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  • 昭和41年度|
  • 第3章 政府関係機関その他の団体の会計|
  • 第2節 各機関別の事項

日本電信電話公社


物件

(337)  既設ワイパの修理再用を考慮しないで新品を購入したため不経済となっているもの

 日本電信電話公社で、東京ほか10電気通信局(注) の要求により、昭和41年1月から42年2月までの間に、随意契約により日本電気株式会社ほか2会社からA形自動交換機の上昇回転形スイッチ用ワイパ(T1032号)140,381個を1個当り89円70から92円61総額12,788,605円で購入しているが、既設ワイパのスプリングを取り替えるなどして修理すれば十分使用することができたのにこれによることなく新品を購入したため、約590万円が不経済となっていると認められる。
 本件ワイパは、摩耗した既設のワイパの取替用として購入したものであるが、ワイパは、スプリング等9点の部分品からなっており、このうち摩耗する部分品は他の機器と接触回転するスプリングだけで、その他の部分品は摩耗しないものであるから、スプリングが摩耗したときはこれを取り替えれば十分再用することができたものであり、公社で定めた機械保守の標準実施方法においてもこの方法によることになっているのに、前記標準実施方法の周知徹底を欠いたため既設のワイパを再用することなく新品を購入しているのは不経済と認められる。
 いま、仮に新品の購入に代え既設のワイパを再用することとすれば、その修理費は1個当り47円総額660万円程度で足り、修理に伴う取扱経費等を考慮しても本件購入価額に比べて約590万円を節減することができたものと認められる。

(注)  関東、信越、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州、東北、北海道各電気通信局

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