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  • 平成13年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第7 政府関係機関及びその他の団体|
  • 2 国が資本金の2分の1以上を出資している法人の決算|
  • (2) 公団、事業団等の決算|
  • (事業団)

農畜産業振興事業団


(10) 農畜産業振興事業団

 この事業団は、次の業務を行うことにより、農畜産業及びその関連産業の健全な発展並びに国民生活の安定に寄与することを目的として設置されているものである。

(ア) 主要な畜産物について、その生産条件、需給事情等からみて適正な水準における価格の安定に必要な業務

(イ) 砂糖の価格調整に必要な業務

(ウ) 乳業者等の経営に要する資金の調達の円滑化、畜産の振興に資するための事業に対する助成、生糸の輸入に係る調整等に必要な業務

 その資本金は13事業年度末現在で167億3242万余円(うち国の出資158億5247万余円)となっている。
 同事業団の会計は、畜産物価格安定等、債務保証、畜産助成、生糸輸入調整等、砂糖価格調整、補給金等及び肉用子牛の7勘定に区分して経理されており、その勘定別の13事業年度の収入支出決算、損益、積立金等及び主な業務実績は次のとおりである。

(畜産物価格安定等勘定)

 この勘定は、国内産の指定食肉の売買保管業務等に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
(収入)    
 収入決定済額 165,411,530 103,804,611
(支出)    
 支出予算現額 259,304,447 162,810,203
 支出決定済額 164,840,792 89,711,821
 翌事業年度繰越額 38,912,268 8,357,329
 不用額 55,551,386 64,741,053

 翌事業年度繰越額は、すべて特定業務財源繰入(支出予算現額2348億2200万余円)の分である。また、不用額の主なものは、特定業務財源繰入の345億2238万余円、業務財源繰入(同211億4855万余円)の201億1348万余円である。

2 損益

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
 経常収益 165,194,238 89,870,362
 (うち調整資金戻入) (161,387,348) (86,062,206)
 経常費用 164,799,614 89,610,068
 (うち特定業務財源繰入) (161,387,348) (86,062,206)
 特別損失 11,056 492
 当期利益金 383,568 259,801
(利益金の処理)    
 翌事業年度に積立金として整理 383,568 259,801

3 積立金等

区分 13事業年度末 (12事業年度末)
  千円 千円
積立金残高 18,627,530 18,367,728
調整資金残高 160,856,657 179,675,439

(債務保証勘定)

 この勘定は、出資者である乳業者等の借入金に対する債務保証業務に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
(収入)    
 収入決定済額 31,419 37,563
(支出)    
 支出予算現額 23,616 92,267
 支出決定済額 13,474 79,986
 不用額 10,141 12,280

2 損益

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
 経常収益 31,105 27,465
 (うち受取利息) (6,404) (15,876)
 経常費用 13,910 45,518
 (うち一般管理費) (11,923) (18,783)
 特別損失 3,447 7
 当期利益金(△当期損失金) 13,748 △18,060
(利益金又は損失金の処理)    
 翌事業年度に積立金として整理 13,748
 翌事業年度に積立金を減額整理 18,060

3 積立金

区分 13事業年度末 (12事業年度末)
  千円 千円
積立金残高 190 18,250

4 主な業務実績

区分   13事業年度 (12事業年度)
新規の保証 件数 4件 6件
  金額 263,000千円 356,000千円
事業年度末の保証残高 件数 5件 6件
  金額 320,000千円 356,000千円

(畜産助成勘定)

 この勘定は、国内産牛乳の学校給食用供給事業に対する補助業務及び指定助成対象事業に対する補助又は出資業務に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
(収入)    
 収入決定済額 194,790,351 123,961,945
(支出)    
 支出予算現額 267,287,682 138,229,798
 支出決定済額 189,152,591 112,004,069
 翌事業年度繰越額 44,455,244 8,357,329
 不用額 33,679,846 17,868,399

 翌事業年度繰越額は、すべて畜産助成事業費(支出予算現額2665億7252万余円)の分である。また、不用額の主なものは、畜産助成事業費の336億2896万余円である。

2 損益

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
 経常収益 179,693,421 95,889,667
 (うち特定業務財源受入) (149,104,865) (83,252,215)
 経常費用 189,163,767 112,257,539
 (うち畜産助成事業費) (188,488,307) (111,427,003)
 特別利益 17,618,665 28,693,336
 特別損失 2,469,640 12,317,025
 当期利益金 5,678,678 8,439
(利益金の処理)    
 翌事業年度に積立金として整理 5,678,678 8,439

3 積立金

区分 13事業年度末 (12事業年度末)
  千円 千円
積立金残高 11,835,315 11,826,876

4 主な業務実績

区分 13事業年度 (12事業年度)
指定助成対象事業に対する補助 77事業項目 61事業項目
  179,542,068千円 107,497,960千円
(うちBSE関連対策事業に対する補助) (23事業項目
69,394,113千円)
 
学校給食用牛乳供給事業に対する補助に係る供給実績 403,177kl 413,285kl

(生糸輸入調整等勘定)

 この勘定は、輸入生糸の売買保管業務及び繭糸生産流通合理化等助成等に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
(収入)    
 収入決定済額 19,718,090 19,726,574
(支出)    
 支出予算現額 23,101,397 23,057,472
 支出決定済額 19,740,896 19,736,502
 不用額 3,360,500 3,320,969

