この特別会計は、国立高度専門医療センター(国立がんセンター、国立循環器病センター、国立精神・神経センター、国立国際医療センター、国立成育医療センター及び国立長寿医療センター)の円滑な運営と経理の適正を図ることを目的として、その経理を一般会計と区分して行うため設置されているものである。
同特別会計の19年度の歳入歳出決算、損益、借入金等及び主な業務実績は次のとおりである。
(ア)歳入歳出決算
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区分
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19年度
千円
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(18年度)
千円
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(歳入)
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徴収決定済額
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161,250,566
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198,192,705
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収納済歳入額
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160,049,000
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196,929,464
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不納欠損額
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5,580
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1,062
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収納未済歳入額
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1,195,985
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1,262,178
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(歳出)
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歳出予算現額
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161,670,763
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198,792,481
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支出済歳出額
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144,943,334
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184,262,484
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翌年度繰越額
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14,612,463
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10,896,835
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不用額
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2,114,965
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3,633,161
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翌年度繰越額の主なものは施設整備費(歳出予算現額249億1885万余円)の145億9070万余円である。
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(イ)損益
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区分
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19年度
千円
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(18年度)
千円
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利益
(うち診療収入)
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141,996,031
(85,962,303)
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182,264,810
(85,823,485)
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損失
(うち経営費)
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124,889,323
(107,456,684)
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128,724,668
(105,445,847)
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利益金
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17,106,707
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53,540,142
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(利益金の処理)
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翌年度に基金に組入れ
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17,106,707
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53,540,142
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(ウ)借入金等
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区分
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19年度
千円
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(18年度)
千円
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借入金現在額
(財政融資資金)
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180,728,637
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186,445,549
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基金現在額
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249,407,437
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195,867,294
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積立金現在額
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1,862,388
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192,243
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(エ)主な業務実績
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区分
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19年度
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(18年度)
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入院患者延べ数
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1,335千人
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1,396千人
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外来患者延べ数
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1,648千人
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1,692千人
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なお、この特別会計について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「診療収入の収納に当たり、不正に医事会計システムの収納データが削除されるなどして、削除された収納データに係る診療収入が国庫に納付されておらず、会計経理が著しく適正を欠いているもの 」、「国立高度専門医療センターにおける診療報酬の請求に当たり、麻酔料等の請求額に過不足があったもの 」及び「厚生労働科学研究費補助金の経理が不当と認められるもの 」を、「第4章 国会及び内閣に対する報告並びに国会からの検査要請事項に関する報告等」に「文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省及び国土交通省に関する政府開発援助につき、技術協力の実施状況及び技術協力に係る援助の効果について 」を掲記した。