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  • 昭和40年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 各機関別の事項

日本電信電話公社


不当事項

工事(370)(371)

(370) 地下管路工事の土留工の積算にあたり工事単金の適用を誤ったため工事費が高価と認められるもの

 (建設勘定) (項)電信電話施設費

 日本電信電話公社近畿電気通信局滋賀電気通信部で、昭和40年7月、指名競争契約により昭和電気建設株式会社に甲西局区内市内舗装先行工事(土木)を27,420,000円(当初契約額24,100,000円、ほかに支給材料14,849,000円)で請け負わせ施行しているが、地下管路の布設に伴う土留工の積算にあたり工事単金の適用を誤ったため予定価格が過大となり、ひいて工事費が約230万円高価となっていると認められる。
 本件工事は、滋賀県甲賀郡甲西町の町道が舗装されるので、これに先行して地下管路(2条から8条まで)亘長4,805メートルを施行するものであるが、その予定価格27,507,000円についてみると、このうち地下管路2条亘長1,364メートルおよび同5条亘長2,174メートルの布設に伴う土留工事は、掘さく全延長の70%に4分の1土留工(切取法面を部分的に矢板で覆う簡易な土留工)を施行するものとし、100メートル当り工事単金を2条布設116,818円、5条布設133,005円として計算した8,851,957円に、運搬費32,194円を加えて8,884,151円を直接工事費として積算している。
 しかしながら、上記工事単金は完全土留工(切取法面全部を矢板で覆う土留工)を施行する場合の単金であって、4分の1土留工の場合の工事単金は100メートル当り2条布設35,696円、5条布設40,643円にすぎないものであるのに、本件積算は誤って完全土留工を施行する場合の工事単金によったもので処置当を得ない。
 いま、仮に上記適正な工事単金により工事費を修正計算すると、土留工事の直接工事費は6,766,339円、総額は25,082,120円となり、本件工事費はこれに比べて約230万円が高価となっていると認められる。

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