2 損益

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
 経常収益 5,284,632 5,670,387
 (うち生糸売買事業収入) (622,265) (883,673)
 経常費用 5,317,153 5,676,436
 (うち繭糸生産流通合理化等事業費) (1,768,849) (1,881,031)
 特別損失 11
 当期損失金 32,532 6,049
(損失金の処理)    
 翌事業年度に積立金を減額整理 32,532 6,049

3 積立金

区分 13事業年度末 (12事業年度末)
  千円 千円
積立金残高 800,359 806,408

4 主な業務実績

区分   13事業年度 (12事業年度)
輸入生糸 事業年度末 20,130俵 20,155俵
  在庫    
輸入申告に係る生糸 買入れ 29,587俵 36,578俵
  売戻し 29,587俵 36,578俵

(砂糖価格調整勘定)

 この勘定は、輸入に係る指定糖及び異性化糖等の売買業務、国内産糖交付金の交付業務及び砂糖生産振興事業の助成等に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
(収入)    
 収入決定済額 151,065,937 128,684,807
(支出)    
 支出予算現額 176,644,242 135,286,852
 支出決定済額 157,857,699 130,440,477
 不用額 18,786,542 4,846,374

 不用額の主なものは、糖価調整事業費(支出予算現額1040億5064万余円)の130億0141万余円である。

2 損益

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
 経常収益 139,389,637 116,564,799
 (うち糖価安定事業収入) (—) (36,400,001)
 (うち糖価調整事業収入) (45,419,249) (22,284,418)
 経常費用 146,055,923 130,397,463
 (うち糖価安定事業費) (—) (25,090,161)
 (うち糖価調整事業費) (91,317,880) (75,783,500)
 特別損失 918 272
 当期損失金 6,667,204 13,832,936
(損失金の処理)    
 翌事業年度に繰越欠損金として整理 6,667,204 13,832,936
(繰越欠損金 17,211,632 3,378,696)

3 主な業務実績

区分 13事業年度 (12事業年度)
輸入に係る指定糖の売買 1,538,119t 1,550,706t
異性化糖等の売買 745,557t 746,512t
国内産糖の交付金の交付決定数量 825,423t 650,664t

(補給金等勘定)

 この勘定は、加工原料乳についての生産者補給交付金の交付業務及び輸入乳製品の売買保管業務に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
(収入)    
 収入決定済額 31,459,348 33,736,921
(支出)    
 支出予算現額 34,782,251 34,704,828
 支出決定済額 27,787,906 28,583,622
 翌事業年度繰越額 786,232
 不用額 6,208,113 6,121,205

2 損益

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
 経常収益 31,451,934 33,742,552
 (うち政府交付金収入) (22,054,641) (24,743,018)
 経常費用 29,199,450 27,206,485
 (うち加工原料乳補給金事業費) (21,578,582) (21,935,986)
 特別損失 3,167 34
 当期利益金 2,249,316 6,536,493
(利益金の処理)    
 翌事業年度に畜産助成勘定に繰入 1,502,233 3,047,815
 翌事業年度に積立金として整理 747,082 3,488,677

3 積立金

区分 13事業年度末 (12事業年度末)
  千円 千円
積立金残高 26,234,952 22,746,274

4 主な業務実績

区分   13事業年度 (12事業年度)
生産者補給交付金の交付 対象数量 2,090,021t 2,124,537t
  交付金額 21,527,215千円 21,882,727千円
輸入脱脂粉乳 買入れ 10,246t 16,427t
  売渡し 13,828t 13,385t

(肉用子牛勘定)

 この勘定は、肉用子牛についての生産者補給交付金及び生産者積立助成金の交付業務に関する経理を行うものである。

1 収入支出決算

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
(収入)    
 収入決定済額 21,534,698 19,550,579
(支出)    
 支出予算現額 35,688,930 64,627,024
 支出決定済額 21,531,071 19,549,175
 翌事業年度繰越額 85,310
 不用額 14,072,548 45,077,848

 不用額の主なものは、肉用子牛補給金等事業費(支出予算現額353億7259万余円)の140億5009万余円である。

2 損益

区分 13事業年度 (12事業年度)
  千円 千円
 経常収益 11,940,683 2,488,945
 (うち特定業務財源受入) (11,686,352) (2,222,821)
 経常費用 21,497,308 19,494,843
 (うち肉用子牛補給金等事業費) (21,237,183) (19,240,318)
 特別利益 9,593,882 17,061,593
 特別損失 2,503 35
 当期利益金 34,753 55,660
(利益金の処理)    
 翌事業年度に積立金として整理 34,753 55,660

3 積立金

区分 13事業年度末 (12事業年度末)
  千円 千円
積立金残高 124,838 69,178

4 主な業務実績

区分   13事業年度 (12事業年度)
    千円 千円
生産者補給交付金の交付 交付金額 14,171,844 17,384,683
生産者積立助成金の交付 交付金額 4,882,522

 なお、この事業団について検査した結果、「第3章 個別の検査結果」に「公共牧場利用体制等整備事業の実施に当たり、消費税相当額の取扱いが適切でなかったため、補助金が返還されておらず、不当と認められるもの」「BSEスクリーニング検査円滑化対策事業に係る助成金の交付が不当と認められるもの」「BSE対応肉用牛肥育経営特別対策事業に係る補てん金の交付が不当と認められるもの」「家畜個体識別システム緊急整備事業の実施に当たり、耳標装着器の購入が過大となっていて、不当と認められるもの」「補助事業等の実施に当たり、架空に経理されていた額を事業費としていて不当と認められるもの」 及び「畜産環境保全施設整備事業により整備するたい肥舎の建設、利用等が適切に行われることによって事業の目的が達成されるよう改善させたもの」 を記載した。