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  • 国会及び内閣に対する報告(随時報告)|
  • 会計検査院法第30条の2の規定に基づく報告書|
  • 平成27年10月

租税特別措置(法人税関係)の適用状況等について


前文

租税特別措置(以下「特別措置」という。)は、国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとされ、「公平・中立・簡素」という税制の基本原則の例外措置として設けられているものである。

特別措置に関しては、行政機関が行う政策の評価に関する法律(平成13年法律第86号)等により、法人税関係特別措置について政策評価が義務付けられた。また、租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律(平成22年法律第8号)が平成22年4月に施行され、適用法人数、適用額の総額等を把握する適用実態調査、適用実態調査により明らかとなった結果の国会への報告及び適用実態調査により得られた適用状況に関する情報の各府省庁への提供がなされることとなった。

少子・高齢化の急速な進展等経済社会の構造が大きく変化している中で、税制に関する国民の関心も高く、持続的な経済社会の活性化の実現を図る取組として、税制改革に期待が寄せられている。

また、23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震及びこれに伴う原子力発電所の事故による災害(以下「東日本大震災」という。)による被災者等の負担の軽減を図るなどのために、東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律(平成23年法律第29号)が制定され、この中で、東日本大震災の被災者等に対する税制上の対応措置(以下「震災特例」という。)が設けられて、税制以外の他の復興支援施策とともに、東日本大震災からの復興に向けた取組の一層の推進が図られている。

本報告書は、以上のような状況を踏まえて、特別措置及び震災特例の適用状況並びに関係省庁及び財務省による検証状況について検査を実施し、その状況を取りまとめたことから、会計検査院法(昭和22年法律第73号)第30条の2の規定に基づき、会計検査院長から衆議院議長、参議院議長及び内閣総理大臣に対して報告するものである。


目次

1 検査の背景

(1) 租税特別措置の概要

(2) 特別措置を取り巻く状況

(3) 東日本大震災に対する税制上の対応措置の概要

(4) 法人税関係の特別措置等の概要

ア 法人税関係の特別措置等の手法別区分
イ 税額計算の方法

(5) 税制改正要望事項について

(6) 関係省庁及び財務省における特別措置等の検証

ア 関係省庁における特別措置に関する政策評価法等に基づく検証
イ 特別措置等に係る税制改正要望の際に行われる検証及び財務省による検証

(7) 租特透明化法に基づく適用実態調査の概要

ア 適用実態調査の対象となる特別措置
イ 適用実態調査の実施
ウ 適用実態報告書の作成と国会への提出
エ 適用実態調査情報の活用

2 検査の観点、着眼点、対象及び方法

(1) 検査の観点及び着眼点

ア 法人税関係の特別措置等の適用状況
イ 関係省庁及び財務省による法人税関係の特別措置等の検証状況

(2) 検査の対象及び方法

3 検査の状況

(1) 法人税関係の特別措置の適用状況の概況

(2) 法人税関係の特別措置等の関係省庁と政策目的分野別の適用状況

ア 法人税関係の特別措置等の関係省庁
イ 政策目的分野別の事務事業別特別措置の適用状況

(3) 企業支援を目的とする法人税関係の特別措置等について

ア 企業支援を目的とする事務事業別特別措置の関係省庁別の適用状況
イ 研究開発税制の適用状況

(4) 法人税関係の震災特例について

ア 震災特例の概要
イ 震災特例の適用状況

(5) 特別措置等の検証状況

ア 関係省庁における政策評価の実施状況
イ 要望書による検証状況
ウ 適用実態調査情報及び適用実態報告書の活用状況
エ 調査対象特別措置の適用実態からみた検証状況

4 所見

(1) 検査の状況の概要

ア 調査対象特別措置等の適用状況
イ 法人税関係の特別措置等の検証状況

(2) 所見

別表