977,994 | 3,977,988 |
当期未処分利益 | 514,861,922 | 221,072,581 |
(利益の処分) | ||
当期未処分利益 | 514,861,922 | 221,072,581 |
特別償却準備金取崩額 | 14,393,256 | 12,007,987 |
(計) | (529,255,178) | (233,080,568) |
利益準備金 | 11,953,000 | 3,998,000 |
配当金 | 119,339,121 | 39,779,905 |
役員賞与金 | 190,000 | 197,000 |
株式消却積立金 | 120,000,000 | − |
特別償却準備金 | 4,456,192 | 16,696,886 |
翌営業年度へ繰越 | 273,316,865 | 172,408,776 |
(注) この科目は9営業年度においては「法人税及び住民税」となっていた。
なお、特別利益はすべて同会社の子会社であるエヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社の株式の一部を売却したことによる関係会社株式売却益である。また、特別損失の主なものは、同会社の再編成を控え実施された研究開発体制の見直しに伴い、研究開発用固定資産について臨時償却を実施したことによる研究開発用固定資産臨時償却費1063億4773万余円及びエヌ・ティ・ティ中央パーソナル通信網株式会社等の清算に伴う関係会社整理損失431億3614万余円である。
3 業務実績
区分 | 10営業年度 | (9営業年度) |
年度末一般加入電話数 | 58,277千加入 | 60,185千加入 |
年度末公衆電話機数 | 753千個 | 777千個 |
年間電報発信通数 | 36,180千通 | 37,563千通 |
年度末一般専用サービス回線数 | 822千回線 | 901千回線 |
年度末総合ディジタル通信サービス回線数 | 4,003千回線 | 2,319千回線 |
なお、この会社について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「遠隔加入者収容モジュールに搭載する電話回線用のパッケージの枚数を設置工事の際に見直すことにより、パッケージを有効に使用するよう改善させたもの」(参照) 、「電気通信事業者に対する鉄塔の賃貸に当たり、通信用アンテナの増設及び更新に応じた賃貸料を適切に収受するよう改善させたもの」(参照) 及び「連接して設置している公衆電話機に係る電話帳の配備を効率的なものとすることにより、電話帳の配備等に要する経費を節減するよう改善させたもの」(参照) を掲記した。