会計名及び科目 | 治水特別会計 (項)河川事業費 |
部局等の名称 | 神奈川県 |
補助の根拠 | 予算補助 |
事業主体 | 神奈川県川崎市 |
補助事業 | 五反田川改修 |
補助事業の概要 | 河道拡幅、護岸整備等を実施するため、平成3、4両年度に、仮桟橋及び仮設構台の設置等を行うもの |
事業費 | 99,704,000円 | (うち国庫補助対象額96,000,000円) |
上記に対する国庫補助金交付額 | 32,000,000円 | |
不当と認める事業費 | 8,127,429円 | (うち国庫補助対象額 7,825,000円) |
不当と認める国庫補助金交付額 | 2,608,333円 | |
1 補助事業の概要
この補助事業は、神奈川県川崎市が、五反田川改修事業の一環として、同市枡形地区において、別途契約で施行する河道拡幅、護岸整備等の本体工事のため、平成3、4両年度に、土留め等の鋼矢板の打設、仮桟橋及び仮設構台の設置等を工事費99,704,000円(国庫補助対象額96,000,000円、これに対する国庫補助金32,000,000円)で実施したものである。
このうち、仮桟橋及び仮設構台は、工事用車両の運行や重機械の作業場所等に供するため設置する仮設構造物で、延長約68mにわたり、河川の両岸と中央部にそれぞれ打設された鋼矢板の間(5.7m)に受桁を渡し、その上に片側ずつ順次施工する本体工事に合わせて、鋼製の覆工板を敷き並べるものである(参考図参照)
。
この仮桟橋及び仮設構台の覆工板の損料については、同市制定の積算基準により、1m2
当たり損料に設置面積を乗じて積算することとなっている。そして、この1m2
当たり損料は、供用月数が38箇月以内の場合は、覆工板の価格等を基に供用月数に応じて定められた1箇月当たりの損料単価に供用月数を乗じて得た額に、供用月数が38箇月を超える場合は、覆工板の価格に所定の率を乗じた限度額に、それぞれ使用回数に応じた修理費等を加えて算出することとなっている。
そして、本件工事においては、覆工板の供用月数を、仮桟橋は240箇月、仮設構台は270箇月とし、これに基づき上記38箇月を超える場合の計算方法により1m2
当たりの損料を算出し、これに面積を乗じて、覆工板の損料をそれぞれ13,384,560円、1,957,800円、計15,342,360円と積算していた。
2 検査の結果
検査したところ、上記仮桟橋及び仮設構台の覆工板の供用月数240箇月及び270箇月は、誤って日数を月数としていたもので、正しい供用月数はそれぞれ8箇月及び9箇月である。
そして、これにより覆工板の損料を積算すると、仮桟橋で3,999,744円、仮設構台で603,720円、計4,603,464円となる。
上記により本件工事費を修正計算すると、積算過小となっていた河床止工費等4,736,421円を考慮するなどしても、諸経費等を含めた工事費総額は91,576,571円となり、本件工事費はこれに比べて8,127,429円(うち国庫補助対象額7,825,000円)割高となっており、これに係る国庫補助金相当額2,608,333円が不当と認められる。