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  • 昭和40年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 各機関別の事項

日本電信電話公社


(371) ケーブル埋設工事の土砂入替が設計と相違しているもの

 (建設勘定) (項)電信電話施設費

 日本電信電話公社信越電気通信局で、昭和40年2月、随意契約により日本通信建設株式会社に新潟、新津間市外施設整備工事(線路、土木)を59,770,000円(当初契約額30,700,000円、ほかに支給材料92,867,251円)で請け負わせ、41年1月、設計どおりしゅん功したものとして検収を了しているが、ケーブル埋設に伴う土砂入替を設計と相違して施行したため工事費約325万円相当額の出来高が不足しているばかりでなく、契約更改にあたり契約金額増減の基礎となる工事量の算定を誤ったため工事費約63万円が過大に支払われた結果となっている。
 本件工事は、新潟、新津間に地下管路亘長133メートル、管路ケーブル6,509メートル、直埋ケーブル亘長15,996メートル、マンホール21個を新設するものであるが、このうち、直埋ケーブル15,035メートルおよびマンホール18個の新設に伴う土砂入替工事についてみると、

(1) 新潟市道における直埋ケーブル亘長3,190メートルについては、道路面から深さ90センチメートルまたは110センチメートルを山砂または切込砂利に入れ替えて埋設するものであるが、実地検査の際15箇所について調査したところ、

 (ア) 2,375メートルは掘さく土の全量を山砂に入れ替えることとなっているのに、実際は、1,938メートルは掘さく土をそのまま埋めもどし、436メートルは下部に掘さく土をそのまま埋めもどし、上部34センチメートルから35センチメートルを切込砂利で施行しており、施行が設計と相違している。

 (イ) 残りの814メートルは、土質が悪いので、下部を山砂に上部50センチメートルを切込砂利に入れ替えることとなっているのに、実際は、494メートルは掘さく土をそのまま埋めもどし、320メートルは下部に掘さく土をそのまま埋めもどし、上部に切込砂利37センチメートルから40センチメートルを施行しており、施行が設計と相違している。

(2) 新津市道(私道を含む。)における直埋ケーブル亘長3,468メートルについては、道路面から深さ50センチメートルは切込砂利に入れ替えることとなっているのに、実地検査の際9箇所について調査したところ、実際は、うち1,172メートルは深さ24センチメートルから42センチメートルを施行したにすぎず、設計に比べて平均16センチメートル不足している。

(3) 亀田町道および亀田農道における直埋ケーブル亘長8,004メートルについては、道路面から深さ50センチメートルは切込砂利に入れ替えることとなっているのに、実地検査の際6箇所について調査したところ、実際は、深さ24センチメートルから40センチメートルを施行したにすぎず、設計に比べて平均18センチメートル不足している。

 以上各項により、工事費約325万円相当額の出来高が不足している。
 また、新津市道における直埋ケーブル亘長3,468メートルについては、下部に掘さく土を埋めもどし、上部は切込砂利に入れ替えることとして施行しているのに、契約更改にあたり、誤って下部を山砂に入れ替えることとして計算したため、工事費約63万円が過大に支払われた結果となっている。

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