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  • 令和2年度|
  • 第6章 歳入歳出決算その他検査対象の概要|
  • 第2節 歳入歳出決算等検査対象別の概要|
  • 第1 歳入歳出決算|
  • 2 特別会計

7 労働保険特別会計


(7) 厚生労働省所管 労働保険特別会計

この特別会計は、労働者災害補償保険事業及び雇用保険事業に関する経理を一般会計と区分して行うため設置されているものである。

同特別会計は、労災、雇用及び徴収の3勘定に区分して経理されており、その勘定別の2年度の歳入歳出決算、損益、積立金等及び主な業務実績は次のとおりである。

ア 労災勘定

(ア) 歳入歳出決算

歳入
徴収決定済額(千円) 収納済歳入額(千円) 不納欠損額(千円) 収納未済歳入額(千円)
2年度 1,262,714,624 1,233,159,338 1,464,720 28,090,565
元年度 1,237,291,166 1,203,626,592 1,414,072 32,250,501
歳出
歳出予算現額(千円) 支出済歳出額(千円) 翌年度繰越額(千円) 不用額(千円)
2年度 1,099,315,362 1,032,000,727 1,781,179 65,533,454
元年度 1,095,000,538 1,046,681,864 1,554,809 46,763,864

収納未済歳入額は、全て雑収入(徴収決定済額530億2453万余円)の分である。また、不用額の主なものは、保険給付費(歳出予算現額7735億8304万円)の407億5291万余円、社会復帰促進等事業費(同1284億8397万余円)の90億8740万余円及び業務取扱費(同643億4221万余円)の49億0012万余円である。

(イ) 損益

区分
2年度(千円) 元年度(千円)
利益 1,212,879,702 1,215,047,498
 
(うち徴収勘定より受入
873,696,836)
(うち徴収勘定より受入
864,308,605)
損失 1,231,609,612 1,254,997,044
  (うち保険給付費 732,830,121) (うち保険給付費 755,565,273)
損失金 18,729,910 39,949,545
(前年度繰越利益金 8,148,355,561 8,188,305,107)
(翌年度繰越利益金 8,129,625,650 8,148,355,561)

(ウ) 積立金

区分
2年度末(千円) 元年度末(千円)
積立金現在額
7,823,941,116 7,867,023,755

(エ) 主な業務実績

区分
2年度 (元年度)
適用事業場数
(年度末)
2,911,191事業場 2,858,309事業場
療養
(補償)
給付
244,242,727千円 249,140,567千円
休業
(補償)
給付
97,974,228千円 98,027,456千円
遺族
(補償)
年金
185,161,921千円 194,278,088千円
障害
(補償)
年金
129,478,486千円 136,879,700千円

イ 雇用勘定

(ア) 歳入歳出決算

歳入
徴収決定済額(千円) 収納済歳入額(千円) 不納欠損額(千円) 収納未済歳入額(千円)
2年度 6,668,801,276 6,654,150,809 904,008 13,746,457
元年度 2,528,540,414 2,513,096,809 1,010,007 14,433,598
歳出
歳出予算現額(千円) 支出済歳出額(千円) 翌年度繰越額(千円) 不用額(千円)
2年度 6,707,549,679 5,804,814,073 682,766,809 219,968,795
元年度 2,695,489,685 2,285,269,341 1,215,249 409,005,094

収納未済歳入額は、全て雑収入(徴収決定済額444億2486万余円)の分である。また、不用額の主なものは、地域雇用機会創出等対策費(歳出予算現額3兆8100億6779万余円)の525億9498万余円、失業等給付費(同1兆4342億5449万余円)の516億7006万余円及び育児休業給付費(同6902億1275万余円)の465億4291万余円である。

(イ) 損益

区分
2年度(千円) 元年度(千円)
利益 4,029,347,031 1,851,295,787
 
(うち徴収勘定より受入
1,720,824,406)
(うち徴収勘定より受入
1,667,317,486)
損失 5,946,165,966 2,386,825,544
  (うち失業等給付費 1,382,584,431) (うち失業等給付費 1,662,609,931)
損失金 1,916,818,935 535,529,756
(前年度繰越利益金 4,675,654,560 5,363,176,937)
(翌年度繰越利益金 2,758,835,625 4,827,647,181)

(ウ) 積立金等

区分
2年度末(千円) 元年度末(千円)
積立金現在額 2,142,290,866 4,413,230,818
育児休業給付資金現在額(注) 75,040,096
雇用安定資金現在額 86,638,017 1,389,017,093

(注) 雇用保険法等の一部を改正する法律(令和2年法律第14号)により、雇用勘定に育児休業給付資金が置かれた。

(エ) 主な業務実績

区分
2年度 (元年度)
被保険者数
(年度末)
44,349,799人 44,111,881人
一般求職者給付
885,863,912千円 610,904,228千円
育児休業給付(注)
643,669,839千円
雇用継続給付
189,891,705千円 756,182,702千円
雇用調整助成金
2,979,769,478千円 4,292,442千円
キャリアアップ助成金
57,042,070千円 66,779,037千円

(注) 雇用保険法等の一部を改正する法律(令和2年法律第14号)により、育児休業給付が雇用継続給付から分離された。

ウ 徴収勘定

(ア) 歳入歳出決算

歳入
徴収決定済額(千円) 収納済歳入額(千円) 不納欠損額(千円) 収納未済歳入額(千円)
2年度 2,761,389,449 2,701,322,745 3,473,879 56,592,824
元年度 2,691,403,367 2,654,312,329 4,410,240 32,680,797
歳出
歳出予算現額(千円) 支出済歳出額(千円) 翌年度繰越額(千円) 不用額(千円)
2年度 2,754,186,398 2,682,273,249 71,913,148
元年度 2,630,372,460 2,595,670,961 34,701,498

収納未済歳入額の主なものは、保険料収入(徴収決定済額2兆6167億2687万余円)の490億7875万余円及び雑収入(同95億7809万余円)の74億3483万余円である。また、不用額の主なものは、失業等給付費等財源雇用勘定へ繰入(歳出予算現額1兆7651億7239万余円)の509億8741万余円、保険給付費等財源労災勘定へ繰入(同9078億6614万余円)の100億5160万余円及び諸支出金(同423億0111万余円)の76億9784万余円である。

(イ) 損益

区分
2年度(千円) 元年度(千円)
利益 2,664,827,978 2,599,360,241
  (うち保険料 2,592,955,209) (うち保険料 2,530,016,299)
損失 2,664,880,195 2,599,425,309
 
(うち保険給付費等財源労災勘定へ繰入
873,696,836)
(うち保険給付費等財源労災勘定へ繰入
864,308,605)
 
(うち失業等給付費等財源雇用勘定へ繰入
1,720,824,406)
(うち失業等給付費等財源雇用勘定へ繰入
1,667,317,486)
損失金 52,217 65,068
(前年度繰越利益金 1,453,287 1,518,356)
(翌年度繰越利益金 1,401,070 1,453,287)

なお、この特別会計について検査した結果、不当事項6件((32)(34)(35)(36)(39)(82)参照)及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項1件(0206リンク参照)を掲記した。